2015年にベネッセグループの社内有志組織として発足した「One Benesse」は「つながる」「まなぶ」「とがる」をキーワードに活動を展開し、「多様なイントラプレナー集団」になることを一つの目標としている。その「One Benesse」は2020年10月2日にオンラインイベント「大企業内イントラプレナーから学ぶ 明日から使えるシゴトとキャリアのつくり方」を開催した。イントラプレナーとして第一線で活躍する登壇者が、自らの経験や信念を語り、志を持つオーディエンスに熱いメッセージを送った。熱気と示唆に富むイベントの模様をお届けする。

登壇者

  • 濱松 誠 氏

    濱松 誠 氏

    ONE JAPAN共同発起人・共同代表

    1982年京都生まれ。2006年パナソニックに入社。マーケティング、人事、ベンチャー出向などを経て、2018年12月にパナソニックを退職。本業の傍ら、2012年に組織活性化とオープンイノベーションをねらいとした有志の会「One Panasonic」を立ち上げる。2016年、NTTグループやトヨタなど、大企業の同世代で同じ課題意識を持つ者たちを集め「ONE JAPAN」を設立、代表に就任。現時点で約50社・2000名の有志が参画。企業間の共創や社内起業家育成、働き方意識調査など、挑戦の文化をつくる活動をしている。日経ビジネス「2017年 次代を創る100人」に選出。ONE JAPANとして「仕事はもっと楽しくできる 大企業若手50社1200人 会社変革ドキュメンタリー」を上梓。内閣府主催「第1回日本オープンイノベーション大賞」、日本の人事部「HRアワード特別賞」等を受賞。2019年6月から夫婦で約1年間世界一周。5大陸52ヵ国116都市をまわり、現在は大企業やベンチャーのコミュニティ支援をしている。



  • 村上 悠 氏

    村上 悠 氏

    JR東日本 事業創造本部

    2005年JR東日本に入社。渋谷スクランブルスクエアなど、主に駅周辺の商業施設、オフィス、ホテルの不動産開発を行う。現在は、シンガポールのエキナカ開発を手掛ける。また、「未知の事業領域を発掘し、マイクロカンパニーを連続的に生み出し続ける」をテーマにしたJR東日本グループの新事業創造プログラム「ON1000(オンセン)」をリード。本業の傍ら「遊ぶように働き、働くように遊ぶ」をコンセプトに、JR東日本グループ有志のプロジェクト提案集団「team Fantasy-sta.(チームファンタジスタ)」を主宰し、アーティストの活動を応援するホテルプロジェクト「ART HOTEL」や、共創・対話をテーマした埼京線沿線まちづくり「SAI-KYO DIALOGUE LINE」など、組織を越境しながら様々なプロジェクトを仕掛ける。株式会社WE Co-Founder、表現法人エンデマン Founder、川とサウナ Partner。



  • 須田 亮 氏

    須田 亮 氏

    ベネッセコーポレーション 中国事業部

    大学時代に応用生命工学でウィルス研究を究めるも、6年続けた塾講師の仕事でデジタル×教育の可能性に目覚め2008年ベネッセ入社。ネットマーケティング、任天堂DS学習ソフトの販売、ブランド戦略部などを経て2019年よりかねてからの希望であった中国赴任。現在は中国の500人を超す現地メンバーに揉まれながら中国語と世界でも最新のオンライン教育を研究、開発中。業務外の活動としてOne BenesseでのBenesse Universityの立ち上げ、Teach for Japan、教育系ベンチャーのサポートなど。ドラマー。

ベネッセ社内有志組織「One Benesse」が、オンラインイベント「大企業内イントラプレナーから学ぶ 明日から使えるシゴトとキャリアのつくり方」を2020年10月2日に開催した。第一線で活躍するイントラプレナーたちが、現在に至るまでの経緯や会社との付き合い方をはじめ、仲間の集め方、求められるマインドセット、具体的な活動方法、すぐに実践できるはじめの一歩などを紹介した。

登壇したのは、大企業を横断する有志団体「ONE JAPAN」などで活躍を広げる濱松 誠氏、JR東日本グループの新事業創造プログラム「ON1000(オンセン)」をリードする村上 悠氏、ベネッセ中国で世界最新のオンライン教育を研究する須田 亮氏。モデレーターはOne Benesseの佐藤 徳紀氏と田村 友宏氏が務めた。

