中小企業の4割以上はESの利用なし

最後に、エントリーシートの利用状況を紹介します。全体では54%と半数以上の企業が「Webエントリーシート」(「Webエントリーシート/書類選考あり」と「Webエントリーシート/書類選考なし」の合計)を利用しており、「紙(PDF)エントリーシート」(「紙(PDF)エントリーシート/書類選考あり」と「紙(PDF)エントリーシート/書類選考なし」の合計)は16%にとどまることが分かりました[図表12]
[図表12]エントリーシートの利用状況
かつてのエントリーシートといえば、プレエントリー者の自宅に郵送されてくるか、応募者マイページからPDF形式のエントリーシートをダウンロードして、学生は手書きや写真を貼ったりして欄を埋め、締め切り日までに郵送する必要がありました。大企業では私書箱を利用するケースも多く、締め切り間際でも宅配便の利用は認められませんでした。紙にこだわったのは、空白欄を埋める創造性や、手書きの文字を確認したいという企業側の思惑によるものでしたが、近年はそれよりも効率性のほうが優先されているようです。

もともとは企業独自の設問項目をたくさん設けることで応募のハードルを上げ、自社への志望度が高い学生だけに絞り込むこともエントリーシートを導入する目的の一つでした。しかし、形式が統一されていない各社バラバラのエントリーシートを作成することが、学生に多大な負担をかけていると問題視されると、リクナビの「OpenES」やマイナビの「My CareerBox」のような統一フォーマットのエントリーシートサービスが登場し、いまでは大企業でも多くの企業が利用しているのが現状です。

エントリーシートの利用状況を企業規模別に見ると、大企業では88%と9割近い企業が「Webエントリーシート」を利用しており、「紙(PDF)エントリーシート」はわずか3%、「エントリーシートは利用していない」は9%と1割未満です。中堅企業では、「Webエントリーシート」60%、「紙(PDF)エントリーシート」21%で、「エントリーシートは利用していない」は19%と、大企業の2倍、2割近くになっています。中小企業では、「Webエントリーシート」39%、「紙(PDF)エントリーシート」18%で、「エントリーシートは利用していない」は43%と、中堅企業のさらに2倍以上、4割を超えます。中小企業ではエントリーシートで応募のハードルを上げることを避け、とにかく応募者を確保することを優先したいという切実な思いが伝わってきます。

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