第8話:常にラーニングゾーンで自己成長を促すセルフコントロールを

海外進出企業の「人と組織の活性化」〜インドネシアに架ける熱き想い〜

変革的リーダーシップ理論で有名なミシガン大学教授のノール・M・ティシー曰く、ビジネスパーソンが働いている環境には、コンフォートゾーン、ラーニングゾーン、パニックゾーンと3つの領域があるという。
「コンフォートゾーン」は、自分の持っているスキルセットで仕事を進めることができてしまうのであまり成長がない領域。「ラーニングゾーン」は、コンフォートゾーンから一歩出たところに広がっており、自分のスキルセットがあまり通用しないため、冷や汗をかきながらいろいろなことに挑戦する領域。「パニックゾーン」は、ラーニングゾーンよりさらに外側に出たところに位置し、自分のスキルセットが通用しないばかりか、何が起きているのかもよく分からず精神的な不調をきたしかねない領域。
ビジネスパーソンとして成長していくためには、ラーニングゾーンに身を置くことがよいというのが教授の主張である。

セルフコントロールの重要性

いま自分はどの領域にいるのか。改めて自問してみたが、私の場合、コンフォートゾーン:ラーニングゾーン:パニックゾーンの割合は、3:6:1くらいであると思う。クライアント先でコンサルティングや研修をする際は、自分のスキルセットを発揮するコンフォートゾーンにいるが、そこに至る準備期間や、新しいビジネスの立ち上げでは、ラーニングゾーンに身を置き、新たなインプットやネットワーク作りに励んでいる。時に、刺激的な経験を求めたり、消化しきれない情報を目の当たりにしたりすることもあるので、パニックゾーンは1割くらいだろう。

インドネシアに来て4年経つのだが、当初は知り合いもほとんどおらず、ネットワークはゼロに等しかったため、ラーニングゾーンが多かったのはもちろん、それを飛び越してパニックゾーンに陥ることも多かった。上記の比率でいうと、1:7:2くらいだろうか。この比率はさすがにちょっとバランスが悪く、精神的にもきつく感じた。

しかしいまや、出身地の大阪、ビジネスで大半を過ごした東京に加え、ここジャカルタが“第三の故郷”になっている。適度なコンフォートゾーンやラーニングゾーンの中で生活するためには、日本で生活する以上に主体的に、所属するコミュニティを選択し、自らの心の拠り所を築いていく必要がある。それはいわゆる「セルフコントール」能力と言い換えても問題ない。ただ、私のここでの生活全般がコンフォートゾーンとなっているのは、セルフコントロール能力だけでなく、多くのご縁をいただき、いろんな方々にお世話になっているお陰にほかならない。

私が特に大切にしているネットワークの1つに、「クローバー会」という大学ネットワークがある。これは私の母校である同志社大学のOB・OGで結成されるコミュニティだ。日本にいたときは大学との繋がりは皆無だったが、マイノリティとなる海外では、いわゆる“マズローの欲求5段階説”で言うところの「所属と愛の欲求」が刺激され、コミュニティに対する帰属意識が芽生えやすいのだろう。

著者プロフィール

株式会社エイムソウル 代表取締役 PT. Bridgeus Kizuna Asia Director 稲垣隆司

1975年大阪生まれ、同志社大学卒業。急成長したベンチャー企業で人事部責任者を務め、年間600名の新卒採用の仕組みを作る。その後人事コンサルティング会社でコンサル部門責任者として年間100社の採用をサポート。2005年株式会社エイムソウルを設立し300社を超える顧客の人事課題解決に取り組む。2014年インドネシアに進出し、現地でPT. Bridgeus Kizuna Asiaを設立。日系企業に特化して人事課題解決に取り組む。毎月日本とASEANを行き来しながら活動中。

インドネシアの研修事例は以下に掲載
https://www.aimsoul.com/cases/category/global/

●株式会社エイムソウル 概要
「すべての人に、生きがいを」をミッション(理念)として掲げ、採用・教育コンサルティングサービスを行う。マインドセット研修「TOP GEAR」やプロジェクト型研修「NEXT GATE」、ASEANローカルスタッフのスキル・マインドセットe-Learning「Bridgeus」、インターン、選考、研修用グループワークのレンタルサイト「Groupwork.com(https://hr-groupwork.com/)」など課題解決を図るサービスを延べ1万人以上に提供している。
株式会社エイムソウル 公式サイト

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