インタビューを終えて

私は1998年、ITバブルが本格化する前の時代にベンチャー企業に、新卒で入社した。時代と共に会社は倍々ゲームで大きくなり、入社1年目から組織をマネジメントする経験を得た。会社から与えられた大きな目標やプレッシャーと、自分よりも年上や、社歴の長い部下をマネジメントしなければならないやりにくさの狭間に立ち、当時はずいぶん苦労をした。

しかし、いま思えばこの緊張感のある経験は、自分の中で何にも代えがたい財産になっている。上田さんは、インドネシアという異国の地で300名という大きな組織を管轄されているため、私の新人時代の経験と比較するのは若干失礼だが、同じようにヒリヒリした緊張感の中で組織マネジメントをされている話をお聞きして、自分の持っている財産を思い出すことができた。

昨今は、若い方が海外に行きたがらないという話をよく聞く。組織マネジメント力は、ビジネスパーソンとして成長する上で、とても重要な力だ。この力を身につけたければ、海外赴任は絶好のチャンスである。ぜひ経営者や人事の方々には、若い社員の背中を押して、海外に行く機会を増やしていただきたい。
第4話:緊張感あふれる海外で磨かれる組織マネジメント力
取材協力:上田 幸宏(うえだ ゆきひろ)さん
PT. Panasonic Gobel Indonesia Advisor
1981年大阪府門真市出身。同志社大学法学部(ゴルフ部所属)卒。2006年松下電器産業入社。2014年からインドネシアに赴任し、営業企画担当として、300名の営業部門の戦略立案・実行、営業指導を務める。家族もインドネシアに帯同し2児の父でもある。

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