障がい者雇用率2.2%を満たす「50名以上の企業」は39%。「障がい者雇用の実態」調査より

エン・ジャパンは2018年8〜9月、従業員数50名以上の利用企業を対象に「改正障害者雇用促進法」や「障がい者雇用の実態」に関するアンケート調査を実施。408社から得られた回答結果を公表した。
同調査ではまず、『障がい者法定雇用率“2.2%”を満たしていますか?』と尋ねており、結果は以下の通りであった。

2018年…<満たしている39%><満たしていない61%>

(2017年…<満たしている57%><満たしていない43%>)

39%が「満たしている」と回答。2017年に「障がい者法定雇用率“2.0%”を満たしている」と回答した企業57%に比べ、低くなった。

次に、『「改正障がい者雇用促進法」で変更される各項目を知っていますか?』と質問し、変更された項目の認知率を調べた。

●「障がい者法定雇用率が“2.0%”から“2.2%”に引き上げ」
……<知っている92%><知らない8%>

●「精神障がい者を法定雇用率の算出対象に追加」
……<知っている83%><知らない17%>

●「障がい者雇用が義務付けられる民間企業の範囲が、従業員“50名以上”から“45.5名以上”に変わる」
……<知っている61%><知らない39%>

●「2021年4月までに、障がい者の法定雇用率が“2.2%”から“2.3%”に引き上げられ、対象となる企業が従業員“43.5名以上”に変わる」
……<知っている50%><知らない50%>

「障がい者法定雇用率が“2.0%”から“2.2%”に引き上げ」は、比較的認知率が高く、92%の企業が「知っている」と回答。一方、「2021年4月までに、障がい者の法定雇用率が“2.2%”から“2.3%”に引き上げられ、対象となる企業が従業員“43.5名以上”に変わる」は、最も認知率が低く、50%であった。

アンケート実施時の状況を探るべく『現在、障がい者を雇用していますか?』と尋ねたところ、結果は「障がい者を雇用している」が71%、「障がい者を雇用していない」は29%となった。

また、「雇用している」と回答した企業に対し『障がい者を雇用したきっかけは何ですか?』と質問し、複数回答をしてもらった。上位3項目は下記の通り。

1位:法定雇用率を達成するため(70%)
2位:企業としての社会的責任を果たすため(49%)
3位:既存社員が障がい者になった(34%)

さらに、「雇用していない」と回答した企業に対し、その理由を訊いた。多かった3項目を掲載する。

1位:障がい者に適した業種・職種ではない(49%)
2位:受け入れる施設が未整備(36%)
3位:募集しているが、採用できない(27%)

障がい者雇用のきっかけとしては、「法定雇用率を達成するため」が70%で最多。また、障がい者を雇用していない理由としては、「障がい者に適した業種・職種ではない」が49%で最多であった。

「障がい者雇用の悩みや懸念点」を複数から選んでもらっており、その上位3位まで紹介する。

1位:周囲の社員の“障がい者への理解”(44%)
2位:障がい者に“適した業務”がない(42%)
3位:設備・施設・機器等“安全面の配慮”(37%)

障がい者雇用に関し各企業は、「社内の理解促進」、「適する業務がない」、「安全面」といった点で懸念しているようだ。

アンケートでは最後に、『障がい者雇用に関する今後の予定』について質問したところ、「法定基準に合わせて雇用したい」と答えたのが30%で最多。「積極的に雇用したい」の5%と合わせると、雇用に前向きな企業は全体の35%であった。

・積極的に雇用したい(5%)
・法定基準に合わせて雇用したい(30%)
・自社に必要な能力がある障がい者がいれば雇用したい(28%)
・社内の受け入れ態勢が整えば雇用したい(11%)
・今後も雇用する予定はない(9%)
・分からない(16%)


同調査に寄せられた「障がい者を雇用して良かった点」と「障がい者雇用に関するコメント」を一部紹介する。

【障がい者を雇用して良かった点】
●障がいのある社員に仕事を覚えてもらうことを通して、社員たちの人間関係が改善した。(メーカー/従業員数:50〜99名)

●障がい者のための職種開発が、結果として健康上の問題が生じた既存社員の雇用の受け皿になった。(廃棄物処理業/従業員数:1000名以上)

【障がい者雇用に関するコメント】
●業種によって、障がい者雇用の難易度がかなり違うと思う。労災保険料率のように、業種によって雇用率に傾斜をつけてほしい。(商社/従業員数:50〜99名)

●最近では人手不足の企業が増えてきているため、働きたくても働き口がない障がい者を積極的に受け入れて活用できればと思います。その上で成功事例や環境を作っていく上で、参考になる情報が増えていってほしいと思います。(印刷業/従業員数:50〜99名)

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HRプロ編集部

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