最重視は「給料」から「リモートワーク」へ。コロナ禍でグローバル人材の転職意識が変化

ヒューマングローバルタレント株式会社は2021年5月28日、「新型コロナウイルス感染症拡大以降の、転職に対する意識」についての調査結果を発表した。調査は2021年5月7日〜11日に実施され、同社の運営する求人情報サイトの登録者586人(日本国籍281人、外国籍305人)から回答を得た。これにより、グローバル人材が転職先に求めることが、コロナ禍前後でどう変化したのかが明らかとなった。

7割以上のグローバル人材は、新型コロナの影響で転職意識に変化

新型コロナの流行を機に人々の働き方は転換点を迎えているが、グローバル人材の転職への意識はどのように変化しているのだろうか。

はじめに、「新型コロナの影響を受け、転職活動への意識は変化したか」と尋ねた。すると、「変化した」との回答は75%となった。新型コロナの影響は、転職先選びにも大きく影響しているようだ。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響による転職意識の変化

転職活動で重要視すること、第1位は「リモートワークの有無」

続いて、「転職意識が変化した」と回答した人に「転職活動で重視すること(入社の決め手)」を尋ね、回答を“コロナ禍以前と以後”に分け、ランキング形式で比較した。

その結果、“コロナ禍以前”は1位が「給料」(237名)に。以下「勤務地」(196名)、「キャリアアップ」(141名)、「ワークライフバランス」(128名)、「オフィス環境」(124名)となった。一方、“コロナ禍以降”では1位が「リモートワークの有無」(263名)となり、以下「勤務地」(220名)、「働く時間の柔軟性」(215名)、「ワークライフバランス」(206名)、「給料」(195名)となった。

“コロナ禍以前”で重視することの1位は「給料」だったが、“コロナ禍以降”は5位へとランクダウン。代わりに、以前は12位だった「リモートワークの有無」が1位となり、11位だった「働く時間の柔軟性」も3位へとランクアップした。このように、転職先の企業に対して「リモートワークの有無」や「働く時間の柔軟性」を重視する人が増加していることが明らかとなった。
転職活動で重視すること(入社の決め手)

コロナ禍の転職市場で「自分の価値」は上がった? 下がった?

また、コロナ禍における転職市場での「自分の価値の変化」について尋ねると、「(市場価値が)上がった、または変化なし」との回答は、合わせて42%に。これに対し「下がった」と感じる人は32%という結果だった。自身の価値が「上がった」または「下がった」とした人に、自由記述でその理由を聞くと、以下のような回答が得られた。

<価値が上がったと感じた人>
・企業にオンライントレーニングを提供しており、仕事の依頼が増加(フィリピン)
・パンデミック中にスキルアップしたため(イギリス)
・コロナ禍で時間ができたので、仕事関連の勉強と語学の勉強をしてスキルアップした(フィリピン)

<価値が下がったと感じた人>
・海外渡航制限のため、夢の実現やキャリア形成が難しくなった(日本)
・自身の職種はビジネスの機会が増えたが、応募者も増えたため競争率が上がった(シンガポール)

コロナ禍においては、オンラインでも仕事が進められる職種の人は、仕事や転職に対する不安を感じることが少ない傾向にあり、さらに「これを機にスキル・キャリアップしたい」と考えていることがわかる。一方で、「自分の価値が下がった」と感じる原因としては、新型コロナで渡航制限がかかり、キャリア形成が難しくなったことなどが影響しているようだ。
新型コロナ以降の転職市場における自分の価値の変化
新型コロナの流行から1年以上が経過して人々の生活が転換期を迎える中、グローバル人材の転職への意識や考え方もまた、大きく変化しているようだ。働き方が変わりつつあるいま、勤務場所や時間に柔軟性を設けることが、企業にはますます求められそうだ。