経済産業省は2023年6月20日、2022(令和4)年度補正予算「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業費補助金」の一次公募に関し、51件の事業を採択したと発表した。これにより同省は、リスキリングと労働移動の円滑化を一体的に進めたい考えだ。なお、同日より7月28日まで二次公募を行っている。
経産省、2022年度「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」の一次公募採択事業を発表。同日に二次公募も開始

2022年度の補助金事業、一次公募では51件の事業者が採択される

経済産業省では、リスキリングと労働移動の円滑化を一体的に進める観点から、「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業費補助金」事業を実施している。2022(令和4)年度補正予算においては、去る3月31日~5月10日まで一次公募を行い、外部有識者による第三者委員会の厳正な審査のうえ、採択を行ったという。

その結果、アデコ株式会社や株式会社キャリアステーション、株式会社さくらコミュニティサービスなど、51件の事業者が採択された。

6月20日より二次公募を開始。キャリア相談や転職支援を一体的に実施する体制を整備

本事業では、2023年6月20日~7月28日正午まで二次公募を実施している。公募においては、以下4つの全ての取り組みを実施する事業者を募っているとのことだ。

1.キャリア相談対応
支援を受ける個人が、民間の専門家(キャリアコンサルタント等)に自らのキャリアについて相談する。これまでのキャリアの棚卸しや本支援を通じて目指すキャリアゴールの設定、スキルの棚卸し、リスキリング講座の検討等について相談を受けられる体制を構築した上で、個人に対する相談対応を行う取り組みを指す。

2.リスキリング提供
支援を受ける個人に対するキャリア相談対応等を踏まえ、リスキリング講座を提供する取り組みを指す。

3.転職支援
支援を受ける個人に対するキャリア相談やリスキリング講座の受講等を踏まえて、転職に向けた伴走支援、職業紹介を行う取り組みを指す。

4.フォローアップ
支援を受けた個人の転職後のフォローアップとして、転職後1年間、転職先での継続的な就業や転職に伴う賃金上昇の確認等を行う取り組みを指す。



補助事業者に採択されると、上記の取り組みについて経費の支援を受けられるという。同省では今後も、リスキリング支援を一体的に実施する体制を整備していくとしている。

従業員の人材育成やキャリア形成の観点からリスキリング推進を検討しても、経費の負担増が障壁となって取り組めていない企業もあるだろう。こうした補助金事業を適切に活用しながら、自社でのリスキリング体制整備を目指してみてはいかがだろうか。

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