国内外のエネルギータンク建設や、物流ソリューションといった、世の中に不可欠なインフラを支える事業を展開するトーヨーカネツ株式会社様。1941 年創業の同社は、これまでの歴史や実績に裏打ちされた信頼と卓越した技術力で、確固たる地位を築いています。しかし、その地位に満足せず、新規事業など果敢にチャレンジする文化の醸成にも取り組んでいます。

その変革の中、マネジメント層の育成や意識改革に課題を感じており、キャプランの管理職研修の導入に至りました。

今回、人事企画部 部長の服部様と、人事企画グループ グループマネジャーの梅原様に、研修導入の背景やその成果についてお話を伺いました。

【インタビュー対象者】
トーヨーカネツ株式会社
コーポレート本部 人事企画部 部長 服部頼和 氏
人事企画グループ グループマネジャー 梅原美緒 氏

※(下記写真左より)トーヨーカネツ 梅原氏/トーヨーカネツ 服部氏/キャプラン 中司氏
服部様・梅原様・中司様

世の中の変化に合わせ、インプット型の管理職研修を刷新

――はじめに、貴社の事業内容について教えてください。
服部氏:まず、当社の主要事業は2つあります。ひとつは、プラント事業です。こちらは液化天然ガスや液化石油ガス、原油などの貯蔵タンクを建設、メンテナンスに至るまでのトータルエンジニアリングを提供しています。当社の歴史と共に歩んできた事業です。

もうひとつは、物流ソリューション事業です。空港や配送センターなどの物流システムを手掛けています。物流業界の発展と共に成長し、現在当社の屋台骨を支えています。これら主要事業に加え、次世代エネルギー開発事業、そして第三の事業確立に挑む、みらい創生事業にも取り組んでいます。
服部様
――キャプランの研修を導入する前、マネジメント層の強化にどのような課題を抱えていらっしゃいましたか?
服部氏:これは日本の多くの企業が抱えている課題かと思いますが、ベテラン世代の男性が多く、ダイバーシティが進みづらい状況にありました。そのため、若手にマネジメント経験を十分積む機会がないままであることが課題のひとつでした。

人材育成のスタイルも、丁寧に部下を教育して導くというよりは、自ら動いて「背中を見て覚えろ」という風土が強かったのですが、それは今の若者のキャリア観には合いませんし、知見が属人化しやすいという悩みもありました。

しかし、今後は人材の多様性は不可欠ですし、労働力の確保という観点でも、ダイバーシティの推進が重要です。人材育成のスタイルも、変えていかねばなりません。また、事業の専門性がそれぞれ異なることから、事業間の垣根が高く人材交流もほとんどなかったことも課題でした。

今後の発展を考えると、両事業を理解する人材は必要です。こうした課題を解決していくには、現場への大きな影響力を持つ管理職の意識から変革させていく必要があると考え、研修の刷新を決めました。

梅原氏:これほど世の中が変化し、管理職に求められていることも変わってきているのだから、研修も時代の流れを取り入れた内容にアップデートしていくことが求められると思いました。

画一的ではなく、課題に合わせてトータルで検討された提案に魅力を感じた

梅原様
――以前は、管理職向けにどのような研修を実施されていたのでしょうか。
服部氏:インプット中心の研修でした。財務会計、労務管理、法律などマネジメントに必要な知識を一通り専門家から学ぶのですが、それぞれ講師も異なるため、テーマ別に縦割りだったのです。また、講義形式のためなかなか頭に入りにくく、せっかく学んでも現場に戻ってその知識を活かしきれないという問題がありました。

これからのトーヨーカネツのあるべきマネジメントの姿をつくるには、それぞれの専門知識を有機的につないでいく必要があります。管理職同士の交流もはかり、有意義な研修にしていくために、ディスカッションも含めたプログラムへの刷新をしたいと考えました。

――キャプランの研修を導入することになった決め手を教えてください。
服部氏:当社の事業戦略とマネジメント層のあるべき姿をしっかりと理解していただき、そのために一貫した研修プログラムを提案してくださいました。既存パッケージを当てはめるのではなく、当社の課題に合わせた研修内容をカスタマイズし、ディスカッションを多く取り入れたアウトプット型の研修を提案してくださったことも決め手の一つです。

梅原氏:講師が1人で全体のプログラムを担当してくださることも魅力に感じました。それによって、受講者の継続的な成長を見ていただけますし、講師と受講者との信頼関係も構築できます。それが、受講者同士の良い関係性にも波及していくのではないかと考えました。ご紹介いただいた講師の方は、コーチングやコンサルティングも行う、経験豊富な方です。すぐにこの方に「お任せしたい!」と思いました。


本記事は、下記のトピックで構成されています。
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●インプット中心の研修で抱えていた管理職育成の根深い問題
●会社のあるべき姿に近づけるためにおこなった研修提案とは?
●管理職の意識や社内コミュニケーションは研修を通じてどう変わったのか?
●人事自らが参加して感じた、研修の手ごたえ

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