都市部のプロ人材を地方で活用、人材流動で地域課題の解決を目指す「プロシェアリング」が始動

株式会社サーキュレーションは2019年10月23日、株式会社山口フィナンシャルグループのグループ会社である株式会社YMキャリアと「地方創生に係る包括連携に関する協定書」を締結した。山口県をはじめとする、中四国・九州地方の労働人口減少やそれに伴う働き手不足など、地域課題の解決と経済の発展を目指すとしている。

今後の人口減少に伴う地方の生産人口の減少は深刻化

山口県における人口減少は年々深刻を増している。同県の人口の推移を見ると、1958年に162万3,000人とピークを迎え、その後2015年時点では140万5,000人にまで減少しているが、これは全国と対比しても減少傾向にある。また、年齢別の人口割合を見ても少子高齢化が進んでおり、今後ますますの人口減少と、働き手となる生産人口の減少も予想されるだろう。

プロ人材を複数企業で活用。プロシェアリングを普及させ地方創生

今回、YMキャリアと協定締結をした株式会社サーキュレーションは、全国に5つの営業拠点(九州・関西・東海・北信越・東北)を設けており、外部のプロ人材の経験や知見を複数企業で活用する「プロシェアリングサービス」を行っている。このプロシェアリングを普及させることで、地方での経営支援を実施し、地域経済活性化や地方創生に取り組んできた実績がある。中四国・九州地方の地域課題の解決に向けても、これらのノウハウを活かして取り組みを強化できるとの見通しから、金融の枠を超えて社会課題の解決に取り組む山口フィナンシャルグループとの包括提携に至ったという。

包括連携協定の内容には、まず初めに「地域課題解決に向けたプロシェアリング市場の構築・拡大」が挙げられている。首都圏などに住むプロ人材をサーキュレーションが業務委託という形で契約し、複数企業で活用する。これを拡大することにより、プロ人材の確保が困難な地方の中小企業でもその知見を取り入れることが可能となる。

また、リモートでの就労を可能にすることで、転居を伴う地方勤務のハードルもクリアすることができ、プロ人材との成約率の向上も期待できる。同社では、今後山口フィナンシャルグループ内企業のみならず、自治体に向けた協働提案を実施し、人材還流を通した地方創生を実現するべく、連携強化を図るとしている。

有能な人材が一部の大都市に集中していると、地方での人手不足がより加速し、高いスキルを持つ人材の確保がますます困難になることが予想される。都市圏と地方における人材流動を活発化させ、多様な働き方ができる環境を構築することで、地方経済の発展にもつながることを期待したい。

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HRプロ編集部

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