プレスリリース
通院・待ち時間ゼロで診察を。働くすべての人のためのオンライン社内診療所「Fair-Clinic」開発秘話。
●「出社しているけれど、調子悪い」プレゼンティーイズムの損失は19.2兆円〜社内診療所の数は30年で約半減
私吉田は、参議院事務局を始めとした中央官庁や上場企業を中心に、これまで50団体以上の産業医を務めました。
これらの経験のなかで、忙しいビジネスパーソンは病院に行く時間を確保できず、「出社しているものの、調子が悪い」症状を放置、または我慢しながら働いている従業員が多いと感じてきました。この状態は「プレゼンティーイズム」と呼ばれ、その経済損失は国内で年間19.2兆円ともいわれています。
我が国での働く人の健康管理は、会社が選任する産業医や、「社内診療所」が一定の役割を果たしてきました。しかし、社内診療所は全国的に減少傾向にあり、この30年でおよそ半減(1993年2,999院→2021年1,652院)しています。
社内診療所が減少した原因としては、「失われた30年」と呼ばれる日本経済の停滞などがあり、福利厚生として従業員に社内で医療サービスを提供するコストの削減が一因にあると考えられます。
また、社内診療所が本社の役員専用フロアなど、若手や女性などの一般社員が使いづらい場所にあったり、在宅勤務が増え、社内診療所との接点そのものも減っているという課題があるでしょう。
●オンラインであれば、働く人が「いつでもどこでも」医療サービスを受けられる
私は現行の社内診療所や、対面診療を提供する一般のクリニックを補完する役割として、「社内診療所をオンライン化できないか?」と考えました。ちょうどコロナ禍を契機に、仕事や生活の様々なシーンで「オンライン」が一般的になり始めた頃です。
オンラインであれば、企業に勤める人が受診したいとき、「いつでもどこでも」受診できます。さらに、予約から診療までオンラインで完結し、薬も郵送で受け取れるなら、待ち時間もなくなり、院内感染のリスクも抑えることが可能です。
●臨床現場の声がもっとも大事。週1日100件を超える外来診療をこなしながらのサービス開発〜ローンチ後の市場浸透に課題
従来から私は、自分が運営しているクリニックでのDXに取り組んでいました。フェアワークグループで利用していた電子カルテの仕組みは、そのまま「Fair-Clinic」にも利用でき、オンライン診療の仕組みの構築そのものは、比較的スムーズに進みました。
課題は、サービス構築後のPRや市場浸透です。また、営業を含む組織体制の強化にも手をつけられていませんでした。
医療サービスの開発にとって最も重要なのは、患者さんたちの声だと思います。
現在でも私は、平日にクライアント企業の産業医面談、毎週土曜にはフェアワークグループのメンタルクリニックで、およそ100件の対面での外来診療を行っています。
また、フェアワークグループのメンタルクリニックである「りんかい月島クリニック」では、うつ病などで休職しているビジネスパーソンの職場復帰支援プログラムを実施しており、私自身もその運営に深く関わってきました。私が公立病院に勤務していた頃、治療により病状が改善されても、その後の社会復帰が上手くいかない休職患者さんの事例を多く見てきたからです。
これらの試みは、フェアワークの経営理念である「すべての人々が健康かつ幸福に社会参加する世界を創る」を実現するための大切な場であると考えています。そのために、1日100件を超える外来対応と、新サービス「Fair-Clinic」のローンチの双方に、フルコミットする必要がありました。
●経験豊富なプロ経営者を外部から招聘、市場拡大フェーズを任せる
スピード感を持った経営を実現すべく、2023年6月には株式会社フェアワークの代表取締役社長に橋本篤志を迎えました。橋本は三菱商事の出身で、様々な業界の第二創業期の企業の変革支援に取り組んできた、プロ経営者です。
フェアワークはまさに第二創業のフェーズにあり、橋本は事業推進のパートナーとして適任です。私は会長及び診療統括医として、サービスの開発とブラッシュアップを中心に引き続きフェアワークの経営にあたっています。
●リリース後、女性から大きな反響〜現場の声をサービスに反映したからこそ「こんなサービスが欲しかった」
日々の診療や産業医面談から得られた「現場の声」に丁寧に向き合ってきたからこそ、「Fair-Clinic」では、患者さんの声に寄り添ったサービスを構築できています。
①24時間予約ができる
フェアワークグループで運営するメンタルクリニックでは24時間オンライン予約が可能です。これまでの予約実績を分析すると、実は深夜や未明に初診予約を取る方が多いとわかりました。これは、深夜だからこそ誰にも相談できず「何とかして欲しい、苦しい」という、患者さんの思いが現れていると感じています。
このたびの「Fair-Clinic」も同様に24時間、診察の予約が入れられる仕組みを構築しました。ゆくゆくは診察そのものも、早朝から深夜まで可能にしたいと考えています。
②女性特有の健康課題に対応
「Fair-Clinic」は月経困難症、PMS及び更年期障害に対応しています。「Fair-Clinic」のサービスローンチ後、特に女性から大きな反響があったことは大きな気づきでした。
低用量ピルを定期的に服用されている方からは、このような感想をいただいています。
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「いつも服用しているピルが少なくなると、それをもらうためだけに仕事を休んで、または休日に通院する必要がありました。
薬局での待ち時間もあり、2時間以上の時間がかかっていましたが、オンライン診療なら5分で終わりました。ピルも郵送ですぐ受け取れて、とても楽になりました。」
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女性特有の疾患は、対面で相談しにくいという課題もあります。また、上級管理職や役員に昇進・昇格する年代の女性は、更年期障害を発症する時期(45〜55歳)と、おおよそ一致します。
企業の福利厚生として「Fair-Clinic」を導入いただくと、これまで対面での社内診療所を使いにくかった女性社員の方々にも、広く医療サービスを届けることが可能となります。
ちなみに、女性だけでなく近年は「男性更年期障害」の概念も提唱されつつあることから、弊社では将来的に更年期の男性社員様へのサービスも検討したいと考えています。
③漢方薬の処方に対応
社員さんの症状や体質によっては、漢方薬の方が効き目が高いことがあります。
そこで「Fair-Clinic」では大手製薬メーカーと協業の上で、漢方薬の処方もできる体制を整え、患者さんは様々な選択肢から選んでいただけるようにしました。
●50団体以上の産業医を受託し、1万人以上を診察。「働く現場を熟知している」フェアワークグループだからこその信頼性が強み
先行するオンライン診療サービスのほとんどは一般消費者向け(BtoC)です。一方「Fair-Clinic」は企業の福利厚生として導入いただく「BtoBtoE(employee)」のサービスであるところに違いがあります。
フェアワークグループとしてこれまで50団体を超える産業医を受託してきたこと、また1万人を超えるメンタルクリニックでの臨床実績も強みであり、導入先企業さまから信頼いただけるサービスであると判断いただける土台になると考えています。