アデコグループの日本法人であるアデコ株式会社(以下、アデコ)は2021年12月22日、「ビジネスパーソンと、勤務先企業や勤務先の上司・同僚との結びつき」を調べるべく実施した、「エンゲージメントに関する調査」の結果を発表した。調査期間は2021年8月17日〜18日で、日本全国のビジネスパーソン2,000人(男性1,185人、女性815人)から回答を得た。これにより、新型コロナウイルス流行下における、ビジネスパーソンのエンゲージメントの変化などが明らかとなった。
コロナ禍で3割以上が“会社や同僚との結びつき”や“仕事への熱意”が「弱くなった」と回答。エンゲージメント低下の恐れも

「勤務先や上司・同僚との結びつき」は約半数が「変化なし」も、「弱くなった」との回答も3割に

働き方が新型コロナウイルス感染症の影響を受けるなかで、ビジネスパーソンと勤務先企業との結びつきに変化はあるのだろうか。

はじめにアデコは、「コロナ禍における、勤務先や勤務先の上司・同僚との結びつき」について、4つの質問している。その結果、「会社/組織・経営層との結びつき」については、「変わらない」が約半数の49.9%となった。他方で、「やや弱くなった」が23.6%、「とても弱くなった」が9.5%と、合計33.1%が「弱くなった」と回答した。

また、「仕事に対する熱意」に関しては、「弱くなった」が合計36.3%だった。会社との結びつきに加え、仕事に対する熱意が弱くなっているビジネスパーソンも一定数いることがうかがえる。
コロナ禍における勤務先企業や上司・同僚との結びつきについて

6割以上が「友人に自身の勤務先を薦められない」と回答。「自身と企業のビジョンの不一致」を感じる人も

次に同社が、「勤務先との関係」について8項目に渡って尋ねたところ、「この会社/組織に貢献したいと思う」という項目は、「そう思う」(「とてもそう思う」と「ややそう思う」の合計)が63.2%となった。一方で、「友人や知人にこの会社/組織を薦めたい」の項目は、「そう思わない」(「全くそう思わない」と「あまりそう思わない」の合計)が62.3%と、8項目の中で最も多くなった。6割以上が、友人などに自身の勤務する会社を薦めたいと思っていないことがわかった。

また、そのほかに「そう思わない」の回答が5割を超えた項目は、「この会社/組織のビジョンに共感している」(55%)、「自分のライフビジョンおよびキャリアビジョンと、会社/組織のビジョンとの繋がりを意識できている」(58.9%)だった。勤務先企業のビジョンに「共感できていない」、また「自身のライフビジョン・キャリアビジョンとの繋がりを意識できていない」という人も一定数いることがうかがえる。
ビジネスパーソンと勤務先との関係について

上司からのフィードバックについては「タイミング」や「内容」に不満か

続いて、同社は「自身の勤務先の上司との関係」をテーマに、8項目の問いかけを行っている。すると、「上司は自分のことを気にかけてくれている」との項目について、「そう思う」の合計が55%、「何か問題が起きたときや相談したいときは、気軽に話しかけられる」との項目では合計54.5%などとなり、全体で見ると上司と良好な関係を築けている人が多いことがうかがえる結果だった。

一方で、「そう思わない」が半数を超えた項目は、「上司から適切なタイミングでフィードバックを得ている」(52.4%)と、「上司から建設的なフィードバックを得ている」(50.8%)の2つだった。上司からメンバーへのフィードバックに関して、タイミングや内容に課題がある企業も一定数あると推測できる。
上司との関係について

「今後のキャリア展望が描けていない」、「職場の環境整備不足を感じている」という人が半数以上に

次に、同社が尋ねた「現在の仕事」に関する11の項目について、「そう思わない」の回答に注目すると、最も多かったのは「今後のキャリアに関する展望が描けている」で62.3%、次いで「良い仕事をするための設備や環境が整っている」が51.2%となった。今後のキャリア展望が描けていない人や、職場の環境整備不足を感じている人も多いことが明らかとなった。
現在の仕事について
この結果から、コロナ禍により自身の勤務する会社との結びつきが弱くなった人や、「会社のビジョンと自身のビジョンの不一致」を感じている人が一定数いることがわかった。上司からメンバーへのフィードバックの機会を積極的に設けるなど、個人のエンゲージメントやモチベーションの維持・向上のため、状況に応じた施策を検討してみてはいかがだろうか。