株式会社ジェイックは2021年11月24日、2022年卒業予定(以下、22卒)の学生を対象に実施した「就職活動の状況に関する22卒学生アンケート」の結果を発表した。調査期間は2021年11月4日~6日で、22卒の学生213名から回答を得ている。これにより、大学4年生の後期に就職活動を続けている学生の実態や意識が明らかになったという。
9月以降も就活を続けている22卒学生は半数以上に。民間企業への就活が遅れている理由や、苦戦している点とは

9月以降に民間企業の就職活動を開始・再開している学生が半数以上に

大学生の就職活動は、4年生の春頃から本格的に開始するのが最も一般的なスケジュールと考えられているが、卒業を控えた秋頃に就職活動を開始・継続している学生は、2021年においてはどの程度いるのだろうか。

同社ははじめに、22卒の学生全員に対し、「2021年9月を境目とした民間企業の就職活動の状況」について聞いている。その結果、「9月以降に、民間企業の就職活動を開始・再開した」が54.3%、「同年9月より前から、民間企業の就職活動を継続している」が45.7%に。一般的に考えられている就職活動の時期よりも遅く開始、または再開している学生が半数以上であることがうかがえる。
2021年9月を境目とした民間企業の就職活動の状況

過半数が、就職活動を開始・再開する前は「学業に時間を使っていた」と回答

続いて、「2021年9月以降に、民間企業の就職活動を開始・再開した」と回答した学生を対象に、「それ以前に何をしていたか」を複数回答で尋ねている。その結果、「学業に時間を使っていた」が55.4%でトップに。以下、「アルバイトに時間を使っていた」が43.1%、「趣味や遊びに時間を使っていた」が32.3%、「公務員を目指していた」が18.5%など続いた。このことから過半数の学生は、9月以前は学業中心の生活を送り、その後就職活動に入ったことがうかがえる。また、公務員や教員などを目指していた学生も、一定数が秋から民間企業の就職活動に切り替えていることがわかる結果だ。
2021年9月以降に就職活動を開始・再開する前にしていたこと

民間企業への就職活動が「遅れている」「苦戦している」理由とは

「2021年9月以降に民間企業の就職活動を開始・再開した理由」については、「学業の忙しさから開放されたため」や、「公務員試験が不合格であったため」、「大学院に進学することを諦めたため」といった声が寄せられている。公務員試験に臨むも不合格となった学生や、志望進学先または就職先を諦めたという理由で、秋頃から民間企業への就職活動を再開している学生もいるようだ。

同社は、現在就職活動を行っている学生を対象に、「就職活動に関して苦戦している点や不安を感じている点」についても自由回答で尋ねている。その結果、「内定をもらうのが目的になっていて、今活動していることが正しいのかわからない」や、「卒業論文との両立が難しい」、「『企業に入って何がしたいのか?』というような質問に詰まってしまう」といった声があがった。就職活動への焦りから準備や心構えが不足していることや、卒業に向けた学業との両立の難しさなどに不安を抱えているようだ。


2021年9月以降に就職活動行なっている学生の背景には、「公務員試験に不合格だった」など、さまざまな事情があるようだ。一般的な就職活動シーズンを終えた後にも、就活生が就職先を探しているケースが考えられるため、企業としても採用体制を整えておきたい。

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