paiza株式会社は2021年1月19日、2022年卒業予定の理系学生を対象に実施した「新型コロナウイルスによる学業・就職活動への影響調査」の結果を発表した。同社が運営するITエンジニア向け転職・就職・学習プラットフォーム「paiza」の利用者105名から回答を得た(調査期間:2020年12月3日〜16日)。これにより、新型コロナウイルスの影響を受けた22年卒生の就職活動の状況や、志望企業に対する意識の変化などが明らかとなった。

オンライン化の発展で、就職活動に時間をかけられるように

コロナ禍により採用活動のオンライン化が進み、標準化しつつある。従来の様式から変化した状況で就職活動をする学生達は、このことをどう捉えているのだろうか。

はじめに、「コロナ禍で生活様式が変化したことで、プラスに働いたこと」を聞いた。結果は、「オンライン化により、説明会やインターンシップなども気軽に参加できるようになった」が61%でトップ。次いで「オンライン化により、説明会・選考参加に必要な移動時間がなくなり、活動時間が増えた」が48.6%、「外出が減り、スキルアップに時間がかけることができた」が39%などとなった。

また、「コロナ禍で学校の授業にどのような変化があったか」と尋ねると「以前より楽になった」が50.5%と半数を占め、「以前より大変になった」(21%)を大きく上回る結果となった。このことからも、学生が就職活動にかけられる時間は増加傾向にあると言えるだろう。
コロナ禍の就職活動で良かったこと

「情報不足」と「求人数減」を不安視する学生たち

続いて、「コロナ禍の就職活動における困りごとや悩み」について尋ねると、49.5%が「友人との情報交換の機会の減った」と回答。以降、「求人数が減ったのではないかと不安に感じる」が45.7%、「オンライン化で企業の仕事や職場の雰囲気が分かりづらい」が43.8%と続いた。22年卒学生は就職活動にかけられる時間が増えている一方で、企業の情報収集に課題を抱え、判断材料の不足に悩むというジレンマの中にあるようだ。

現場で情報に触れる機会が少ないオンラインでの活動が主流となり、「企業側の情報発信」はより重要さを増しているようだ。自社の情報を十分に伝えることができるかどうかが、企業が採用活動を成功させるポイントと言えるだろう。
コロナ禍の就職活動で困っていること

選考が進むにつれ、オンラインより「対面での面接」を希望する学生が増加

また、それぞれの選考過程で「希望する選考方式」を尋ねると、「オンライン形式を希望」とした割合が多かったのは「説明会」(81.9%)、「1次面接」(61%)、「最終面接を除く、2次面接以降」(50.5%)だった。一方で、「最終面接」では「対面を希望」が41%となり、「オンライン形式を希望」の23.8%を17.2ポイント上回る結果となった。学生は選考が進むほど、企業のことを対面形式で深く知ろうとしていることがうかがえる。
オンライン就活について学生の希望

就職に関して「自由な働き方」や「安定」を求める傾向に

最後に、「就職に関する意識の変化」について尋ねると、37.1%の学生が「変化した」と回答。「変わらない」(36.2%)とした学生の比率をやや上回った。
コロナ禍での就活意識の変化
具体的に「どのように意識が変化したか」について聞いたところ、「安定した企業に就職したい」が33.3%で、3分の1が回答している。以下、「働きやすさに配慮がある企業に就職したい」、「市場変化への対応力のある企業に就職したい」が共に23.1%となった。新型コロナウイルスの影響で、安定志向が強まっていることがわかる。
コロナ禍での就活意識の変化
新型コロナの影響を受け、採用スタイルを変更、もしくは今後に向けて模索する企業は多いだろう。集合や対面の就職活動とは異なる「オンライン」という限られた場でも、企業と学生がお互いの理解を深められるような方策を、試行錯誤しながら探る必要がありそうだ。