コラム・対談・講演録
『ブリリアント・ジャーク 静かにチームを壊す人たち 』沢渡 あまね (著), 伊達 洋駆 (著)(三笠書房)
書籍・本 紹介/レビュー
成果を上げるがゆえに、周囲を蝕む「ブリリアント・ジャーク」。この存在は、マネジメント層や権力を持つベテランに限らない。タイパ(タイムパフォーマンス)を重視し、効率と成果を優先する優秀な若手にも起こりうる問題である。評価制度の上では優秀とされながらも、その裏でチームの心理的安全性を静かに破壊し、離職やメンタル不調を招く。これは個人の才能をどう活かすかという問題であると同時に、組織がその才能をどう設計・運用するかという組織課題でもある。つい、目先の数字や成果を優先しがちな「組織の生存本能」こそが、その問題を見過ごし、時には助長してしまう。
本書は、組織開発やワークスタイル変革の第一人者・沢渡あまね氏と、人事データ分析やアカデミックリサーチに定評のある伊達洋駆氏の共著。現場のリアルな事象と経営学の知見を掛け合わせ、「名もなき違和感」として放置されてきた"有害な優秀さ"の正体を、個人の資質と組織の土壌の両側から解き明かす。社内公募や異動制度による「逃げ道」の確保、業務やコミュニケーションを透明化するルールづくり、コンプライアンス・ガバナンスの観点からの体制整備。採用・評価・マネジメントのあり方を見直すための、実践的な視点を提供する一冊である。
▼ぜひ手に取っていただきたい人
〇「優秀だが周囲と軋轢を生む社員」の評価や処遇に悩む人事担当者・経営層
〇チームの心理的安全性が低下し、メンタル不調者や離職者の増加に直面している管理職
〇個人のパフォーマンスを最大化しつつ、健全な組織風土を構築したいHRBP・組織開発担当
〇自身のマネジメントスタイルが「無自覚な破壊者」になっていないか点検したいリーダー層
【書籍基本情報】
書籍名:ブリリアント・ジャーク 静かにチームを壊す人たち
著者:沢渡 あまね (著), 伊達 洋駆 (著)
出版社:三笠書房
発売日:2026年6月25日