キャリアセンターに訪問したことがない企業の皆様は、このような疑問をお持ちではないでしょうか。「そもそも、なぜキャリアセンターとの関係づくりをしなければならないのか?」「キャリアセンターのスタッフと話をすると、何かいいことがあるのか?」と。そこで今回は、キャリアセンターの活用法についてまとめてみたいと思います。
第69回 キャリアセンターの活用法
まずは基本的な、「キャリアセンターとは何をやっている部門なのか?」ということからご説明していきたいと思います。大学によって細かい部分は多少異なると思いますが、共通している部分としては下記のような業務です。

(1)就職ガイダンスの企画運営
(2)学内合同企業説明会などの就活イベントの企画運営
(3)求人票の受付と学生向けの情報公開(OB・OG在籍情報も含む)
(4)学生への個別指導

最近は他にも、
(5)インターンシップの受付と学生向けの情報公開
(6)インターンシップの事前事後研修など、インターンシップに関する学生向けのガイダンスの企画運営
(7)低学年向けのキャリアガイダンスの企画運営
(8)キャリア形成に関する授業やワークショップの開催
等を実施しています。

いかがでしょうか。こうやって業務を書き出してみると、実際にはキャリアセンター単独で実施できるイベントが少ないことにお気づきになりませんか。実は、キャリアセンターが実施しているイベントの大半は、企業の人事の方や、大学OB・OGにご協力いただいているからこそ開催できているのです。

そのような協力を仰ぐためにも、キャリアセンターの職員は、ご訪問いただいた企業の人事の皆様とのやり取りから、常に以下のような情報を集めています。

1.ガイダンスなどの学内イベントへご参加いただく企業にお声がけするための情報収集

例えば、業界ごとのガイダンスを実施しようとした際、その業界の企業の方にお越しいただき、講演をしてもらうことが多いのですが、当然、日ごろ接点のない企業の方にはお声がけできません。当方がどのような意図で実施したいのかを、きちんと理解していただく必要があるからです。

私も以前失敗したことがあります。ある時、就職支援会社経由でインターンシップの事前研修で業界の動向についての講演をお願いしたのですが、本学OBであるかなりご高齢の社長がお越しになり、業界の話そっちのけで、自分と自分の会社の自慢話ばかり。その上、予定時間も大幅にオーバーするという惨劇(笑)を引き起こしてしまいました。

やはり直接お会いして、ある程度その企業の雰囲気や、採用担当者の方の人となりが把握できていないと、意図を伝えにくかったり、なかなか頼みにくかったりする部分があります。

2.学内合説の選定に関する企業情報の収集

前述のものと近い部分があるのですが、キャリアセンターへ企業の方がご訪問いただくからこそ、私たちも幅広い業界の情報を得ることができます。もちろん、長年採用実績のある企業との関係は大事にしていますが、現在のように環境変化が激しい時代の中では、次代を担う企業、あるいはゲームチェンジ企業に対する情報収集、またそうした企業と新たに関係を構築していく必要性があります。そうした企業と学生とのマッチングを図っていく必要性があるからです。

本学の場合ですと、地方に位置しているので、残念ながらスタートアップ企業などこれから化けそうな新進企業の情報を得る点ではハンディキャップがあります。(そのため、年に数回は、キャンリクフォーラム「大学と企業の合同相談会」のような首都圏の企業との情報交換会に参加しているのですが。)ネットなどで調べることもできますが、間接的な情報では把握しがたい分もありますので、ご訪問いただいてFACE to FACEでのやり取りができれば、非常にありがたいです。

3.後半戦を活動する学生への企業情報の提供

金沢大学のキャリアセンターの場合、ちょうどこのくらいの時期(7月)から、まだ就活を終えていない学生の個別指導を本格化させます。学生との個別面談の中で本人の希望や条件を確認し、その中で応募可能な企業を探して学生に薦めます。

本人が応募を希望する場合には、私たちから企業に連絡を取る場合もあるのですが、この時、学生に紹介できるのは、直近に求人票(二次募集)を送っていただいた企業、あるいは日ごろから関係性ができていて、こちらからの相談に乗ってくれる企業が中心となります。

言い方が良くないかもしれませんが、このように困ったときに相談できる企業をどれだけ多く確保できるかが、就活後半戦を戦う学生の支援においては、とても重要です。やはり何度も顔を合わせ雰囲気が良くわかっている企業でないとなかなかうまく行かない部分があるのが実情です。

OB・OGが在籍していない企業であっても、熱心に足をお運びいただく中で互いの関係性ができ、就活後半戦で何度かご縁を積み重ねていくうちに、毎年学生が入社するようになった企業は何社もあります。

いかがでしょうか。私たちの活動をご理解いただくことで、自社においてキャリアセンターを有効活用するためのヒントになれば幸いです。ちなみに、10月にProFutureさんが主催するキャンリクフォーラム「大学と企業の合同相談会2018」に参加する予定です。皆様とお会いすることを楽しみにしております。
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