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健康経営・くるみん等の「公的認定制度」と法律上の「公表義務」を総まとめ
最近、特に若年層の採用・定着をめぐる課題が一段と深刻化する中で、「働きやすい会社であること」をどのように社内外へ示すかが、重要な人事労務テーマとなっています。
賃上げや処遇改善はもちろん重要ですが、それだけで人材を確保できる時代ではなくなりつつあります。求職者は、給与水準だけでなく、長く働き続けられる環境があるか、育児や介護と両立できるか、健康に配慮した職場づくりが行われているか、女性や若手が活躍できる風土があるかといった点にも注目しています。また、既存従業員にとっても、自社がどのような方針で人材を大切にしているのかが見えにくい場合、エンゲージメントや定着率に影響することがあります。
こうした背景の中で注目されているのが、健康経営優良法人、くるみん、えるぼし、ユースエールといった公的認定制度です。これらの制度は、企業の健康管理、子育て支援、女性活躍、若者の採用・育成といった取組を、一定の基準により「見える化」する仕組みです。認定を受けることで、採用活動や企業広報において自社の取組を伝えやすくなるほか、社内に対しても「会社として何を重視しているのか」を示す効果が期待できます。
一方で、これらの認定制度は単なる「認定マークの取得」にとどまるものではありません。背景には、女性活躍推進法や次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の策定・届出・公表、男女間賃金差異等の情報公表、育児休業取得状況の把握、労働時間や有給休暇取得状況の管理といった、企業規模に応じた法定義務や実務対応があります。
つまり、公的認定制度への対応は、任意のブランディング施策であると同時に、法令対応、人事労務データの整備、人的資本経営への対応とも密接に関係するテーマといえます。
そこで本コラムでは、社会保険労務士の視点から、主要な公的認定制度の概要と、企業が押さえておきたい法定義務・実務対応のポイントについて整理します。