冒頭、田村氏が「One Benesseは『つながる』、『まなぶ』、『とがる』をキーワードに、ベネッセの企業理念『よく生きる』の実現を支援するためのプラットフォームとして活動しています。クレドの一つとして『多様なイントラプレナー集団』を掲げており、本日のオンラインイベントから多くの学びを得たいと考えています」と挨拶した。本イベントは、登壇者の自己紹介とパネルディスカッションの2部構成で行われた。まず自己紹介からレポートする。

組織を超えたつながりを作る

濱松 誠氏(ONE JAPAN共同発起人・共同代表)

パナソニックでは海外営業、マーケティングに携わり、後に人事に異動して「One Panasonic」という社内コミュニティを立ち上げました。社内でいつも感じていたのは、どうせ言っても無駄という風潮で、いわば諦め症候群です。この症候群に陥ってしまうと、会社や一緒に働く仲間にマイナスの影響を与えてしまいます。この状況からの脱却を目指したのが、One Panasonicです。社内外の交流会、アルムナイネットワークの構築に取り組み、社長をはじめ多くの人を巻き込みました。アルムナイネットワークでは、マイクロソフト日本法人で社長、会長を務めた樋口泰行氏に出戻りしてもらうきっかけをつくることができました。その後、パナソニックを退職して、複数の団体やコミュニティの立ち上げ・運営を行っています。

私が社会人になって意識してきたのは、さまざまなコミュニティに属することです。具体的には、一人多様性、イントラ・パーソナル・ダイバーシティを実践してきました。一人でできることには限界があります。しかし、会社やコミュニティの力を利用することでレバレッジを利かせられます。自分の枠を超えた大きなことを実現できるのです。個人としては、使命感や行動力、仲間との信頼を大切にすることが求められます。その上で、強調してお伝えしたいのは、一歩でも一センチでもいいので、動いてみることです。行動を起こせば、新しい出会いも生まれます。私自身、挑戦を繰り返し継続することで、多くの人とのつながりができました。それらが今の私を作っていると感じています。

面白い人がたくさんいる風景を作りたい

村上 悠氏(JR東日本 事業創造本部)

JR東日本に入社して主に不動産開発に携わってきました。具体的には、ホテルやアトレ、渋谷スクランブルスクエアなどの開発を担当し、現在はシンガポールのエキナカ開発を手がけています。社外ではNPOや株式会社などの設立や運営に関わっています。同時に入社以来、並行して行ってきたのが、会社を通してやりたいことを実現させる「チームファンタジスタ」という取り組みです。最初は個人の活動でしたが、次第に仲間が増え「プロジェクト提案集団」としての側面を見せるようになりました。すると今度は「アイデアを実現したいが、どうしたら良いか」という声が多く集まるようになったので、社員の声を具現化する仕組みを作ろうと会社に提案して、新事業創造プログラム「ON1000(オンセン)」を立ち上げました。

私は今、勝手に「ヒューマンスケープアーキテクト」と名乗り、面白い人たちがたくさんいる風景を作るというビジョンを掲げています。活動を進める上で大事にしているのは再現性です。これまでの活動でうまくいったことをチームに共有するため、メソッドを開発しました。自分の実現したい未来、やりたいこと、原体験、思ったこと・感じたことを、仮でもいいし後に変更してもいいので言語化するというフレームワークです。非常に簡素ですが、あくまで主語を「自分」にできることが特徴です。一般的なビジネスのフレームワークは、ともすればいつの間にか主語が「会社」になってしまいますので、この点が大きな違いだと言えます。最後に、本日は手法やdoingの話が中心になると思いますが、本当はむしろ自分がどうありたいか、自分はどんな人間なのかというbeingを重視したいと思っています。

会社、顧客、自分の思いが合致するところを見つける

須田 亮氏(ベネッセコーポレーション 中国事業部)

大学で6年間塾講師をしていたこともあり、オンライン教育の可能性を感じてベネッセに入社しました。ネットマーケティング部の配属となり、「YouTubeのしまじろうチャンネル」や任天堂DS学習ソフトの販売などオンラインでのマーケティングの経験を多くしました。現在はデジタル先進国である中国への赴任となり、しまじろうのマーケティングに携わっています。業務外ではOne BenesseやNPO法人Teach for Japanでの活動などがあります。

