Visionalグループの株式会社ビズリーチは2021年11月11日、同社の運営するOBおよびOG訪問ネットワークサービス「ビズリーチ・キャンパス」を通じて実施した、「就職活動や卒業後のキャリアに関する調査」の結果を発表した。調査期間は2021年10月14日~18日で、同サービスに登録する2023年卒業・修了予定(以下、23卒予定)の理系大学生・大学院生223名から回答を得ている。これにより、23卒予定の理系学生の、就職活動や卒業後のキャリアに関する意識などが明らかとなったようだ。
23卒理系学生の6割が「身近にキャリアのロールモデルとなる社会人がいない」と回答。OBやOGとの交流を求める声も

「キャリアのロールモデル不在」が6割。探す「方法」や「時間」の無さが原因か

23卒予定の理系大学生は、卒業後のキャリアについてどのように考えているのだろうか。

はじめに、同社は「身近にロールモデルとなりそうな社会人の先輩がいるか」を尋ねている。すると、「いいえ」が60%となった。あわせて、「不在の理由」を尋ねたところ、「ゼミや知人以外で探す方法がわからない」が48%で最多に。次いで、「研究活動を含む学業が忙しくて探す時間がない」が43%となった。「学業の忙しさ」や、「探し方が不明」といった理由から、6割の学生には身近にロールモデルとなる社会人がいないことがわかる結果だ。
身近なロールモデルの存在の有無と、不在の理由

話を聞きたい社会人は「専攻や研究に関係のない分野に進んだ社会人」がトップに

「卒業後のキャリアを考える際、どのような社会人に話を聞きたいか」との質問に対しては、「自身の専攻や研究に関係のない分野に進んだ社会人」が87%でトップに。以下、「自身の専攻や研究に関係のある分野に進んだ社会人」が85%、「転職経験のある社会人」が77%、「育児とキャリアを両立している社会人」が74%などと続いた。就職後のキャリアプランやライフステージの変化などについて、関心を寄せている学生が多いことが推測できる。
卒業後のキャリアについて、どのような社会人に話を聞きたいか

9割以上が「就職活動と学業の両立は負担」と実感。大学へのキャリア支援希望も

「就職活動と学業の両立に対する負担」の質問については、「かなり負担がある」が50%、「やや負担がある」が46%で、合計96%となった。「大学にサポートしてほしいキャリア支援」に関する自由回答からは、「学校を介したOBまたはOGとのつながりの機会を設けてほしい」、「もっと幅広い職種の情報がほしい」、「多様なロールモデルを示してほしい」などの声があがった。

多くの理系学生が、就職活動と学業の両立に負担を感じ、大学へのより手厚いキャリア支援を希望していることがわかる結果となっている。
就職活動と学業の両立は負担があるか
ロールモデルとなる社会人から話を聞くことで、就職後のキャリアプランがイメージしやすくなると考えられるが、現状ではそれが出来ていない学生が多いようだ。採用活動の一つの施策として、「社員と学生との交流の機会」を設けることを検討してみてはいかがだろうか。

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