2023年4月「こども家庭庁」が発足した。同庁では、「こどもまんなか社会」の実現に向け、こどもの居場所づくりや少子化対策など多様な政策を推進している。企業としても、子育て世代が働きやすい環境づくりが求められており、これによってエンゲージメント向上や離職防止が期待できる。本講演では、現状の課題に対して、国として今後どう取り組んでいくのか、さらに企業としてできることは何なのかを探っていく。
こども家庭庁と考える「子育て世代の働きやすさ」と「企業ができる仕組みづくり」
中原 茂仁 氏
講師:

こども家庭庁 長官官房 少子化対策室長 中原 茂仁 氏

東京都出身。平成14年に内閣府入府。内閣府特命担当大臣(男女共同参画担当)秘書官、沖縄県今帰仁村副村長、内閣府子ども・子育て本部企画官(少子化対策担当)等を経て、現職。
こども家庭庁

寺澤 康介
講師:

ProFuture株式会社 代表取締役社長/HR総研 所長 寺澤 康介

1986年慶應義塾大学文学部卒業。同年文化放送ブレーン入社。2001年文化放送キャリアパートナーズを共同設立。常務取締役等を経て、2007年採用プロドットコム株式会社(2010年にHRプロ株式会社、2015年4月ProFuture株式会社に社名変更)設立、代表取締役社長に就任。8万人以上の会員を持つ日本最大級の人事ポータルサイト「HRプロ」、約1万5千人が参加する日本最大級の人事フォーラム「HRサミット」を運営する。

寺澤:2023年の1月に岸田首相が施政方針演説で「異次元の少子化対策を行う」と宣言し、4月にこども家庭庁が発足しています。そこで、同庁の中原様に、その「異次元の少子化対策」について伺い、特に企業が関わる重要な部分を中心にパネルディスカッションでお聞きしたいと思います。では中原様、よろしくお願いいたします。

こども家庭庁と考える“こどもまんなか社会”の実現~企業・人事が対応すべき「働きながら子育てしやすい環境づくり」~

こども家庭庁長官官房少子化対策室長 中原 茂仁氏

こども家庭庁の役割と少子化の状況

こども家庭庁は、今年の4月1日に、内閣府と厚生労働省のこども政策を担当した部署を中心に創設されました。こどもたちの幸せのための一省庁として正式に立ち上がったことには、大きな意味があるのではないかと思っています。

当庁の役割としては、大きく次の3つがあります。

(1)こども政策の司令塔としての総合調整
(2)省庁の縦割り打破、新しい政策課題等への対応
   例:こどもの意見反映の仕組み、幼児期までの育ち指針、こどもの居場所など
(3)保健・福祉分野を中心とする事業の実施
   例:保育、母子保健、社会的養育、こどもの貧困・自殺対策、虐待防止対策など

これらを職員350名、予算規模5兆円弱の体制でスタートさせたところです。

まず、少子化対策からご説明します。

日本の人口構造は、1950年代頃の8000万人ぐらいから現在は1億2000万人強になっていますが、2010年頃をピークに減少に転じています。このまま少子化が進むと、2070年には8700万人ぐらいになると予測されています。
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