冬のインターンシップは1Day一色

次に、1月から2月にかけて実施される冬のインターンシップについて、そのプログラムタイプを聞いてみたところ、63%もの企業が「1日タイプ」と回答しており、「半日タイプ」(32%)と合わせれば、ほぼすべての企業が1Dayインターンシップを実施するとしていることになります[図表3]
第83回 花盛りの1Dayインターンシップ ── 果たしてその内容は
「半日タイプ」は昨年とほとんど変化がないのに対して、「1日タイプ」は48%から15ポイントも増加しています。もともと冬のインターンシップは、夏と比べて「1日タイプ」の開催が圧倒的に多かったわけですが、今年はさらにその傾向が強くなっています。
一方、「1週間タイプ」は昨年でも14%と決して多い割合ではありませんでしたが、今年は7%とさらに半減しています。夏には大企業を中心に多かった「2~3日タイプ」も冬では昨年同様15%にとどまり、1Dayインターンシップ一色といっても過言ではありません。
冬のインターンシップの実施タイプを企業規模別に見てみましょう[図表4]。大企業では、「1日タイプ」(59%)の次に「2~3日タイプ」(32%)が多くなっています。一方、中小企業では、「1日タイプ」(55%)が最も多いのは他の企業規模と同じですが、次に多い「半日タイプ」の割合が45%と他の企業規模と比較すると突出しています。採用スタッフが少ない中では、「1日」拘束のプログラムでも運用するのはきついという側面もあるのでしょう。また、次の項目でも取り上げますが、インターンシップと銘打ちながらも、これまでの採用セミナーと同じか、ほぼ同内容のプログラムで実施している現実があるようです。
第83回 花盛りの1Dayインターンシップ ── 果たしてその内容は

半数近くが実質的には採用セミナー

1Dayインターンシップを実施する企業にその内容を聞いてみたところ、「採用セミナーとは全く異なる構成にしている」とした企業は56%にとどまり、30%の企業は「採用セミナーをベースに少しアレンジしている」とし、残り14%の企業に至っては「採用セミナーとほとんど同じ」と回答しています[図表5]。特に中小企業でこの傾向が強く、「採用セミナーとほとんど同じ」と回答した企業が21%、「採用セミナーをベースに少しアレンジしている」と回答した29%と合わせると、ちょうど半数にもなります(図表略)。就職情報会社や他社の人事担当者から、3月の採用広報解禁前からインターンシップを実施しないと出遅れてしまうと言われながらも、独自のインターンシッププログラムを作成するノウハウも時間的余裕もないといったところでしょう。
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グループワーク中心の1Dayインターンシップ

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