部下が上司を選択できる「上司選択制度」によりミスマッチを防ぐ、さくら構造の試みとは

建築物の構造設計を行う、さくら構造株式会社(以下、さくら構造)は2021年9月16日、「上司選択制度」を取り入れた人事制度を採用したと発表した。“部下が自分に合った上司を選ぶこと”でミスマッチを減らし、従業員の離職率の低下と、部下・上司双方のモチベーション向上を図るという。

部下が上司を選ぶことにより、両者のパフォーマンス向上へ

昨今の建築業界は、深刻な人材不足に陥っている。さくら構造でも、結婚や出産、介護などライフステージの変化によって、従業員の仕事との向き合い方が変わってきているため、“その時々の最適な成長環境を整備すること”が課題となっている。そこで同社は、「上司選択制度」を導入したという。

「上司選択制度」とは、部下が自分の所属する設計室長や上司を選択できる制度。“部下が自分に合った上司を選ぶこと”で、両者のミスマッチを減らすことを目的としている。同社が考える「部下・上司のメリット」は以下の通り。

●部下のメリット

・成果が「上がる」、「上がらない」が自分事として捉えられるようになる
・自身の成長につながる上司を選べるため、キャリアアップに対して積極的になる

●上司のメリット

・上司の資質として必要な「部下を育てる力」が向上する
・自身を選んだ部下に対し、円滑なコミュニケーションが取れる

本制度を導入後、すでに10名程度の従業員が利用しており、「異動希望が出せる環境」が整備されたことで、従業員満足度も向上しているという。同社では、この制度により部下・上司がともにモチベーションやパフォーマンスを上げられると想定している。

通常の人事制度では、成果を自分事として捉えにくかったり、上司と部下の関係性によってモチベーションが低下したりするケースも考えられるだろう。そうした状況を打破するために、個々の事情に対応しながら成長につながるような、思い切った人事施策を検討してみてはいかがだろうか。