パートタイム人材の採用から従業員管理をトータルに支援

採用で確立したソリューションサービスを人材全般に拡大

HRソリューションズが提供する「ハイソル」は、パートタイム人材を中心に採用から従業員管理までサポートする新しい人材ソリューションサービスだ。

同社はこれまでパートタイム人材の採用最適化ソリューション「リクオプ」、中途採用ソリューション「リクログ」など、主に採用を支援するサービスを提供してきた。「ハイソル」では、さらに雇用手続き、教育・研修、勤怠・給与管理、退職・再雇用など従業員管理全般に拡大。一気通貫で支援サービスを提供することにより、企業が求める人材と組織の活性化を実現していこうとしている。同社の採用ソリューションはすでに飲食・サービス・小売・流通など幅広い分野で数多くの企業が採用しているが、今後はパートタイム人材の従業員管理を最適化することにより、さらに企業の競争力向上をサポートしていこうとしている。

採用ソリューションが証明した問題解決力と効果の大きさ

HRソリューションズは、2004年の設立時からトータルな人材ソリューションの提供を目指してきた。21世紀初頭に多くの企業で高まったパート・アルバイト人材の採用ニーズに応えるために「リクオプ」を、中途採用ニーズのために「リクログ」を開発し、数多くの企業に提供している。

「リクオプ」では、自社の採用ホームページで応募を受けつける仕組みを提供している。検索エンジンに対して最適化されているため、グーグルやヤフーで検索すると自社の求人ページが上位に表示される。さらにGPSを活用した効果的な応募者誘導ができ、5カ国語に対応しているので外国人採用もスムーズになる。また、求人広告媒体を利用する場合は、簡単な手続きで複数の求人広告媒体に入ってくる応募者情報を完全に一元管理できるようになっている。旧来であれば、同時に幾つものパスワードを駆使して、複数の管理画面を立ちあげなければ応募者対応ができなかったところを、たった１つのパスワードで、すべての応募者を管理できるため、採用業務を劇的に合理化することが可能だ。

さらに、「リクオプ」には求人広告媒体を発注（掲載手配）する機能もあり、例えばコンビニや飲食店などのチェーンストアでは、従来は店舗ごとに行っていた求人広告媒体の手配を、「リクオプ」を活用して本部が一括手配する仕組みに変更する場合がある。それにより、求人広告出稿費のコストダウンが実現可能となる。その他、多くの選考管理機能による対応の迅速化、プロセス指標の可視化などにより、企業の採用効率を大幅に向上させている。

「リクオプ」のこうした効果は、瞬く間に広く業界に知られることとなり、2012年のサービス開始からわずか3年で導入企業は約800社、シェアは72％にも上っている。

一気通貫のサービスで採用後の従業員管理もサポート

しかし、採用はあくまで企業が抱える問題の一部に過ぎない。採用した人材の正確かつ効率的な管理、育成、モチベーション向上、定着率向上、退職者・季節勤務者の再雇用など、これからのチェーンストアが厳しい競争を勝ち抜いていくための課題は数多くある。そこで「リクオプ」に採用後の従業員管理ソリューションを加えた「ハイソル」を市場に投入し、顧客企業にさらに大きな価値を提供することを目指している。

とはいえ、「スカウトメールを送っても、実際に返事がくるのだろうか？」と疑問に感じるかもしれない。確かに１００％返事がもらえるとは言い切れないが、企業もしくは経営者から直に届いたオファーは、求職者の心に響きやすいだろう。オファーを通じてその企業に興味が湧いたり、働くことへのモチベーションがアップしたりと、面接に繋がるケースは少なくない。

実はHRソリューションズでは、「リクオプ」を導入した企業から採用後の問題解決を求められ、これまでにも様々なアプリケーションを開発・提供してきていた。

例えばパートタイム人材の雇用契約に関する手続きは年々複雑化し、16年からはマイナンバー制度によってさらに事務の負担が大幅に増えようとしているが、こうした雇用手続の支援システムも重要なアイテムとなっている。また、従業員のモチベーション向上策・定着化促進策としては、ポイントや電子マネーを活用するシステムや、給与振込口座の開設を促し特定の金融機関にまとめることで振込手数料の大幅削減を可能にするサービス、退職者を本部で一括管理し、再雇用に繋げるシステムなどもすでに導入され、効果が実証されている。これらの機能を統合して提供するのが「ハイソル」というわけである。

従業員の管理業務をシステムで行えるようになれば、店長の負担が軽減され、その分従業員の活性化や店舗の魅力向上に注力することができる。それが従業員のモチベーション向上や定着、再雇用を促進し、サービスの質を高め、顧客満足度アップ、売上アップへと繋がっていくわけだ。

プラットフォーム型ビジネスモデルで効率的にサービスを拡大

「ハイソル」がこれまでのソリューションと大きく異なるのは、様々なパートナーとの協業によってサービスを充実していくシステムであることだ。従業員管理の分野では、人事管理や教育・育成などで経験と技術を蓄積しているベンダーが多数存在する。「ハイソル」はそれらのソリューションベンダーとの提携により、様々なソリューションを組み合わせていくことで、課題解決の幅を飛躍的に広げるという新しい事業モデルなのだ。

この新サービスは、総合的な人材ソリューションの提供を目指すHRソリューションズが、これまでの採用ソリューション主体のサービスから次のステージへ進もうとしていることを示している。同社の顧客企業は今期中に1200社に達する見込みだが、そこにはバブル後の平成不況、アジア通貨危機、リーマンショックなどの試練を乗り越え、たくましく成長を続ける企業が顔を揃える。HRソリューションズは「ハイソル」というトータルな人材ソリューションを通じて、新しい人材活用のアイディアと効果的な手段を、広く日本の産業界に広げていこうとしているのだ。