LINE WORKSを提供するワークスモバイルジャパン株式会社は、「新入社員から上司への社内チャットにおけるスタンプ利用に関する意識調査」の結果を2020年8月4日に発表した。調査期間は2020年4月22~28日で、ビジネスチャット導入企業勤務の30~50代のビジネスパーソン、875名から回答を得た。これにより、チャット内でのスタンプ利用に対する上司の意識などが明らかになった。
約5割の上司が社内チャットでの「新入社員から上司へのスタンプ利用」を肯定、一方で謝罪のスタンプは約5割が利用に否定的

半数以上の上司が、社内チャットにおける「新入社員から上司へのスタンプ利用」を肯定

テレワークが普及した昨今、ビジネスチャットは従業員同士のコミュニケーションインフラとして欠かせないものになりつつある。このような状況の中、チャットコミュニケーションにおける、新入社員の「スタンプ」の使用について、上司はどのように受け止めているのだろうか。

まず、「新入社員から上司に向けたメッセージにおけるスタンプ利用」について聞いた。すると、「積極的に使ってよい」が23.1%、「使ってよい」が32.1%と、合計で55.2%の上司がスタンプ利用に肯定的という結果に。「使ってよいと思わない」(13.1%)、「全く使ってよいと思わない」(5.6%)を合わせた18.7%を大きく上回った。
約5割の上司が社内チャットでの「新入社員から上司へのスタンプ利用」を肯定、一方で謝罪のスタンプは約5割が利用に否定的

30~40代の上司は新入社員のスタンプ利用に寛容

上記の質問への回答を上司の年代別に見ると、30代では59.9%、40代では61.4%が「使ってよい」と回答。一方50代では、30、40代に比べて「使ってよい」と回答した割合が低く、「使ってよいと思わない」(使ってよいと思わない・全く使ってよいと思わない)が合計20.6%と、スタンプ利用への寛容度がやや低下している傾向が見られた。ただ、50代の最多回答は中立意見である「どちらでもない」の35.1%という結果になっている。
約5割の上司が社内チャットでの「新入社員から上司へのスタンプ利用」を肯定、一方で謝罪のスタンプは約5割が利用に否定的

シーン毎のスタンプ利用、「了解しました!」は4割以上の上司が肯定

次に、使われるシーンごとのスタンプ利用について調査を実施した。まず、上司から新入社員に対する業務指示後の、新入社員からの「了解しました!」というスタンプが送られてきた場合について、どのように感じるかを聞いた。その結果、「とても良いと思う」が19%、「良いと思う」が27.3%という結果に。あわせて46.3%の上司は、「了解しました!」のスタンプ利用に肯定的であることが判明した。
約5割の上司が社内チャットでの「新入社員から上司へのスタンプ利用」を肯定、一方で謝罪のスタンプは約5割が利用に否定的

約5割の上司が「ありがとうございました!」のスタンプを肯定

次に、上司が新入社員の相談に乗った際の「ありがとうございました!」のスタンプについて尋ねた。すると、先ほどの「了解しました!」での回答と同様の傾向が見られ、「とても良いと思う」が17.7%、「良いと思う」が32.5%と、合計50.2%の上司は肯定的な見方をしていることが判明した。
約5割の上司が社内チャットでの「新入社員から上司へのスタンプ利用」を肯定、一方で謝罪のスタンプは約5割が利用に否定的

新入社員からの「すみませんでした」のスタンプは、約5割の上司が利用に否定的

一方、新入社員のミスを指摘した際の「すみませんでした」のスタンプについての質問では、「とても良いと思う」が14.5%、「良いと思う」が19%と、肯定的な見方をする上司の割合は、上記の質問と比べ減少傾向となった。逆に「悪いと思う」が27.1%、「とても悪いと思う」が21.6%と、合計で48.7%の上司がスタンプ利用に否定的であることが判明した。ビジネスチャットにおけるスタンプ利用は、ケースバイケースの対応が必要のようだ。
約5割の上司が社内チャットでの「新入社員から上司へのスタンプ利用」を肯定、一方で謝罪のスタンプは約5割が利用に否定的
オンラインでのコミュニケーションが必須となったニューノーマルの時代には、文字だけでは伝わりづらいニュアンスを込められる「スタンプ」を利用したやり取りが増えていくだろう。スタンプは、上司や先輩が率先して使うことで、チームの活性化や組織の文化づくりにつなげることができる。ただ、絵文字やスタンプといったやり取りでは、コミュニケーションエラーが起きやすい。そうならないために、まずは上司と部下の信頼関係を確立することが求められそうだ。

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