今回はテーマ別研修のうち「コミュニケーション/コーチング研修」の調査結果をお伝えする。「コミュニケーション研修/コーチング研修」の実施について聞いたところ全体では4割に留まった。内製か外部委託かについては、「外部の研修会社を利用」する企業が多く、42%だった。

研修内容で最も多く取り入れられているのは、「傾聴力(聴く力)」と「部下との関係構築」の2つで、回答者の半数以上がこれらを選択している。では研修の対象者は誰・どの層が最多だろうか。

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コミュニケーション/コーチング研修の実施は4割

「コミュニケーション/コーチング研修」を実施している企業は、4割に留まっている。リーダーシップ研修より10ポイント低い状況だ。業態別・規模別に見ると、最も実施率が高いのはメーカーの301~1000名規模の中堅で、67%が実施している。課題に対する自由記述で「若い部下への接し方を理解していない所長・主任級がいる」「メンバーからの意見、回答に対して、突っ込んだ質問(掘り下げ)ができない。結果、本質に辿り着けない」というコメントにあるように、世代間コミュニケーションの問題があることによって業務に滞りが発生していることが根底にあるようだ。

〔図表1〕コミュニケーション/コーチング研修の実施

「HR総研 人事白書2016」人材育成に関する調査結果【6】 コミュニケーション/コーチング研修

実施方法は「外部の研修会社を利用」が42%で最多

コミュニケーション研修とコーチング研修の実施方法について聞いたところ、「外部の研修会社を利用」が42%と最も多く、「自社(グループ会社)で実施(内製)」は32%だった。企業規模別に見ると、大手では内製も外部委託もどちらも36%だったが、業種別に見ると、メーカー系の大手では内製が29%、外部委託が50%なのに対し、非メーカー系の大手では内製が50%、外部委託がわずか13%と、対照的な結果となった。
内製・外部委託はどちらもメリット・デメリットがある。全般的に研修自体を内製化していく傾向があることがHR総研調査でわかっているが、コミュニケーション/コーチング研修においては道半ばであるか、外部委託の方がメリットがあると考えられているようである。

〔図表2〕コミュニケーション/コーチング研修の実施方法

「HR総研 人事白書2016」人材育成に関する調査結果【6】 コミュニケーション/コーチング研修

研修対象者の最多は「中堅社員」

コミュニケーション研修とコーチング研修の対象者で最も多かったのは、「中堅社員」で28%、次いで「リーダークラス(主任・係長クラス)」(26%)、「課長」(21%)、「新入社員」(17%)となっている。課長などの管理職を対象としていることが多いのではないかと想定していたが、管理職よりは若手の社員を対象にしている企業が多い結果となった。

〔図表3〕コミュニケーション/コーチング研修の対象者

「HR総研 人事白書2016」人材育成に関する調査結果【6】 コミュニケーション/コーチング研修

対象者の課題は「部下との関係構築」と「傾聴力(聴く力)」

対象者に対して抱えている課題はどのようなものか。最も多かったのは「部下との関係構築」と「傾聴力(聴く力)」でともに56%、次いで「伝える力」(48%)、「質問力」(36%)、「アサーション(自分も相手も大切にした自己表現・主張)」(26%)となっている。
課題に対する具体的なコメントとしては、「後輩部下とのコミュニケーション不足により離職者が増えている」、「中年管理職を中心とするパワハラ、指示型コミュニケーションとその弊害のメンタル不調対策」、「管理職の部下育成、労務管理に問題あり」、「話すトレーニング、伝えるトレーニングはしているが、聴くトレーニングを体系立てて学んだことがなかった」などの意見が寄せられた。
ビジネスの現場では異なる世代でコミュニケーションを取っていかなければならない。世代や立場を超えて、よりスムーズなコミュニケーションを取るために、聴くこと、伝えることの体系的なトレーニングが必要とされているようだ。

〔図表4〕対象者に対して抱えている課題

「HR総研 人事白書2016」人材育成に関する調査結果【6】 コミュニケーション/コーチング研修

大手・中堅・中小ともに「傾聴力」の重要性が高まる

コミュニケーション研修とコーチング研修の内容について聞いたところ、「傾聴力(聴く力)」が72%と圧倒的に多く、「伝える力」(53%)、「人間関係構築」(47%)、「質問力」(47%)がそれに続いた。「傾聴力(聴く力)」は企業規模別に見ても、「1001名以上」(71%)、「301名~1000名」(81%)、「300名以下」(68%)といずれも高く、多くの企業で「聴く力」の重要性が高まってきている。
具体的な内容としては、「部下と良い関係を築き、チームとして成果を出す方法」、「対人コミュニケーションスキル全般」、「部下とのコミュニケーションを円滑にする手法、部下への傾聴法などコーチング方法を学んだ」、「ワーク形式で傾聴力を体系的に学んだ」などのコメントが寄せられていた。

〔図表5〕コミュニケーション/コーチング研修の内容

「HR総研 人事白書2016」人材育成に関する調査結果【6】 コミュニケーション/コーチング研修

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