損保業界を取り巻く環境が大きく変化する中、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社では、自律的かつ変化に強い人財を育成・輩出すべく、大きな改革に乗り出した。キャリア目標を明確化し、上司と本人で課題を共有する「キャリア対話制度」、幅広い分野で学びが得られる企業内大学制度「ADユニバーシティ」、そして「社員スキルの見える化」。これら個々の施策を有機的に連動させることで、努力に対して報いる体制を構築し、社員の学ぶ意欲の喚起に繋げている。今回、その取り組みで第11回 日本HRチャレンジ大賞『人材育成部門優秀賞』を受賞したあいおいニッセイ同和損害保険株式会社 人事部長 兵藤 郁子氏と人事部 人財革新グループ 島村 聡亨氏に、これまでの経緯や施策の概要、企業や従業員にもたらされた成果などについて話を伺った。

第11回 日本HRチャレンジ大賞『人材育成部門優秀賞』

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社

自律的かつ変化に強い人財の育成・輩出へ向けた挑戦
~キャリア対話制度×企業内大学制度×社員スキルの見える化の有機的連動~

実務中心ではなくポータブルスキルに着目したキャリア対話制度の導入や、企業内大学制度「ADユニバーシティ」の創設により幅広いメニューを学習できる仕組みを構築し、そこで習得したスキル情報を人事異動の参考情報として活用することを社員に明示するなど、一連の取組みによって、自律的に学ぶ社員が飛躍的に増加し、若手社員だけでなく中高年層のキャリア開発までも変化していることが、高く評価されました。

プロフィール

  • 兵藤 郁子 氏

    兵藤 郁子 氏

    あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
    人事部長

    1991年入社。人事部人財革新グループ長、コンタクトセンター事業部東京カスタマーセンター長、総務部長等を経て、2021年4月より現職。長年の人事経験で培った知見やスキルを活かし、現在は人事部長として、社員の総活躍に向けた多岐に渡る課題に取り組んでいる。
  • 島村 聡亨 氏

    島村 聡亨 氏

    あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
    人事部 人財革新グループ

    2002年入社。営業部門、本社グローバル部門、米国駐在等を経て、2021年4月より現職。米国赴任時は現地法人の事業推進に従事しながら人事等のバックヤード全般を統括。現在、社員の能力開発や全社のエンゲージメント向上等に取り組んでいる。
「キャリア対話」×「企業内大学」×「スキルの見える化」による有機的な連動が、社員の自律的・主体的な学びを促進させる

「CSV×DX」の実践に資する人財を育成・輩出するために

――まずは今回の取り組みに至った背景や人事課題についてお聞かせください。

兵藤氏:世の中全体がVUCA、先の読めない時代と言われる中、CASE・MaaSの拡大、大規模自然災害の常態化、人口減少など、当社や損保業界を取り巻く環境も急激に変化してきています。そうした新たな社会課題と向き合うため、弊社では従来から追求してきた「先進性・多様性・地域密着」という3つの戦略をさらに進展させ、「CSV×DX(データ・デジタルを活用した新たな価値提供)を通じてお客さま・地域・社会の未来を支えつづける」ことを新中期経営計画の柱として掲げました。我々人事部門にとっては、そうした「CSV×DX」の実践に資する人財を継続的に育成・輩出していくことが、まさに喫緊の課題であり、大きなミッションとなっています。

――ミッションの実現に向けて、鍵となるのはどのような点でしょうか。

兵藤氏:1つは、適切なポートフォリオの構築です。先進性に資するスキルや思考力を有する人財のポートフォリオをより一層拡大していく必要があります。そしてもう1つは、多様な人財の総活躍です。ダイバーシティの促進や働き方改革の実現を通じて、すべての社員が明るく元気に働き、活躍する状態を目指しています。

――これまで御社では、どのような人財育成を行ってこられたのでしょうか。

兵藤氏:従来の人財育成体系は、OJTはもとより会社が提供する学習メニューも実務が中心であり、ポータブルスキルを高めるための個々人の自己研鑽は一部の志の高い社員のみが必要に応じて取り組むような状況でした。しかしそれでは、先の読めない時代に対応していくことは難しいと考えます。「CSV×DX」を実践するためには、一部の社員だけでなく、すべての社員を対象に学びや成長を促進していく必要があったのです。

――そうした状況を変えるために「キャリア対話制度」、「ADユニバーシティ」、「社員スキルの見える化」に取り組まれたというわけですね。

兵藤氏:はい。まずは社員一人ひとりのキャリア目標を明確化し、その達成に向けて研鑽に励む社員を増加させる仕組みとして、2020 年度に「キャリア対話制度」を導入しました。続いて2021年度には企業内大学制度「ADユニバーシティ」を立ち上げるとともに、学んだ知識やスキルをタレントマネジメントシステムを通じて見える化させています。

この後、下記のトピックで、インタビューが続きます。
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●上司との「キャリア対話制度」を通じて、社員一人ひとりのキャリア自律を促進
●企業内大学制度で学んだ社員のスキルを見える化し、人事施策に活用していく
●ポータブルスキルを自律的に学ぶ社員の数が約5,400名へと倍増



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