VUCA の時代を見据え、企業が持続的な成長を果たすためには、人的資本経営がますます重要になっていく。そして人的資本経営を実現させるためには、データ活用が欠かせない。一方で、データ活用の重要性は理解していても、数あるHRデータの中から、何をどのように活用したらいいのか、迷っている企業も少なくないのではないだろうか。そこで本セッションでは、人的資本経営の重要性を提唱し、日本で初めて「ISO 30414 リードコンサルタント/ アセッサー認証」を取得した慶應義塾大学大学院経営管理研究科 特任教授岩本 隆氏をファシリテーターとし、先進的な人材戦略を展開されているBIPROGY株式会社(旧 日本ユニシス株式会社)白井 久美子氏、株式会社日立製作所 髙本 真樹氏のお二人をパネリストにお迎えして、人的資本経営の実現に向けたデータ活用の重要性や具体的な取組事例などをお話いただいた。

講師

  • 岩本

    岩本 隆 氏

    慶應義塾大学大学院経営管理研究科 特任教授
    ※肩書きはご登壇時点のものです。

    東京大学工学部金属工学科卒業。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)大学院工学・応用科学研究科材料学・材料工学専攻Ph.D.。日本モトローラ(株)、日本ルーセント・テクノロジー(株)、ノキア・ジャパン(株)、(株)ドリームインキュベータを経て、2012年6月より、慶應義塾大学大学院経営管理研究科特任教授。  山形大学学術研究院産学連携教授、(一社)ICT CONNECT 21理事、(一社)日本CHRO協会理事、(一社)日本パブリックアフェアーズ協会理事、(一社)SDGs InnovationHUB理事、「HRテクノロジー大賞」審査委員長、HR総研アドバイザーなどを兼任。2020年10月にISO 30414リードコンサルタント/アセッサー認証取得。



  • 白井

    白井 久美子 氏

    BIPROGY株式会社(旧 日本ユニシス株式会社) 執行役員 グローバルビジネス担当

    BIPROGY(当時日本ユニバック)(株)入社、金融関連のSE、PMを担当。.NETビジネスディベロップメント プログラムマネジャ。日本ユニシス・ラーニング(株) 代表取締役社長。日本ユニシス(株) 人財育成部長、総合技術研究所.NETセンター長、 技術統括部長、ビジネスアグリゲーション部副部長、組織開発部長、業務部長、執行役員 CRMO(最高リスクマネジメント責任者)、CISO(最高情報セキュリティ責任者)、CPO(最高個人情報責任者)、人事担当役員人事部長、 ソーシャル委員会委員長を経て現職。博士(工学)、経済同友会 幹事、教育改革委員会 副委員長。朝日新聞×河合塾「ひらく 日本の大学」アドバイザリーメンバー。日本プロジェクトマネジメント協会(PMAJ)副理事長、国際P2M学会(IAP2M)監事。



  • 髙本

    髙本 真樹 氏

    株式会社日立製作所 人財統括本部 シニアエバンジェリスト

    入社以来、主として人事勤労畑を歩み、いきいきまちづくり推進室長、株式会社 日立博愛ヒューマンサポート社社長などの事業部門も経験。現在はシステム&サービスビジネス統括本部 ヒューマンキャピタルマネジメント事業推進センタ長も兼任しながらデータドリブン型のHRスタイルへの移行・確立を推進している。

人的資本経営の実現に向けたデータ活用の重要性

データ活用におけるKGIとKPIとの関係

岩本氏 まずは私からは企業価値に占める無形資産の現状について説明させていただきます。ここにS&P 500の企業価値に占める無形資産の割合を示したグラフがありますが(図1)、まだアメリカで製造業が盛んだった1975年には17%しかなかったものの、その後産業構造の変化によって無形資産の重要性は年々高まり、2020年には90%にまで達しました。無形資産の中身に関しては、知的財産、技術、顧客資産など様々ありますが、中でも最も重要なのは『人的資産』ということになっています。一方、日本の時間総額トップ500社の企業価値に占める無形資産の割合を見ても、アメリカにはまだまだ及ばないにせよ、キーエンス社、リクルートホールディングス社、東京エレクトロン社、日本電産社、オリエンタルランド社など、80%を超える企業が徐々に増えてきている状況です。

図1

人的資本経営の実現に向けたデータ活用の重要性
岩本氏 続いてデータ活用におけるKGIとKPIとの関係についてお話いたします。主に業績となるKGIに対して、どういうKPIが影響を与えるのか、さらにそれぞれのKPIに対してサブKPIを紐づけていくイメージで、数字できちんと管理していくことが重要です。KGIの例としては、人的資本ROIが挙げられます。これは「〔売上高-(総経費-人件費)〕÷人件費-1」という計算式で算出されますが、人件費として高い報酬を与えながら、ROIも高い状態を目指すのが理想であり、こうした人的資本ROIをKGIにしてマネジメントしていくといった風潮が昨今進んできております。
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