株式会社ニトリホールディングス(以下、ニトリHD)は2023年3月30日、アルムナイ(退職者)と退職後も持続的につながることができる「アルムナイネットワーク」の構築を開始したと発表した。これにより、再雇用制度の利用活性化や、アルムナイとの情報交換による顧客への新たな付加価値提供につなげたいとしている。
「アルムナイネットワーク」の構築を開始したニトリHD、再雇用の活性化や情報交換による人材確保・付加価値創出を期待

アルムナイとの持続的な関係性構築により、幅広い視野からアイデアの創出へ

ニトリグループでは、「個人の成長が企業の成長につながる」と考え、人的資本経営が注目される以前から社員の人材育成とキャリア形成に注力してきたという。今回ニトリHDでは、グループ内での取り組みをさらに発展させるため、他社で新たな経験や専門性を身につけたアルムナイを“グループ内に新たな価値をもたらす重要な人的資本である”と考え、「アルムナイネットワーク」の構築を開始した。

本ネットワークでは、アルムナイに対して定期的にニトリHDのニュースやキャリア採用情報を発信する。会社の変化や進化を共有することをはじめ、ネットワーク上で互いの情報交換やイベント開催等の交流の場を提供し、“アルムナイ同士”または“アルムナイと現役社員”が持続的に友好な関係性を確立できるよう支援していきたいとしている。

同グループでは、結婚・出産・育児・介護などやむを得ない事情や、転職・留学などのキャリアアップを理由に退職した社員に対し、退職後に培った知識や経験・スキルを活かして再び活躍できる場として再雇用する「ジョブ・リターン制度」を設けている。本ネットワークの構築により同社は、優秀な人材を確保できるよう「ジョブ・リターン制度」の利用活性化へとつなげるとともに、アルムナイとの情報交換を機に顧客への新たな付加価値を提供するアイデアや機会を創出する場にしたいという。

本事例のようなプラットフォームをアルムナイに向けて設置することで、社内に新たな知見が加わり、既存の人材にも多角的な視点が生まれるかもしれない。退職後のアルムナイとの関係性が持続できる環境を整えることも、優秀な人材の確保や企業発展につながる有効な手段の一つとなるのではないだろうか。

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