富士通株式会社は2024年2月22日、コンサルティング人材の拡充およびコンサルプラクティスの強化により、社会課題への取り組みを加速すると発表した。本取り組みにより、新たなコンサルティング事業ブランド「Uvance Wayfinders(ユーバンス ウェイファインダーズ)」のもと、顧客とともに知のエコ・システムを創出し、より良い未来の創造を目指したい考えだ。
富士通、“コンサルティング人材拡充”と“コンサルプラクティス強化”により社会課題への取り組みを加速へ

コンサルティングケイパビリティの強化に伴い、コンサルティング人材を1万人規模へ拡充

富士通は、「イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくこと」をパーパスとして定め、2030年に向けて「デジタルサービスによってネットポジティブ(※)を実現するテクノロジーカンパニーになる」ことをビジョンに掲げている。同社は、このパーパスとビジョンの実現に向け、2023年5月に発表した新中期経営計画に基づき、顧客とともに社会課題の解決を目指すコンサルティングケイパビリティを強化すると発表した。

同社はまず、「ビジネス・コンサルティング」と「テクノロジー・コンサルティング」において、注力する13のコンサルティング事業の領域を策定した。互いの業種知見とテクノロジーの専門性を融合することで、各領域のコンサルプラクティスを強化していくという。これにより、従来の業種軸による課題解決ではなく、業種を超えた社会課題の解決を目指す考えだ。さらに、コンサルティングスキルを持つ人材を2025年度までに1万人規模へ拡充する予定だという。

※同社では『ネットポジティブ』について、「社会に存在する自社が、財務的なリターンの最大化に加え、地球環境問題の解決やデジタル社会の発展や人々のウェルビーイングの向上というマテリアリティに取り組み、テクノロジーとイノベーションにより社会全体へのインパクトをプラスにすること」と定義している
注力する13のコンサルティング事業の重点領域

具体的な施策は「リスキリングの実施」、「キャリア採用の推進」、「M&A」

同社はコンサルティング事業のガバナンス機能を担う新組織として、2023年8月にConsulting CoE(Center of Excellence)を設置した。Consulting CoEでは、コンサルティング事業の全体戦略策定と、リスキルプログラムをはじめとするコンサルティング人材の拡充施策を推進するという。推進する3つの施策の概要は以下の通り。

1.リスキリングの実施による人材拡充
Ridgelinez株式会社のコンサルティングサービスに関するナレッジやノウハウを活用した教育プログラムとOJTを展開し、社員のコンサルタントへのキャリア転身を支援。

2.キャリア採用の推進による人材拡充
注力する13の重点領域を対象にキャリア採用を積極的に推進。コンサルティングファームでの業務経験の有無に関わらず、特定の業種知識やテクノロジー知識を持つ人材も対象とし、幅広く募集を行う。

3.M&Aによる人材拡充
リスキリングおよびキャリア採用の推進による人材拡充の進捗状況に鑑み、M&Aの可能性も積極的に探求する。


また、コンサルタントの質を確保するための認定制度を設け、2024年1月から認定者を順次輩出するという。認定者には、職責に見合った報酬を提供する人事制度を同社グループ全体で展開する意向だ。
慢性的な人材不足により、専門性の高い人材は今後さらに不足すると推察される。こうした他社の事例を参考に、自社でもコンサルプラクティスの強化やコンサルティング人材の育成などを検討してみてはいかがだろうか。

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