レバレジーズ株式会社は2022年12月5日、「フリーターの採用意欲に関する実態調査(前編)」の結果を発表した。調査期間は2022年10月24日~26日で、中途採用を行っている企業の採用担当者300名から回答を得た。なお、本調査でのフリーターの定義は、「18歳~34歳の非正規雇用者」としている。これにより、企業でのフリーターの採用意欲や目的などが明らかとなった。
中途採用の対象者に“フリーター”は入るのか。6割以上の企業が「採用数の確保」や「早急な人員確保」から採用意欲か

中途採用実施企業の約6割が「フリーターは採用対象者に入る」と回答

中途採用を行っている企業では、フリーターを「採用対象者」として考えているのだろうか。はじめにレバレジーズが、中途採用において「フリーターは採用対象者に入るか」と尋ねた。すると、「採用対象者として考えている」が65%、「採用対象者として考えたことはない」が23.7%、「以前は採用対象者として見ていたが、現在は対象者として見ていない」が11.3%だった。6割以上の企業では、フリーターを「採用対象者として考えている」ことがわかった。
フリーターは採用対象者に入るか

フリーターを採用対象者と考えている企業の約8割が「正社員」として採用

続いて、「フリーターは採用対象者に入る」と回答した人に対し、同社が「正社員の中途採用でフリーターを採用しているか」を質問した。その結果、「採用している」が66.4%、「以前は採用していたが、現在は採用していない」が18.3%、「採用実績はない」が15.3%となった。「フリーターを正社員として中途採用したことがある」とする企業は8割にのぼった。
正社員の中途採用でフリーターを採用しているか

現在フリーターを中途採用していない理由は「採用ボリュームの縮小」など

また、「過去にフリーターを採用したことがあるが、現在は採用を実施していない」とした回答者に対し、「その理由」を同社が尋ねた。すると、「新型コロナウイルスの影響により採用人数を絞っているから」と「短期離職が多かったから」がともに38.2%で最多だった。以下、「早急に採用する必要がない」が29.4%、「採用条件や基準に変更があった」が26.5%と続いた。

この結果から同社は、「採用ボリュームが縮小するとフリーターの採用を中止する企業があるほか、過去に採用したフリーターの短期離職の多さから、現在は中止している企業も見受けられる」とコメントしている。
現在フリーターの採用を行っていない理由

採用対象者を拡大した目的は「採用人数の確保」が半数以上に

次に、同社が「フリーターの採用を始めた目的」について質問すると、「採用数を確保したいから」が53.6%で最多だった。以下、「早急に人員確保を行いたいから」が39.7%、「人件費を抑えたい」が28.9%、「採用コストを抑えたい」が28.4%と続いた。人手不足を補うための理由が上位となった一方で、コストに関わる回答も3割近くあった。
フリーターの採用を始めた目的

フリーターの採用手法は“採用コストが一定”な「求人広告」が最多

最後に、「フリーターの採用手法」について同社が質問した。すると、「求人広告」が56.7%、「ハローワーク」が51.5%、「人材紹介」が42.3%となった。フリーターの採用手法においては、コストが一定となる「求人広告」の利用が最も多かった。このことから同社は、「フリーターの採用を始めた目的ではコスト面を気にした回答は多くなかったものの、実際の採用時にはコストを抑えた手法を利用している会社が多い」と推測している。
フリーターの採用手法
本調査から、6割以上の企業で、フリーターを正社員の中途採用の対象者として考えていることがわかった。人手不足を課題としており、中途採用の対象者拡大を検討している企業では、目的や求める人材像などを明確にした上で、「フリーターの採用」も視野に入れてみてはいかがだろうか。

この記事にリアクションをお願いします!