ChatGPTの利用は、校正・添削が主流

最後は、2022年秋に登場し、賛否両論を巻き起こしている生成AI「ChatGPT」について取り上げます。採用選考でのエントリーシートの作成にChatGPTを活用する学生が増加しているという話題も出ており、実際にどのくらいの2024年卒学生が利用したかについても調査しました。就職サイトの中には、ChatGPTを利用してエントリーシートを作成するサービスも見られますが、サービスがリリースされた時点から考えると、2024年卒の学生はChatGPTを自分で使いこなすしかなかったと推測されます。

そのため、2023年6月時点では、「まったく利用しなかった」学生が圧倒的に多く、文系で85%、理系でも79%に上っています[図表13]。エントリーシート作成にChatGPTを利用した少数派の学生の中でも、「すべての企業に利用した」割合は文系・理系ともにわずか1%であり、現状では利用先を絞っていることが分かります。
図表13 エントリーシート作成時の「ChatGPT」利用状況
エントリーシート作成にChatGPTを利用した理由について、フリーコメントで回答してもらいましたので、一部抜粋して紹介します。学生たちは、ゼロから文章を作成するよりも、自分で書いた文章の校正や添削にChatGPTを活用していたことが多いようです。

・自分が書いた文章に説得力に欠ける箇所がないか確認したかった(文系・早慶大クラス)
・自分が書いた内容をそのまま入力して要約してもらい、自分の意図が伝わっているか確認するために利用していた(文系・早慶大クラス)
・他人にも理解しやすい文章にするため(文系・早慶大クラス)
・第三者の視点から志望動機の添削や表現の提案をしてほしかった(文系・その他私立大)
・キャリアセンターなどでの添削に時間がない時に確認のため利用した。言葉遣いや表現を改善してもらうのに便利だった(文系・その他私立大)
・箇条書きで書いた文章を整理したかったため。また、ヒントが欲しかったため(文系・その他国公立大)
・友達がChatGPTを使ってエントリーシートを作成して通過したと話していたため(文系・中堅私立大)
・文章の組み立て方や、新たなアイデアを得るため(文系・上位私立大)
・書きたい要素は決まっているが、文字数制限がある場合、まずChatGPTに初稿を作ってもらい、それをブラッシュアップしていく方式のほうが、圧倒的に効率が良かった(文系・上位私立大)
・友人も就活が忙しくて添削がお願いできない時に、即座に添削してくれる機能がありがたくて利用していた(文系・上位私立大)
・指示された文字数以内で文章を書けなかったため、文字数を削る際の参考になればと思い使用した(文系・上位私立大)
・志望理由が浮かばない企業があったため(理系・旧帝大クラス)
・大学のキャリアセンターの人より、ChatGPTに文章を添削してもらうほうが、主観に左右されないと考えた(理系・その他国公立大)
・文の体裁などが客観的に見て正しいかどうかを確認してもらいたくて利用した(理系・その他国公立大)
・ChatGPTに作成してもらったエントリーシートは表面的には書けているものの、読み込むと細部で辻褄(つじつま)が合わないところがあったりしたので、最終的には自分でほとんど書き、言い回しなどの修正に利用した(理系・その他国公立大)
・バイアスがかかっていない状態で文章の添削をやってもらいたかった(理系・上位国公立大)
・企業理解をした上で、適切な内容をエントリーシートに書けるようにしたかった(理系・上位私立大)
・文章をまとめるのにどうしたらいいか分からなかった(理系・中堅私立大)
・誤字脱字を調べるにはとても良いと思い、添削で利用した(理系・中堅私立大)

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