仕事やキャリアの広げ方としてお伝えしたいのは、「半歩現実・半歩未来」という考え方です。これはベネッセではよく使われる言葉ですが、多くの人にも有用だと思います。大企業でやりたいことがあったとしても、いきなり新規事業の専任や、やりたかった事業部に配属になるのはとても稀なことです。やりたいことができず大企業でモヤモヤとした思いを抱く人も多いかもしれません。そんな時、大事にして欲しいのは、「まずは自分の強みやこだわりを客観的に捉えてみる」ということです。自分の思う強みやこだわりは社外に出ても通用するものなのかを知ることが欠かせません。

同時に、自分はこれがやりたいという思いを持ちながら、会社、顧客、自分の強みや思いが合致するところを見つけるのが大事です。「これだ」というものを見つけることができたら、一歩でもいいので行動してみてください。かならず小さな成功体験が手に入るはずです。そんな経験を積み重ねていくと、自然といろんなところから自分の好きなものや得意なことを活かせる話が舞い込んでくるようになります。そんな時は基本的にえり好みはせず、どんなことでも受け入れてみてください。きっとその結果、自分のこだわりや思いが社会と繋がり、想像を超えたアウトプットが生まれてくるはずです。私自身は今、そうした感覚を持ちながら、社内・社外にこだわらず仕事というものに携わっています。

引き続き、上記3人によるパネルディスカッションが行われた。モデレーターは「One Benesse」発起人の佐藤 徳紀氏が務めた。

「イントラプレナー」となるきっかけとターニングポイント

佐藤氏 3人はイントラプレナーとして活躍していますが、今のキャリアを選んだきっかけは何だったのでしょう。ターニングポイントを教えてください。

濱松氏 大きく2つあります。1つはパナソニックで働いていた際に、海外営業・マーケティングから社内公募でコーポレート本社の人事に異動したことです。入社してから6年の実績を捨てて畑違いの人事に移るのは抵抗がなかったわけではありません。しかし、人と組織に前々から興味を持っており、本当は何をしたいのかと自問して、自分の心に素直になりました。もう1つはOne Panasonicの取り組みです。社内からは、「どうせ組織は変わらない」という不平不満が聞こえてきました。しかし、誰も何もしていない。だったら「自分たちが変えよう、動いていこう」と挑戦しました。

村上氏 ターニングポイントは大学の教授との出会いです。その教授はいつも楽しそうに授業をしていました。なんでこんなに楽しそうなのだろうと考えた結果、「働く」と「遊ぶ」を融合しているという結論に至ったのです。別の言い方をすれば公私混同しており、それができる、してもいいということを知りました。就職に際しては、敢えて「働く」と「遊ぶ」の混同が一番苦手そうで、且つそういう考え方が浸透した場合最も有効であろうところを選び、その環境の中で実践しようと考えました。その結果、大企業に入社することになったのです。

佐藤氏 遊ぶように働くといっても、なかなか簡単にはできないことですよね。

村上氏 そもそも「遊ぶように働く」のはどんな状態か、わからないと実践できません。そこで、自分なりに「会社を活かしてやりたいことをやる」と定義しました。この定義ができた瞬間から、やらされ感はなくなりました。自分を中心に置きながら、会社で働くことと向き合えています。

佐藤氏 会社を「活かす」は、重要なキーワードだと感じました。会社を「使う」ではなく「活かす」という視点を持つことで、考え方や取り組み方が大きく変わるように思えます。ターニングポイントについて、須田さんはいかがでしょうか。

須田氏 私の場合はどこかの地点ではなく、生い立ちが関係していると思います。実は、家族・親族で会社勤めをしている人がいない、やや特殊な環境で育ちました。その中で培われた仕事観は、仕事は自分の切り売り、自分が培ってきた知見を仕事を通じて広めるという考え方です。その視点で自分を見つめ直した時、得意なこととして浮かんできたのが「勉強」と「教える」でした。オンライン教育に携わることの直接の原体験は、塾講師としての6年間の経験です。学習指導をしている中で、子どもたちの悩むポイントはだいたい同じだと気づきました。教えるという仕事は伝え方を変えながら核心的には同じことを伝えていて、教育にシステムやプログラムを組み合わせることできっと面白い物が作れるのではないか、という感覚を持ってベネッセに入社しました。

