大学が賛同する成長支援型ダイレクトリクルーティング「dodaキャンパス」の特徴
――学びや就職活動が変わる今の時代だからこそ求められる「dodaキャンパス」について、まずはサービスの特徴についてお聞かせいただけますか。風間氏:「dodaキャンパス」は2017年11月にスタートした新卒ダイレクトリクルーティングサービスです。「成長支援型ダイレクトリクルーティング」を掲げており、学生一人ひとりに低学年時からキャリアオーナーシップと市場価値を高める学びの機会や、企業・社会人とのつながりを提供しています。2021年5月時点で、登録学生数は約67万人を突破しました。
風間氏:企業からインターンオファーが届くこともありますし、キャリアに関する多彩なイベントを「dodaキャンパス」主催で実施しております。例えば、各業界の“はたらくリアル”“キャリアの選び方”などをテーマとしたトークセッション『キャリアトークガーデン』や、若手有志団体「ONE JAPAN」共催の交流会『はたらくは楽しい!エンジョブ』をはじめ、スポーツビジネスイベントやアイデアコンテストなどを開催しました。
また、オンラインキャリア講座「dodaキャンパスゼミ」を、2020年4月より提供しています。これは、コロナ禍で就職活動や大学生活に影響が出ている学生に向けて、就活準備やWeb面接対策講座、大学生活充実の方法 など、様々なテーマで配信を行うものです。先日は、「就活・キャリアに活かすSDGsを活かす」というテーマでゼミを行いましたが、300名を超える学生から参加応募がありました。社会への意識が高い学生も多いです。
学生同士オンラインで交流したり、キャリアについて学んだり、この活動をキャリア教育の一環として役立ててほしいと考えています。
ベネッセi-キャリアの理念は、「”まなぶ”と”はたらく”をつなぐ」です。大学教育と社会との接続に齟齬が生じている今、”まなぶ”をどう評価し、”はたらく”につなげるか。この大きな社会課題に私たちはチャレンジしています。
――「dodaキャンパス」に対する大学の反応はいかがでしょうか。
風間氏:大学は、2つの観点から評価をいただいています。まずは、企業に学生の学びや経験に注目してもらいやすくなり、学生の努力を正しく評価してもらえる仕組みであることです。
よく新卒採用の問題点が「時期」の話に終始しがちですが、本質的には「中身」の話が重要です。企業も大学も、入試難易度に関わらず、どの大学にも優秀な学生や、魅力的な学生がいることはわかっています。しかしそれを見分ける手段がなく、手をこまねいていました。ポートフォリオを元にしたオファー型サービスには、それを解決する方法の1つとして期待をいただいています。
またもう1つは、学生が様々な企業選択の視野を広げ、自分で判断する力を鍛えることにつながるという点です。コロナ禍では就活イベントや学内での企業説明会が中止や縮小で、偶発的な企業と学生が出会う機会が減少しました。学生には、視野を広げて業界研究・企業研究をしてもらうために、ナビサイトだけでなく、オファー型サービスやエージェントサービスなど、多様な就活ツールを使いこなすことを推奨しています。
「dodaキャンパス」で蓄積された学びのデータが、新たなマッチングキーを探す材料になるのではないでしょうか。学習歴からは、修得スキルやその到達度だけでなく、学び続ける力があるか、志向性やコンピテンシーを見抜くこともできると思います。そうした選抜の方法は、学生にとってもメリットが大きいです。
多くの大学は3年生になると就活がスタートし、学業が疎かになっていくことを懸念しています。大学は、学生が学業に専念し、何を学んだかを整理し、それを社会や企業にどう還元できるかを、考え語れるようになることを望んでいます。これにより、目先の就活対策に追われて学業が疎かになることもありませんし、留学や正課外での様々な活動や経験を積む学生が増えていくと考えます。まさに当社の理念である、「〝まなぶ〟と〝はたらく〟がつながる」ことに近づいていきます。