
「パワハラは絶対にいけない、でも部下の指導はしろ」と言われた管理職は……
このような相談は最近のパワハラを巡る世相を反映しているな、という印象を持った。巷間、パワハラは絶対するな、部下の指導はちゃんとやれ、である。これは、意外と難しい。言葉を換えれば「絶対にパワハラに当たるようなことはしないで、成長へと導く指導をしなさい」ということだからだ。パワハラを恐れて、穏やかに微笑みながら「失敗は誰にでもあるから、次は気をつけようね」などと指導すればパワハラにはならなくとも、部下には全く響かず、却ってバカにされることにもなりかねない。かといって「なぜそんなことになったんだ」と少し語気を荒げて叱責すると、委縮してしまう部下も多く、パワハラ認定へまっしぐらである。
旧い世代にとっては信じられないことだが、これが現代の会社の実相なのである。管理職が「やってられない」となってしまうことも無理はない。
本記事は会員限定(無料)の特別コンテンツになります。
続きは、下部よりログイン、または無料会員登録の上、ご覧ください!
この後、下記のトピックで、コラムが続きます。
●“アンガーマネジメント”は日本人に適合するのか?
●指導・育成に必要なのは「上司が築く信頼関係」と「部下の積極性」