志望度向上に一番重要なのは「人事の印象」

しかし、何といっても最も影響力があるのは「人事」「面接官」の印象です。

・対面での面接に行くたびに、名前や大学のことを覚えてくださっていて毎回話し掛けてくださる人事の方がいたこと(文系・旧帝大クラス)
・人事の方が一次面接で長い時間をかけて実際の業務の内容などを話してくださったこと(文系・その他私立大)
・面接中に否定されることが一度もなかったこと(文系・上位私立大)
・人事の方や社員の方が優しく丁寧に接してくださったとき(文系・早慶大クラス)
・一次面接でお互いの自己紹介をしあって、趣味や特技など明るい雰囲気で話せる環境を作ってくれた人事の方がいて、とても志望度が高まった(理系・旧帝大クラス)
・面接をしてくださった人事の方が、面接時間を超過しても質問に答えてくださったこと。相談事に親身になってくれる会社なのだなと感じた(文系・旧帝大ラス)
・面接官の社員の方が仕事にプライドを持ち、やりがいを感じているということがこちらにも伝わってきたとき(文系・上位私立大)

内々定を出した途端に学生に就職活動の終了を迫る「オワハラ」。中にはそれだけ自分に期待してくれていると感じる学生もいますが、多くは以下に挙げるように、寛大な心で、学生に寄り添ってくれる人事、あるいは企業に共感を抱くのでしょう。

・ある会社説明会で、人生の中でこれほど社会にあるさまざまな企業を見られることはこれからもうないから、できるだけ多くの企業、業種を見て、学ぶという姿勢で臨んだほうがよいと言われたことです(文系・上位私立大)
・面接官が私の話を親身に聞いてくださって、「一生に一度の新卒採用だから、自分の合う会社をしっかり見極めてくださいね」と言ってくださったこと(文系・その他国公立大)
・内々定をいただいた後、存分に就職活動を続けさせてくれ、2カ月以上も待ってくれたこと(文系・上位国公立大)
・学生にはほかにも受けている企業があるということを承知した上で、将来を決める大切な時期だからと励ましてくれて、「御社が第一志望です」と無理に言わせないところが良かった(文系・早慶大クラス)

そして、不合格者には何も連絡しない「サイレント」が横行する中で、選考結果について真摯に対応してくれる企業に、学生は好感を抱きます。

・連絡がとにかく丁寧で早かった(理系・その他私立大)
・選考落選の通知をしない企業もある中、合否の連絡が遅くなりそうで、何日までに結果を通達するという旨のメールをいただいたとき。学生に対し、真摯に対応しているという印象を受けた(文系・旧帝大クラス)
・面接のスケジュールを伝える電話を人事の方がしてくださったとき、毎回同じ方が「次も頑張ってね」と、励ましの言葉を添えてくださったこと。また、質問や困ったことがないかを細かに聞いてくださったこと。最終面接が終わり、内々定をいただいた後でも不安なことがないかと電話を小まめにくださったこと(文系・その他国公立大)

また、選考に対する考え方も、企業を映し出す大切な鏡となります。

・選考が進んでいる学生限定の説明会の質疑応答の時間で答えきれなかった質問を、後日資料にまとめて全員に配布してくれたこと。しっかり学生と向き合ってくれている感じがして、好感度が上がった(文系・上位国公立大)
・「就活生は忙しくて大変だと思うから履歴書とエントリーシートの提出は求めない。その代わり、面談でたくさんお話ししましょう」と言ってくれる人事の人がいて、就活生にこんなに親身になってくれる企業はほかにないと思った(文系・その他私立大)

面接での役員の態度にも要注意

今度は、「企業の選考を受ける中で、志望度が下がったエピソード」について見てみましょう。

やはり人事担当者、面接官の態度を挙げる声が多くなっています。

・上から目線の質問をする面接官(理系・旧帝大クラス)
・面接官の態度や対応が悪かったとき。いきなり興味をなくされた態度を取られたときは戸惑った。志望度の高い企業だっただけに非常に残念だった(文系・上位私立大)
・人によって態度の変わる(話し方が変わる)人事がいたこと(理系・その他私立大)
・面接中にこちらをほとんど見ない、こちら側が話しやすくなる環境を作らない(文系・その他私立大)
・面接の際に明らかに興味がないような態度をとられたこと。なぜか最終面接まで進んだのですが、大したことは聞かれずに面接が終了し、そこで落ちてしまったのがすごく謎でした(文系・旧帝大クラス)
・ロボットのように質問を投げてくるだけでコミュニケーションをしない面接官に出会ったとき。面接時にあからさまにつまらなさそうな顔や反応をされたとき(文系・中堅私立大)
・面接官のテンションが低い、やる気が感じられない場合、説明を聞いてもらえているのかよく分からず、不安になる。また、そのような雰囲気の会社に勤めたいとは感じにくいと思います(理系・その他国公立大)

圧迫面接を挙げる学生も少なくありません。

・圧迫面接をされたこと。威圧的な態度や不愉快な態度を取る面接官がいると、この会社に入ってもこういうことをされるのかと思わざるを得ないし、一気に志望度が下がった(文系・早慶大クラス)
・面接官の対応が悪かったり、圧迫面接をしたりするような企業は志望度が大幅に下がる(理系・その他私立大)
・あまり話を聞いてくれる態度ではなかったり、圧迫気味だったりすると志望度が下がった(文系・その他私立大)
・説教じみていて、相手がひたすらしゃべるだけで、自分はほとんどしゃべらせてもらえない面接。しゃべってもそれは世間知らずだと言われ、正解が分からなかった(文系・早慶大クラス)

人事や社員面接官だけでなく、最終面接の社長や役員へのコメントも多くなっています。社長や役員へはなかなか進言しづらいかもしれませんが、せっかくここまで築いてきた学生との信頼関係が崩れてしまっては意味がありません。ぜひ共有していただければと思います。

・最終面接の役員の態度がひどかったこと。学生を下に見下したようなしゃべり方、貧乏ゆすりまでしてふんぞり返ってこちらの話を聞いていた。学生はマナーを守り、丁寧な言葉遣いを意識して面接に望んでいるのに、企業側のこのような態度は許せなかった(文系・上位私立大)
・社長が傲慢(ごうまん)な方だった。とても優秀な方だが、この人について行くのは無理だと感じた(文系・上位国公立大)
・座談会に出てくる社長さんの話が意味不明だったこと。伝えたいことが多いあまり、まとまっておらず、なぜこの人が社長なのだろうか、この企業に就職しても大丈夫なのだろうかと不安に思った(文系・中堅私立大)
・説明会や1次、2次面接などで接した人事の方や若手・中堅社員の方たちから良い印象を受けていたのに、最終面接の役員の態度が悪く、魅力を感じられなかったとき。このトップの下で働くのかと想像すると、嫌だなあと思ってしまった(文系・上位私立大)

不明確な選考フローも影響

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