
7割以上が「3年前より難しくなった」と回答
新型コロナウイルス感染症拡大前と比較し、現在の中途採用市場はどのような状況だろうか。「3年前に比べ、即戦力人材の採用難度は高くなっているか」を尋ねると、「全体的に上がっていると感じる」は39.9%、「一部職種で上がっていると感じる」は37.2%と、合計77.1%が「難度は上がっている」と感じていた。また、「採用が難しいと感じるポジション」を、「その理由」と併せて尋ねたところ、「IT開発系のマネジメント層:需給バランスに加え、スタートアップの魅力度が増している影響もあり、採用が難しい」、「DX領域の人材:具体的な業務とのマッチングが必要で、難度がより高い」などの回答があった。各業界でデジタル化への取り組みが進み、「ITエンジニア」や「管理職・マネージャー」のニーズが高まっていることがうかがえる。また、オンライン選考が浸透したことで、人材の獲得競争が激化したことも背景にあると推測される。

半数がスカウト型求人サービスは「即戦力採用に有利」と回答
続いて、「即戦力人材の採用と相性の良い採用手法」を尋ねると、「スカウト型求人サービス」との回答が54.2%でトップに。その理由として、「多くの人材の職務経歴書を見ることで、人材要件を明確にできる」、「選考前にスキルや職務経歴を把握できるため、ミスマッチが少ない」、「採用工数は増えても、企業が求める人材へ直接アプローチできる」などの回答があった。
「人事と現場が連携して採用にあたっている」という企業は7割以上
「採用活動(人材の要件定義や候補者のリサーチ)に携わる部門」を挙げてもらうと、「人事と現場(受け入れ部門)」が73.1%、「人事と経営」が17.3%、「人事のみ」が9.6%となった。
現場が最も携わる採用プロセスは「面談・面接」
「現場(受け入れ部門)が採用にどの程度携わるか」を各プロセス別に聞くと、「とてもあてはまる」もしくは、「あてはまる」と答えた人の割合が最も多かったのは、「面談・面接対応」で合計90%だった。次点は「合否の判断」で合計86.5%、3位は「人材要件の決定」で合計85.9%となった。反対に、最も少なかったのは「人材のリサーチや母集団形成」で、合計40%と半数を下回った。

9割以上が現場の「転職マーケット把握」が重要と回答
最後に、「現場の責任者が転職マーケットの状況を把握しておくことは、中途採用を成功させるために重要か」を尋ねた。すると、58.3%が「重要」、36.5%が「どちらかといえば重要」と回答し、合計で94.8%が「現場の転職マーケット把握が重要」だと感じていた。