ProFuture株式会社は2025年8月6日、「就活会議」(就活会議株式会社)と共催する「2026年卒 就活川柳・短歌/採用川柳・短歌」の入選作品を発表した。今年は就活生から429作品、採用担当者から180作品の応募が寄せられ、計25作品が入選。AI、初任給、内定辞退など、2026年春入社に向けた就職活動・採用活動を象徴するリアルな句が並んだ。

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AI、初任給、内定辞退…“就活と採用のリアル”を詠む─「2026年卒 就活・採用川柳・短歌」入選25作品が決定

1.就活生部門:最優秀は“肩書きインフレ”時代を冷静に見つめた一句

今回選出された就活生による12作品と企業による13作品は、生成AIやES、初任給、内定辞退など、就活・採用をめぐるリアルな感情と社会現象を短い言葉で切り取り、共感や皮肉、ユーモアを感じられる内容となっている。

就活生部門の最優秀賞には、“肩書きインフレ”を皮肉した『サークル長 バイトリーダー 学祭長 信憑性取り 副部長』が選出。真実味のある“副”という立場から、信頼を得ようとする戦略が共感を呼んだ。

もう一つの最優秀賞は、『手書き散る AIの筆に 風光る』だ。これは、AIが書いたESが通り、人が書いたESが落ちる今の時代を詠んだ一句。「風光る」という季語を通して、春の希望とAI時代の切なさが交錯する。

また優秀賞には、『AIより 人に見てほし この熱意』と、技術が選考に関与する時代においても、“人に伝えたい”という就活生の思いを真正面から描いた作品が選ばれた。

さらに佳作では、『就活で・仲良くなった・GPT』や、『落ちたなあ 受かってるかも 落ちたなあ』といった句が選出された。ユニークな句から、エモーショナルな短歌まで幅広く評価されている。


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2.採用担当者部門:内部の矛盾や制度を映し出す句が目立つ

一方の採用担当者部門では、『基本給 低いと言われて ベア検討 社内の声より 学生の声』が最優秀賞に。現場の声よりも学生の意見が優先される、新卒偏重の実態を鋭く描いている。

優秀賞の1作品目には、自分の待遇を新卒に追い越される中堅社員の複雑な心境を詠んだ『積み上げた 俺の処遇を 一瞬で またぎ越えてく 爆上げ初任給』との一句が選ばれた。さらに2作品目には、『語るほど 履歴書と違う その理由(わけ)は AIですと 君は言わずに」と、AIで作成された志望動機とのギャップに戸惑う人事の声が選ばれている。

そのほか佳作として、『応募なし ああ応募なし 仕方なし』といった採用難の現状や、『うまくない でもなぜか好き この学生』といった直感的な評価の難しさを詠んだ佳作など、10作品が紹介されている。

川柳・短歌は現代就活の縮図

今回選出された作品は、生成AIや初任給大幅引き上げ、働き方改革、Z世代の価値観変化など、就活・採用のトレンドが背景にうかがえる内容となっている。短い言葉ながら、リアルな感情と現実の捻れを映し出すことで、読む者の共感と洞察を誘う内容のものばかりだ。

なお、入選作品の全文や審査員の講評は、下記公式の特設ページで公開されている。
【「2026年卒 就活川柳・短歌/採用川柳・短歌」オフィシャルページ】
●「2026年卒 就活川柳・短歌/採用川柳・短歌」 入選作品発表
今回の川柳・短歌には、就活生が抱える葛藤と採用側が悩む現実が、ユーモアを交えて表現されている。短句だからこそ届くリアルな心情は、採用担当者にとっても、就活生の思いや他社の状況を知るうえで参考になるだろう。また企業側にとっては、就活生部門で挙がった“声”を受け止め、採用活動や制度設計の改善に生かす視点も問われる。言葉で示される心情や現場の状況に耳を傾ければ、採用活動をより豊かにするヒントが見えてくるかもしれない。

出典:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000102.000041222.html


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