「対面型」の理系、「オンライン型」の文系

ここからは、インターンシップへの取り組みを確認します。まず、参加社数を文理別に比較してみると、「0社」は文系・理系ともに7%で同程度となっていますが、「4~5社」では文系15%に対して理系24%となるなど、比較的社数が少ない区分では理系が文系を上回っていることが分かります[図表6]。一方、「11~15社」では理系9%に対して文系は17%となるなど、比較的社数が多い区分では逆に文系が理系を上回っています。文系で最多は「6~10社」の22%に対して、理系の最多は「4~5社」の24%となるなど、インターンシップへの参加社数においては文系が理系よりも多い傾向が見られます。
[図表6]文理別 インターンシップ参加社数
続いて、インターンシップを「対面型」と「オンライン型」に分けて、それぞれの参加社数を文理別に比較していきます。

まずは、「対面型インターンシップ」への参加社数ですが、「0社」は文系の17%に対して理系は1割以下の9%にとどまり、文系が8ポイント多くなっています[図表7]。裏を返せば、「対面型インターンシップ」への参加は、文系が8割強なのに対して、理系は9割以上に上っているということです。また、「1社」の割合は、文系13%、理系15%となっており、「2社」以上(「2社」~「21社以上」の合計)は文系70%、理系76%と7割を超えます。コロナ禍を契機に、気軽に参加できるオンライン型のインターンシップが一般化したとはいえ、対面型のインターンシップへの参加を希望し、複数社に参加する学生が大半であることがうかがえます。

また、文系・理系ともに「4~5社」が最多で、それぞれ20%、22%と2割程度となっているほか、次に多い「3社」についても文系16%に対して、理系21%と理系のほうが多くなっています。「6~10社」「11~15社」は文系のほうが多くなっていますが、「16~20社」「21社以上」は理系のほうが多くなるなど、「対面型インターンシップ」に限定すれば、文系よりも理系のほうが積極的に参加している様子がうかがえます。
[図表7]文理別 対面型インターンシップ参加社数
これに対して、「オンライン型インターンシップ」への参加社数を見ると、「0社」は文系の18%に対して、理系は22%と理系のほうが4ポイント上回ります[図表8]。意外なのは、文系・理系のどちらも「対面型インターンシップ」よりも「オンライン型インターンシップ」に参加したことがない学生のほうが多い、ということです。文系ではわずかな差ですが、理系ではその差は2倍以上に及びます。参加した学生の社数を比べてみると、理系で最も多いのは「4~5社」の16%ですが、文系も「4~5社」が理系と同様に16%であるものの、「6~10社」が23%で最多となっています。ちなみに、理系の「6~10社」は9%と文系の半分以下です。

「2社」以上の割合を比較すると、文系では75%と7割を大きく超え、対面型より5ポイント高くなっているのに対して、理系では63%と対面型より13ポイント低くなっています。また、「1社」や「2社」など比較的社数が少ない区分を中心に理系のほうが多くなっており、前述した「6~10社」のほか、「21社以上」では文系が10%であるのに対して、理系はわずか1%にとどまるなど、文系のほうが積極的にオンライン型のインターンシップに参加していることが見て取れます。

これらにより、文系では対面型よりオンライン型のインターンシップに参加する学生が多い一方、理系では対面型のほうに重きを置いている学生が多い傾向にあることがうかがえます。
[図表8]文理別 オンライン型インターンシップ参加社数

長期休暇中に集中する対面型インターンシップ参加

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