HR総研：2018卒就活生が選んだ「好印象の採用ホームページ」ランキング文理合計の総合1位ANA、2位電通、3位JAL

HR総研
公開日：2017/05/02

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HR総研では今年3月に「楽天みんなの就職活動日記」と共同で、2018年卒の就活生へアンケート調査を実施した。そのなかで「あなたが見た個別企業の採用ホームページで、印象が良かった企業を1社挙げて下さい」を設けた。全体で約1000人の回答の結果、文理合計の総合ランキングは、1位ANA、2位電通、3位日本航空になった。

ランキングの詳細をご紹介しよう。文系・理系の合計ランキングに加え、文系は獲得票数3票まで、理系は獲得票数2票までの企業を掲載した。

「見やすさ」と「分かりやすさ」が評価され、ANAが2018年卒総合1位

2018年卒採用ホームページランキング全日本空輸（ANA）は、文系20票（3位）、理系12票（2位）の票を獲得し、文理を合わせた総合では計32票を集め1位である。支持の理由は「見やすさ」と「分かりやすさ」だ。「見やすい、きれい」（近畿大学、理系）、「募集している人材がわかりやすい」（熊本大学、文系）という声が寄せられている。

　文理を合わせた総合ではANAが1位だが、文系に限ると1位は22票を獲得した電通だ。理系でも6通の支持があり、計28通は総合で2位である。電通の採用ホームページは学生を感動させ、引き込んでいる。「スローガンの素敵さ」（青山学院大学、文系）、「ワクワクした」（大阪大学、理系）、「かっこいい、夢がある、わかりやすい」（立教大学、文系）とやや興奮気味のコメントが多い。

　総合3位は日本航空（JAL）だ。文系4位17票、理系3位10票、計27票を獲得している。支持理由はJALの採用姿勢への共感だ。「学生目線のプログラムが充実している」（横浜国立大学、文系）、「客室乗務員の方のブログや採用者の顔がわかるから」（同志社女子大学、文系）と好感度は高い。

　総合4位の三菱東京ＵＦＪ銀行は、文系でJALと同数の17票を獲得し4位、理系でも8票を得て4位だ。メガバンクの人気は高く、今回の好感度調査でも、文系20位以内に4バンクはすべて入っている。ただ理系ではメガバンクへの注目度は低く、20位以内に入っているのは三菱東京ＵＦＪ銀行だけである。「インパクト」（工学院大学、理系）と理系学生にも評判がいい。

　ANA、電通、JAL、三菱東京ＵＦＪ銀行の4社は、いずれも文系の票数が理系を上回っていた。しかしNTTデータは理系1位で14票、文系11位で9票、理系の支持が多く、計23票で総合5位である。「志望会社だから」（筑波大学、理系）、「志望先の企業であるため」（芝浦工業大学、理系）と志望を明記した学生がいることも他の企業へのコメントに見られない特徴だ。

　さてこれまで採用ホームページの好印象ランキングから、総合上位5社を紹介してきた。文系と理系の両方にランキングされている企業でも票数は大きく異なっている。また文系だけ、理系だけという企業も多い。
　就職人気ランキングでは、メガバンク、生損保などの金融と総合商社が上位になることが多い。しかし今回の調査でランキングしたのは伊藤忠（理系16位）だけだった。これらの業界の人気は、ホームページの好感度はあまり影響していないようだ。
　ANA、JALの2社は文系、理系の両方で高い支持を得ている。ホームページの作り方だけでなく、東京オリンピックの影響もあり、グローバル企業としての人気が反映されているのかもしれない。
　理系では食品系の人気が高く、味の素と明治グループがともに4位で、就職ランキングでは例年上位となるトヨタ自動車やパナソニックを上回っていることが印象的だ。

　採用ホームページに好印象を持つ理由を読むと、大切なのは「わかりやすさ」と「見やすさ」であることがわかる。「素敵」「ワクワク」「夢」もキーワードだが、「見やすく」「わかりやすい」が合格点に達していることが大前提になると言える。

【図表１】2018卒就活生が選んだ「印象の良い採用ホームページ：文系・理系の合計」