アライとは、英語の「同盟、支援」を意味する「ally」を語源とする言葉です。レズビアン、ゲイ、バイ・セクシャルなど、性的マイノリティの人達を理解し支援する人達のこと、またはその考え方を指します。アライ本人は、性的マイノリティではありません。

欧米では多くの国で同性婚が認められているように、性的マイノリティの人達に対する理解が進んでいます。しかし日本ではまだまだのようです。

職場でも、好奇の目で見られたり、いやがらせを受けたりするといったケースが少なくないようです。また本人にとっても言い出しにくく、隠していること自体がストレスになっているケースも多いようです。

電通が2015年に、約7万人を対象に行った調査によると、全体の7.6%の人がLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字を取った言葉)で、これは13人に1人の割合になるとのことです。

今、多くの日本企業がダイバーシティに取り組み、女性、障がい者、外国人、高齢者などの活躍推進が進んでいますが、性的マイノリティの人達に対する施策を掲げる企業はほとんどありません。

しかし、平成29年、男女雇用機会均等法の指針が改正され、性的マイノリティの人達に対する差別的な言動もセクハラであるとされました。今後、企業としては、セクハラ禁止規定の改定やセクハラ防止研修の内容を改めるなどの対応が必要となります。

ですがそういった制度的な対応だけではなく、何より重要なのは、職場の人達の理解です。つまり、アライをいかに増やすかが、性的マイノリティの人達の働きやすい環境作りの、一つのカギとなるでしょう。