HRプロの人事トレンドニュースでは10月後半、「アフターコロナの働き方調査」の結果や「23卒の新入社員の意識」、プライム上場企業の「2023年年末賞与・一時金の妥結水準調査」の結果など、各企業の調査レポートをお伝えしてきました。10月後半の調査レポート関連ニュースを以下でご覧ください。
【調査関連ニュースまとめ】10月後半|労務行政研究所が「2023年末賞与・一時金の妥結水準調査」の結果を発表 ほか

【アフターコロナ】フル出社は約4倍に。「オフィス回帰」の一方で、満足度は下降傾向か

【アフターコロナ】フル出社は約4倍に。「オフィス回帰」の一方で、満足度は下降傾向か
株式会社ネクストレベルは、「アフターコロナの働き方調査」の結果を発表した。コロナ禍でテレワークの経験がある会社勤め・オフィスワークの男女275名から得た回答をもとに、「コロナ前後の働き方の推移」を調査した。すると、「フル出社」は、「コロナ禍前」が77.5%だったものの、「コロナ禍」では9.5%まで下がり、「コロナ禍後」には38.5%となった。コロナ禍と比較すると約4倍に増え、多くの企業でオフィス回帰の流れにあることが判明した。一方、コロナ禍後の働き方は「ハイブリット勤務」が最も多くを占めた。

また、「働き方と満足度」の関係性を調べたところ、「テレワーク」では働き方に「満足」との回答が8割に迫った。以下、「満足」とした回答者は「ハイブリッド勤務(週1~2出社)」、「ハイブリッド勤務(週3~4出社)」、「フル出社」と続き、出社回数が増えるにつれて、満足度は下がる傾向にあることがわかった。

23卒新入社員の約4人に1人が「3年以内の離職」を予定。勤続意向に影響する環境とは

23卒新入社員の約4人に1人が「3年以内の離職」を予定。勤続意向に影響する環境とは
株式会社マイナビは、「23卒の新入社員の意識」に関する調査結果を発表した。2023年度新入社員(以下、23卒)800名を対象に、「今の会社で何年くらい働くと思うか」を尋ねたところ、「3年以内」が24.1%で最も多く、「4~5年以内」が16%、「6~10年ぐらい」が9%と、「10年以内」との回答は49.1%で半数に迫った。

また、10年以内に離職意向を持つ人を対象に、「今の会社で長く働くと思わない理由」を尋ねると、「(結婚・出産など)ライフステージに合わせて働き方を変えたいから」が最多となり、およそ3人に1人の割合となった。以下、「給料が低いから」、「いろいろな会社で経験を積んでいきたいから」と続いた。

他の設問から、23卒新入社員の定着率には、「給与」、「カルチャー」、「上司とのコミュニケーションの頻度や内容」が影響することも明らかとなった。

【20代経験者採用】成功のカギは“入社時期”や“ターゲット”の明確さか

【20代経験者採用】成功のカギは“入社時期”や“ターゲット”の明確さか
株式会社学情は、「20代の仕事観や働く意識をひも解くためのアンケート」から、「魅力を感じる募集形式」に関する調査結果を発表した。20代の社会人363名を対象に行った調査ではまず、「入社時期が明確な募集は魅力を感じるか」を尋ねると、関心を示す人は60.9%と6割を占めた。自由回答には、「同じ時期に入社する人がいると心強い」、「あらかじめ入社時期が明確だと、引き継ぎや退職のスケジュールも立てやすい」といった声が寄せられたという。

また、「『第二新卒採用』や『ポテンシャル採用』など、20代がターゲットであることを明確にした募集は魅力を感じるか」と尋ねたところ、関心を示す人は8割を超えた。そのほか、「幹部候補採用」など、幹部候補として育成するキャリアパスがある募集にも魅力を感じているとした20代社会人は、約4割におよぶことが明らかとなった。

【2023年末賞与・ボーナス】プライム上場企業の冬ボーナス平均支給額とは

【2023年末賞与・ボーナス】プライム上場企業の冬ボーナス平均支給額とは
一般財団法人 労務行政研究所は、「2023年年末賞与・一時金の妥結水準調査」の結果を発表した。まず同研究所が東証プライム上場企業187社を対象に、「2023年年末一時金の妥結水準」を単純平均で見てみると、「80万28円」(対前年同期比1.5%増)となった。これは2年連続でプラスとなっており、1970年の調査開始以来、初の80万円台だという。

あわせて、196社を対象に「2023年年末一時金の支給月数および2022年実績との差」を比較した。その結果、全産業の平均月数は「2.56ヵ月」だった。また、最高月数は「5.55ヵ月」と前年同期(5.02ヵ月)を上回り、最低月数は「1.5ヵ月」で前年同期(1.5ヵ月)と同水準であることも明らかとなった。

“入社後のギャップ”を約8割が実感。ギャップが原因となり退職するケースも

“入社後のギャップ”を約8割が実感。ギャップが原因となり退職するケースも
エン・ジャパン株式会社は、「就業前後のギャップ」の調査結果を発表した。就業者2,626名を対象に、「入社前後でギャップを感じたことがあるか」を尋ねると、「ある」は79%と8割に迫った。「ギャップを感じるポイント」には、「仕事の内容」、「職場の雰囲気」、「仕事の量」が上位にあがったという。

さらに、「就業前後のギャップが原因で仕事を辞めたことがある」とした人は、過半数を超えたとのことだ。そこで、「退職の原因となった一番のギャップポイント」を尋ねたところ、「職場の雰囲気」が最も多く、以下、「仕事の内容」、「時給・給与」と続いた。

また、ギャップを減らすには、「よい面だけでなく悪い面も教えてくれる会社を選ぶ」、「疑問・不安な点は入社前に必ず確認する」の2つが上位となった。入社後のギャップを減らすには、企業の長所や短所、入社に当たっての疑問や不安を事前に共有することが効果的といえそうだ。

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