ProFuture代表の寺澤です。
新型コロナウイルスの猛威は衰えることはなく、首都圏を中心に新規感染者数報告が過去最多を記録し続け、ついに1月7日には埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県(1都3県)を対象に、2度目の新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が発出されました。本稿執筆時点では、首都圏にとどまらず、大阪府・兵庫県・京都府が政府に対して緊急事態宣言を要請するとともに、愛知県・岐阜県でも要請を検討しているという状況です。今回は、学校は一斉休校にはならず、イベントも自粛ではなく開催規模の制限にとどまるなど、前回の緊急事態宣言と比較して緩和されている点が幾つもあります。ただし、対象地区の企業に対しては、テレワークや時差出勤を強く要請し、出勤者数の7割削減を目指すとしており、人事担当者の皆さんはその対応に追われていることかと思います。
第118回 「オンラインインターンシップ」を始める企業が増加――HR総研「2022年新卒採用動向調査」
本稿のテーマである新卒採用活動においても、後述するようにインターンシップの開催ピーク時期と重なり、対面型のインターンシップを計画されていた企業においては、急きょオンライン型への切り替えに迫られている企業もあることでしょう。2021年卒採用を継続中の企業もありますが、2022年卒採用も引き続きオンライン対応は不可欠となっています。昨年は、オンライン化への対応度合いにおいて、企業規模による差異がかなり見られましたが、中小企業においてもオンライン対応に目をつぶることはもはやできないといえるでしょう。採用活動だけでなく、普段の企業活動も含めてです。

私たちHR総研は、今年も独自の調査活動を基に、企業の皆様にお役に立てる情報の提供を積極的に行い、少しでも皆さんの採用活動に寄与できればと思います。本年も何とぞよろしくお願いいたします。

大幅な落ち込みが予想される大卒求人倍率

さて今回は、HR総研が採用担当者を対象に2020年10月21~27日に実施した「2022年新卒採用動向調査」の結果を報告します。

まずは採用計画数の見込みから見ていきましょう[図表1]。全体では、「未定」の企業が24%あるものの、すでに「採用なし」と決めている企業が16%、さらに「増やす」と「減らす」を比較すると、「増やす」の6%に対して「減らす」が10%と上回っています。
第118回 「オンラインインターンシップ」を始める企業が増加――HR総研「2022年新卒採用動向調査」
前年は同時期に調査を実施していませんので正確な比較とはなりませんが、参考までに昨年3月9~16日に実施した「2021年新卒採用動向調査」の結果と比較してみましょう[図表2]。3月中旬の調査ですから、新型コロナウイルスにより合同企業説明会の中止が相次ぐとともに、自社開催の会社説明会やセミナー、面接選考が対面型からオンラインへの切り替えを迫られていたものの、経済や企業業績への悪影響がまだそれほど表面化していない時期の実態となります。
第118回 「オンラインインターンシップ」を始める企業が増加――HR総研「2022年新卒採用動向調査」
このときの結果は、全体で「未定」が14%、「採用なし」は10%、「増やす」の13%に対して「減らす」は11%と、わずかながら「増やす」のほうが多くなっていました。

今回調査(2022年卒)の「採用なし」の中には、前年(2021年卒)も「採用なし」のケースと、前年は採用したものの採用数を減らした結果として今年(2022年卒)は「採用なし」のケースが含まれることを考えると、今回調査の「採用なし」には「減らす」企業も含まれることになり、「減らす」は10%ではなくもっと多いと推測されます。「未定」の企業も前回調査よりも多く、さらに「減らす」企業の割合は増える可能性があります。

企業規模別で前回調査と今回調査を比較してみると、中小企業ではそれほど大きな変化は見られませんが、大企業と中堅企業では「増やす」が大幅に減り、代わって「採用なし」が大きく伸びていることが分かります。例えば、大企業の「増やす」は前回19%→今回3%(16ポイント減)、「採用なし」は前回5%→今回15%(10ポイント増)です。今回の調査は、企業数(割合)を見ているだけで、採用数を具体的に比較しているわけではありません。採用数の多い大企業や中堅企業のこの傾向は、採用数で見た場合にはこの差以上のインパクトを持つことになります。

リクルートワークス研究所発表の「大卒求人倍率調査」では、2012年卒の1.23倍を底に2019年卒の1.88倍まで右肩上がりで求人倍率は上がり続け、2020年卒で1.83倍とやや減少した後、前回の2021年卒においては2月調査での1.72倍が6月調査では1.53倍と急減する事態となりました。2022年卒の求人倍率はさらに大きく下がることが予想されます。

意外に伸びなかった課題としてのオンライン対応

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