自ら動くことで、会社が動き始める

佐藤氏 3人のお話を聞いていますと、周囲からの刺激を自分に活かしている様子がうかがえました。では、具体的に会社の中でどのように動いていったのでしょうか。大企業で物事を進めたプロセス、先ほどのキーワードに則して言うなら「会社の活かし方」をご教示いただければと思います。

村上氏 大企業には有形無形のリソースがたくさんありますし、スケールさせるにはとてもいい場所だと思います。ただ、やりたいことをいきなり提案してすんなりうまくいくことはほぼありません。段階を踏むことが必要です。例えば、チームファンタジスタに、山手線全駅にピアノを置きたいという夢を持つメンバーがいます。しかし、会社に提案しても、やはり通りませんでした。そこで、まずは社外の音楽団体に所属して、ピアノを置くという企画を実際に運営しました。つまり、自分でコントロールできる範囲のことをして、実現の可能性や運営上の問題を実地で検証したのです。口で言うよりも、まずは動いてみる。そのプロセスを会社は見ているもので、じゃあやらせてみようかとなることが少なくありません。

佐藤氏 プレゼンでロジックを通す手法もあると考えられますが、ある種泥臭く、行動で語ったということでしょうか。

村上氏 そうです。行動で見せたほうが、会社を動かせます。仮説の検証になり、実現したいことの精度も上がります。結局、行動が実績になるので、言葉だけでない説得力が増します。

須田氏 その考えに100%賛同します。社内で動く場合において、付け加えるなら、与えられた職務でしっかりと成果を出すことでしょう。その上で、自分のコントロールできる範囲で一歩を踏み出す。それをせずに別のことをやろうとしたら、暇だと目をつけられて別の仕事をやらされることになります。よくある話ではないでしょうか。

佐藤氏 濱松さん、いかがでしょう。会社を活かす上で大切なことなどありますか。

濱松氏 大切なものが3つあると考えています。「使命感」、「人間力」、「発信力」です。使命感とは、やる人がいないなら自分がやるしかないという強い思いや、やり切る精神力。人間力とは相手の懐に入る行動力やチャーミングさ。そして、自分はこんなことをやっていると、発信する力も同時に必要です。発信をすれば批判も出てきますが、必ず仲間もあらわれます。

佐藤氏 やり切るのは簡単なことではありません。精神力はどこからきているのでしょう。

濱松氏 先ほど申し上げた使命感があると思います。自分がここでやらなければ、何も生まれない、良い未来が築けない、同じ失敗が繰り返されると、そうした強い思いを持つことが一つです。もう一つは、仲間の存在です。くじけそうになっても後ろから支え、前から引き上げようとしくれる仲間がいたから、私もOne Panasonicの活動を続けることができたのだと実感しています。一人だと続けられませんし、大きな成果も挙げられなかったと思います。

同期や同年代など、自分と近い層から仲間にしていく

佐藤氏 濱松さんの話にも少し出てきましたが、イントラプレナーとして社内でやりたいことを実現しようとする時に欠かせないのが、協力者の存在のようです。仲間をどのように集めるか、何から始めたら良いのか。周囲をどのように巻き込んでいったのか、教えていただければと思います。

村上氏 これがやりたいというものができたら、アイデアなり企画なりを60点の段階でかまわないので、社内・社外を問わずいろんな人に見てもらうことです。すると、さまざまな意見がもらえて、80点のものになります。しかも、「みんなで一緒に作った感」が生まれ、自然な形でいろんな人を巻き込んでいくことができます。

佐藤氏 とても面白い視点です。アイデアというと一人で熟考するものと捉えがちですが、ある程度の段階で人に見せてもいいのでしょうか。

村上氏 自分にはやりたいことがある、なんとか実現したいと心に秘めていても、人には伝わりません。では、その熱い思いをどう人に伝えるか。表現するしかないでしょう。その表現とは、行動を起こすこと、誰かに語ることです。夢が生まれたらまず行動する、語る、ということが欠かせないと考えています。また、アイデアはいろんな人に揉まれるとどんどん良くなっていきますので、60点と言わず、20点でも30点でもいいので、とにかく周囲の方に話してみる、サービスであればユーザーにぶつけてみる、そんなことを意識しています。

