意外とフィードバックができていない大企業

インターンシップ本来の目的が「産学連携による人材育成」であるとするならば、教育的効果の点からも企業から学生への“フィードバック”は欠かせない要素だといえます。そこで、実際のインターンシッププログラムに、このフィードバックの要素が入っているかを聞いたところ、大企業よりも中堅企業で進んでいることが分かりました[図表7]。「全員(フィードバックが)ある」とした企業は、大企業で24%なのに対して、中堅企業では43%にも上りました。「(フィードバックは)ない」とする企業も、大企業が17%なのに対して、中堅企業は10%にとどまります。志望度はさておき、学生の立場からすると中堅企業のプログラムのほうが教育的効果は高そうであるといえます。採用セミナーに近いプログラムが多い中小企業では、当然のように「(フィードバックは)ない」とする企業が23%と、他の企業規模よりも多くなっています。
第83回 花盛りの1Dayインターンシップ ── 果たしてその内容は
また、与えられた課題に対して、インターンシップ最終日に学生たちがグループワークの成果を発表するプログラムは、複数日程でのインターンシップではよく用いられる手法ですが、審査員である企業側担当者からフィードバックコメントはあるものの、発表内容によってグループを順位付けしたり、優秀グループを発表したりする例はそれほど多くはないようです。ただ、学生からのインターンシップに関するコメントを見ると、何らか評価されることを望んでいる学生が多く見受けられます。上位表彰を受けることだけがモチベーションにつながるのではなく、厳しい評価は評価として受け止める素地はちゃんとあるようです。学生には、できるだけ多くの、そして多面的なフィードバックをしてあげられるといいですね。

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