これまでになかった産業医の業務管理システムと休職・復職サポートサービスを企業に提供 真に実効性ある産業保健活動を実現可能に

第7回 日本HRチャレンジ大賞(2018年実施) 受賞企業インタビュー

株式会社エムステージが提供する産業医サポートサービスは、企業への産業医の紹介だけにとどまらず、嘱託産業医の業務管理システム「M Connect」の提供や、休職者の復職までの対応の仕組みづくりを支援する「休職・復職サポートサービス」など、継続した支援活動が健康経営を支える優れたサービスであると評価され、第7回 日本HRチャレンジ大賞『イノベーション賞』を受賞した。このサービスが開発された背景や、企業にもたらすメリット、導入事例などについて、同社執行取締役、鈴木友紀夫氏に伺った。

第7回 日本HRチャレンジ大賞『イノベーション賞』

株式会社エムステージ

産業医サポートサービス

企業への産業医の紹介だけにとどまらず、嘱託産業医の業務管理システム「M Connect」の提供や、休職者の復職までの対応の仕組みづくりをサポートする「休職・復職サポートサービス」など、継続した支援活動が健康経営を支える優れたサービスであると評価されました。

ゲスト

  • 鈴木友紀夫 氏

    鈴木友紀夫 氏

    株式会社エムステージ
    執行取締役

    1966年生まれ、福島県出身。東京理科大学で応用微生物学を専攻。医師の人材サービス大手に所属後、医師と医療機関をつなぐ人材マッチングサービス事業を行う株式会社エムステージの立ち上げに参画、取締役に就任。現在は産業医事業部において、企業の産業医選任サービスや産業医になりたい医師向けのサポートを行う。労働者の健康を守るため、そして医師の新たな働き方を提案するために奔走している。
    医療経営士2級、健康経営アドバイザー(初級)

産業医活動を変えるイノベーティブなサービスを開発

── 産業医サポートサービスの概要を紹介いただけますか。

鈴木友紀夫氏(以下、鈴木) 当社では、産業保健活動により期待される「従業員の健康維持・管理」「労働生産性向上」「法令遵守・リスクヘッジ」という3つの効果を企業のお客様にもたらすことを目的として、産業保健活動に関わるさまざまなサービスをご提供しています。労働安全衛生法により、50名以上の規模の事業場には産業医の選任が義務付けられていますが、2015年にご提供を開始した『産業医サポートサービス』では、私どもが15年間の医師紹介事業で培ったノウハウをもとにした企業と産業医のマッチングに加えて、担当コーディネーターを置き、産業医活動を円滑に遂行していただくためのさまざまなサポートを行っています。

その拡充を図ろうと、2018年2月から開始したのが『休職・復職サポートサービス』です。これは、特定社会保険労務士と産業医の監修を受けて当社が作成した「メンタルヘルス休職・復職対応マニュアル」をご提供し、メンタルヘルス不調となった従業員が安心して療養できるとともに、人事担当者と産業医、主治医が対応で迷わない体制づくりを支援するサービスです。マニュアルは休職復職対応に必要な20ステップをまとめた実践的なもので、各ステップに対応した書式がセットされ、企業ごとの就業規則や制度に合わせたマニュアルのカスタマイズや導入サポートも行っています。

また、このマニュアルとも連動させた形で、産業医業務を一元管理するシステム『M Connect』(エムコネクト)を2018年4月にサービスインしました。本社と各事業場、産業医の連携を促進するシステムで、産業医の訪問日程や業務内容の共有、報告書の授受、健診結果の管理、機密情報へのアクセス権限の管理といった機能があります。

従来少なくなかった「名義貸し」「名ばかり産業医」

── このようなサービスを開発された背景やきっかけは何だったのでしょうか。

鈴木 職務が原因のメンタル疾患や過労自殺は社会問題となり、働き方改革も推進されていますが、大きく改善が進んでいるとは言えません。従業員が健康に働ける職場づくりにおいて、産業医は、本来きわめて重要な役割を果たすべき存在です。産業医を選任していても「名義貸し」状態の企業もあり、産業医の業務である職場巡視ができていない、メンタルヘルス対応やストレスチェックの面接指導を行っていないなど、実働がないケースが少なくなかったのが現状です。

私どもは産業医の紹介事業を行ってきた中で、そうした事業場にも多く出会い、何が課題なのかを調査しました。その結果、分かったことは、企業の方々がそれぞれの事業場に合った産業医を、どのように選任すればよいのかが分からないケースが多いことです。このため、経験やノウハウがない医師に依頼し、思うように動いてもらえない結果になりがちでした。企業の人事担当者の方々が多忙なため、産業医活動に関してなかなか時間を取れないことも問題でした。一方、産業医の方はというと、実は有資格者数は十分にいます。しかし、「名ばかり産業医」が多いと言われてきた中、経験を積んでいる産業医が少ないのが実態でした。

そこで、こうした課題を解決するサービスとして、企業のニーズに合った産業医を紹介するだけでなく、人事担当者の方々にできるだけ短い時間で効率的に産業医活動を進めていただける仕組み、また、経験が豊富ではない産業医の先生方が現場に出ても円滑に業務を行えるような仕組みを考え、形にしていきました。

著者プロフィール

HRプロ編集部

採用、教育・研修、労務、人事戦略などにおける人事トレンドを発信中。押さえておきたい基本知識から、最新ニュース、対談・インタビューやお役立ち情報・セミナーレポートまで、HRプロならではの視点と情報量でお届けします。

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