「ターゲット層の応募者を集めたい」が共通の課題
26卒採用における課題を従業員規模別(複数回答)に見ていきましょう。1001名以上の大企業では、トップは「ターゲット層の応募者を集めたい」53%で、「内定辞退者を減らしたい」が50%で続きます[図表3]。![[図表3]企業規模別 26卒採用における課題(複数回答)](https://img.hrpro.co.jp/images/tokushu/hr_tokushu_photo_4450_4_2SL7H4.png)
一方、300名以下の中小企業では、トップは「ターゲット層の応募者を集めたい」(40%)で他の企業規模と変わらないものの、「内定辞退者を減らしたい」や「選考辞退者を減らしたい」はともに11%にとどまり、「応募者の数を集めたい」(36%)が2位となっています。以下、「大学との関係を強化したい」(30%)、「採用ホームページをもっとよくしたい」(23%)が3位、4位となっており、選考や内定出し以前に、応募母集団の形成に苦戦している様子がうかがえます。
半数以上が振り返りによる課題を抽出
次に、26卒採用活動を始めるに当たって、これまでの採用活動の振り返りをどの程度実施できているのかを確認してみましょう。26卒採用開始前に、25卒採用までの振り返りによる課題抽出を実施したかを聞いたところ、全体では53%と半数以上が「実施した」と回答しています[図表4]。![[図表4]企業規模別 26卒採用開始前の25年卒採用までの採用振り返り状況](https://img.hrpro.co.jp/images/tokushu/hr_tokushu_photo_4450_6_D944YX.png)
抽出された課題について、フリーコメントで寄せられた内容を抜粋して紹介します(カッコ内は回答企業の規模、業種)。
・母集団の絶対数の低下と内定辞退の増加(1001名以上、ゲーム・アミューズメント)
・ナビサイトからのエントリーが大幅に減った(300名以下、情報処理・ソフトウェア)
・母集団形成がエージェント会社頼みになってしまっている(301~1000名、情報処理・ソフトウェア)
・ターゲット層の採用数が不十分(1001名以上、メーカー)
・合同説明会の参加者は増えたが、会社説明会への参加につなげられていない(300名以下、サービス)
・求める人材像に合致する学生(理想とする母集団)に効果的にアプローチできていない(300名以下、メーカー)
・インターンシップ参加者の質の低下(1001名以上、メーカー)
・人材の質が年々落ちている(1001名以上、サービス)
・同業他社だけでなく、異業種との競争にも負けない、新卒人材を確保するための企業PRが必要だと感じている(1001名以上、フードサービス)
・内定を承諾してもらうための一押しがない(300名以下、建設)
・採用活動の早期化と長期化(300名以下、情報処理・ソフトウェア)
・活動の時期が遅れた(1001名以上、情報処理・ソフトウェア)
・粘り強い性格の人材がなかなか見つからない(301~1000名、メーカー)
・選考過程で志望度を上げたい(301~1000名、メーカー)
・内定後や選考途中での人事の個別フォロー施策(面談など)(1001名以上、情報処理・ソフトウェア)
・企業と学生双方のコミュニケーション(1001名以上、サービス)
・マーケットが異なり、必ずしも振り返りが功を奏しない(1001名以上、旅行・ホテル)
