早まる採用ホームページの開設時期

最後に、インターンシップ参加者へのフォロー施策の上位にランクした「採用ホームページを案内」に関連して、2019年卒向け採用ホームページの開設時期についても見てみましょう。かつて採用広報解禁が12月1日だった頃(2013~2015年卒対象)、大半の企業が採用ホームページの開設時期をそれに合わせており、それよりも早く開設していた企業はごく一部にすぎませんでした。ところが、2016年卒向けの採用スケジュールから採用広報の解禁時期が3月1日に後ろ倒しとなると、採用活動への影響に不安を抱いた企業が採用解禁日の3月1日に合わせるのではなく、引き続きそれまでの12月1日に採用ホームページ開設するなど、開設時期は企業によって大きく異なるようになってきたのです。
経団連の指針の手引きにおいても、「広報活動の開始期日の起点は、自社の採用サイトあるいは就職情報会社の運営するサイトで学生の登録を受け付けるプレエントリーの開始時点とする。それより前には、学生の個人情報の取得や個人情報を活用した活動は行わないこととする。また、広報活動の開始日より前に行うことができる活動は、ホームページにおける文字や写真、動画などを活用した情報発信、文書や冊子等の文字情報によるPRなど、不特定多数に向けたものにとどめる。なお、広報活動のスケジュールを事前に公表することは差し支えない」と明記されています。つまり、プレエントリー受付を伴わないのであれば、採用ホームページによる不特定多数への情報発信の開始時期(すなわち開設時期)には制約は一切ないのです。
2019年卒向け採用ホームページの開設時期では、採用広報解禁日の3月1日以降と回答した企業は34%と全体の3分の1にすぎません[図表10]。昨年のうちにすでに開設を済ませた企業が合わせて35%、今年1~2月に開設する企業が31%にも上ります。冬のインターンシップ参加者はもちろんのこと、夏のインターンシップ参加者に向けても早くから「採用ホームページを案内」できる企業はかなり多いというわけです。
第83回 花盛りの1Dayインターンシップ ── 果たしてその内容は
業界研究から会社研究、仕事研究まで、各企業の採用ホームページが果たす役割は決して小さくありません。最近の学生はPCよりもスマホでwebを閲覧することが多くなっており、タブレットやスマホでも快適に採用ホームページが閲覧できるよう、webブラウザサイズに応じて表示内容が自動的に最適化される、レスポンシブwebデザインで構築されることをお勧めします。

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