佐藤氏 須田さんは社内・社外の人を巻き込む時に、どのようなことを意識しましたか。

須田氏 何か新しいことを始める場合、まずは社内でその分野について最も詳しい人を見つけ、頼るようにしています。どの部署にも、ある事柄や顧客についてとんでもなく詳しい人はいるものです。

佐藤氏 一方で、社内にどんな人がいるのかは、意外とわからないものですよね。

須田氏 社内での人探しは、趣味を媒介にしています。私と佐藤さんは音楽活動を通じて知り合いました。他の人も同じです。私は音楽のほかに社内のサッカーチームにも所属しています。いろんな部署から集まってきているので、「こういうことをしたいのだが、誰に聞けばいいかわかるか」とフランクに尋ねて、適任と言える人を紹介してもらうことも少なくありません。人探しのために趣味をしているのではありませんが、趣味のつながりはとても大事にしています。

佐藤氏 仕事とは関係のないつながりだからこそ、気軽に相談できるということでしょうか。どんな場においても、人と人との結びつきを大切にするという当たり前のことが、仕事やキャリアをはじめ、いろいろなことに活きてくるのかもしれません。濱松さんは、社内と社外のつながりをどのように作っていくのが良いとお考えですか。

濱松氏 人を巻き込んでいくには、リズムとテンポが大事です。そのリズムとテンポを崩さないためにも、まず社内で同期や同年代など、価値観や育ってきた時代背景が似ていて、コミュニケーションの取りやすい層にアプローチします。ある程度、仲間が集まったら経営層、最後にミドル層を巻き込んでいきます。並行して社外の人たちも巻き込みます。理想を言えば、社内と社外で半々くらい。社内に偏り過ぎるのも、社外に偏り過ぎるのもよくありません。少しテクニカルな話になりましたが、人を巻き込んでいくには、したたかさも必要だと思っています。

イントラプレナーへの一歩目として、とにかく動いてみる

佐藤氏 話は尽きないところですが、最後にイントラプレナーへの一歩目についてお話しをいただければと思います。今日明日から何をすればいいのか、メッセージをお願いします。

濱松氏 具体的な話をすると、やってほしいことは3つあります。一つ目はFacebookやTwitterで今日の感想などを発信することです。あるいは、同僚に話してもいいですし、上司に議事録を送るでも良いです。そうすると、無視されたり「いいね」をもらったり批判されたりします。しかし、批判を恐れないでください。批判は挑戦の証だからです。二つ目はイベントに参加することです。参加が目的ではありませんが、まずは一歩を踏み出してみる。良質なインプットを得られます。三つ目は登壇者に連絡してみること。私でも村上さんでも須田さんでももちろん、かまいません。まずは動く、考えるよりも前に実践してみることが大事なのです。

村上氏 メソッドを開発しているとお伝えしましたが、メソッドとは要するに「型」です。型通りにやれば、誰もが成功のステップを踏んでいける、成功を再現できます。ですので、手っ取り早い方法として、うまくいっている人、目標としている人の行動の型を真似してみることです。例えば、濱松さんや須田さんから話を聞いて型を学ぶ。その上で、自分の行動に活かしてみる。まずはそうしたところから始めるのはいかがでしょうか。

須田氏 小さいdoをしてみる。とにかく1回動いてみることが絶対に必要です。きっと批判されるでしょう。動けば動くほど批判されるはずです。しかし、そのうち、批判を心地よく感じる時がきます。大きな批判をもらった際に、これは大きな山を動かすチャンスなのではないか、と感じるようになります。批判をチャンスだと捉えられるメンタルになることも、重要なステップの一つです。
志ある社員を支援する体制を、企業側がどのように作っていくべきか。そのサポートの第一歩としてできるのが、従業員が動きやすく意見を発しやすい風土・文化の醸成ではないだろうか。そして、社員が変革のために起こした行動について、変に口出しして思いや熱意を削がないことも企業に求められる。また、社内にどんな人材がいるかは、意外と知られていない。社員同士のつながりを作るためにも、例えば、クラブ活動など仕事とは直接関係のないような活動の支援もポイントとなるだろう。事業や会社を動かすのは人である。従業員の個性や能力を存分に活かしてもらうためには、社員を会社の枠組みにはめ込まないようにする企業のスタンスがポイントといえそうだ。
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