8割が社内に「無駄な商習慣がある」と回答
「脱ハンコ」や「リモートワーク」など、民間企業における「業務効率化」への意識が高まるなか、“非効率な商習慣”はどの程度継続されているのだろうか。はじめに、「非効率だと認識している商習慣の有無」を尋ねた。すると40.8%が「多く存在する」と回答。「少し存在する」の39.8%と合わせ、8割以上のビジネスパーソンが「社内に無駄な商習慣がある」と感じている実態が明らかとなった。
無駄だと思う商習慣の上位は「紙」に関連すること
続いて、社内に非効率な商習慣があるとした403名を対象に「無駄だと感じる商習慣」を尋ねた。その結果、最も多かったのは「書類への押印、捺印」(58.1%)、次いで「紙資料の印刷・配布」(52.9%)、「手書きでの記載が必要な書類の作成」(46.7%)などとなった。8割以上が「パスワード付き添付ファイル(PPAP)」の受信経験あり
続いて、「セキュリティ対策」という観点から行政においても広まりつつある「パスワード付きZIPファイル(以下、PPAP)の利用廃止」について、民間企業ではどの程度浸透しているのかを調査した。「過去1年以内のPPAPファイル受信経験の有無」を聞くと、「頻繁にある」(33.2%)と「ときどきある」(48.8%)を合わせ、実に8割以上の人が「受信経験がある」としている。PPAP送付理由は「会社の規則やルールで指定されているから」が最多
また、過去1年間にPPAPの送付経験があるとした283名に、「その理由」を尋ねた。すると最も多かったのは「会社の規則やルールで指定されているから」で56.2%という結果に。次いで「セキュリティ上有意義だと思う」も41.3%にのぼることが判明した。さらに、回答者全員を対象に「パスワードがかかったファイルとパスワードを別のメールに分けて送付するのは、セキュリティ対策として無意味と言われていることを知っているか」と尋ねると、「明確に知っていた」とした人は23.2%にとどまり、会社の規則やセキュリティ上の誤解などにより、商習慣として広く浸透していることが判明した。