「HR総研」は、2022年及び2023年の新卒採用活動の最新動向を調査した。
コロナ禍での新卒採用活動は2年目となる中、企業はどのように対応し、昨年との違いはどこにあるのだろうか。
本調査レポートでは、新卒採用活動での施策や採用手法のトレンド、オンライン化の流れとともに、ターゲット層の変化やそれに応じた施策への取り組み状況、内定出し後の状況などについて、フリーコメントを含めて調査結果を報告する。

<概要>
●大企業と中堅企業では「採用活動のオンライン化」を重視
●ターゲット層の変化がある企業は3割程度、今後も増加の可能性
●個別採用への取組み、大企業でも4割に。中小企業では7割近く
●オンライン面接の活用、中小企業での増加が顕著
●内定出し開始時期、3月以降の混乱はない一方コロナ禍以前には戻らず
●個別採用への注力で「内定辞退者ゼロ」が6割以上、マス型採用注力では2割
●コロナ禍の影響は21卒より大幅減、コロナ禍対応の定着か
●23卒におけるオンライン採用の現状維持以上が7割以上
●面接開始と内定出し開始の時期、22卒と大きな変化はない見込み

大企業と中堅企業では「採用活動のオンライン化」を重視

まず、2022年新卒採用活動において「企業が重視した施策」について見てみる。
従業員数1,001名以上の大企業では「オンライン会社説明会」が最も多く54%、次いで「WEB面接(オンライン会議方式)」が43%、「自社セミナー・説明会」が40%などとなっており、オンラインでの採用活動を重視したことがうかがえる。301〜1,000名の中堅企業では「自社セミナー・説明会」が最多で64%、次いで「オンライン会社説明会」が56%、「自社採用ホームページ」が52%などで、上位施策は大企業より重視する企業の割合が高く、様々な施策を併行して取り組んでいた企業が多かったことがうかがえる。「自社セミナー・説明会」、「自社採用ホームページ」、「インターンシップ」は大企業や中小企業より重視した企業の割合が特に高くなっている。300名以下の中小企業では、全体的に大企業や中堅企業より重視した割合が低くなっており、最も割合の高い「就職ナビ」で32%と3割程度にとどまっている。次いで、「自社採用ホームページ」が31%、「自社セミナー・説明会」と「インターンシップ」がともに28%などとなっている。大企業や中堅企業と比較すると、特に「オンライン会社説明会」への重視率の低さも顕著となっている(図表1)。

【図表1】2022年新卒採用で重視した施策

ターゲット層の変化がある企業は3割程度、今後も増加の可能性

DX推進の流れやコロナ禍などによる多大な影響を受け、採用活動のオンライン化が急速に広がりやジョブ型採用など、この数年で徐々に採用手法の変化が起きている。これに合わせて、新卒採用のターゲット層となる学生の条件の変化について見てみる。
大企業では「やや変化してきている」が23%、「大きく変化してきている」が6%で、これらを合計すると29%で条件に変化が見られている。中堅企業では、「やや変化してきている」が29%、「大きく変化してきている」とする企業は無く、大企業と同様に条件の変化が見られる割合は3割程度である。中小企業では「やや変化してきている」が13%、「大きく変化してきている」が6%で、合計して19%で条件の変化が見られており、大企業や中堅企業より少ないことがうかがえる(図表2-1)。ターゲット層となる学生の条件に変化が見られる企業は多数派ではないものの、大企業と中堅企業では現時点で3割程度見られ、今後も増加することが推測される。

【図表2-1】ターゲット層となる学生に関する条件の変化
「ターゲット層を獲得するための施策」については、割合には差があるもののすべての企業規模において「インターンシップの活用」が最も多く、大企業では34%、中堅企業では58%、中小企業では27%となっている。また、大企業と中堅企業では「先輩・リクルーターの活用」と「内定者の活用」も上位に挙がっており、リファラル採用の活用もターゲット層の獲得に向けた施策として注目されていることがうかがえる(図表2-2)。

【図表2-2】ターゲット層を獲得するための施策

個別採用への取組み、大企業でも4割に。中小企業では7割近く

2022卒の採用における「マス型採用と「個別採用」の取り組み状況について見てみる。
大企業では、「マス型採用を主軸に個別採用にも取り組んだ」が14%、「個別採用を主軸にマス型採用にも取り組んだ」が17%、「個別採用に注力した」が9%で、これらを合計すると「個別採用に取り組んだ」とする企業の割合は40%、同様に中堅企業での「個別採用に取り組んだ」の割合は58%、中小企業では68%と、企業規模が小さいほど割合が高くなっている(図表3-1)。大企業では従来どおりマス型採用を主軸にした採用活動に取り組む割合が6割で多数派であるものの、採用人数の多い大企業ですら、個別採用を併用しないと採りきれなくなってきていることがうかがえる。

【図表3-1】マス型採用と個別採用の取組み状況
「個別採用に取り組んだ」とする企業について、実施したダイレクトリクルーティングの内容について見てみると、いずれの企業規模においても「逆求人サイトの活用」が最も多く、大企業では29%、中堅企業で37%、中小企業で29%となっている。次いで「SNSの活用」(大企業14%、中堅企業13%、中小企業7%)、「社員からの紹介」(大企業14%、中堅企業20%、中小企業19%)、「内定者からの紹介」(大企業14%、中堅企業10%、中小企業5%)などと、リファラル採用も2割近くとなっている。ただし、大企業では「ダイレクトリクルーティングを活用しなかった」が57%となっており、個別採用の中でもダイレクトリクルーティングではなく、インターンシップの活用などを主体的に実施していることが推測される(図表3-2)。

【図表3-2】実施したダイレクトリクルーティングの内容

オンライン面接の活用、中小企業での増加が顕著

続いて、面接の実施形式と進捗状況について見てみる。
まず「6月時点における採用活動の進捗」を見てみると、いずれの企業規模でも「オンライン面接の他、対面でも面接も実施している」が最も多く、大企業では46%、中堅企業では58%、中小企業では40%となっている。また、大企業と中堅企業では、「オンライン面接を実施している」(オンラインのみ、オンラインと対面の両方)は80%と81%でともに8割、オンラインを利用して「面接は終了した」を含めると、9割以上がオンラインを活用していることが分かる。
一方、中小企業では「オンライン面接を実施している」の割合は大企業や中堅企業より低いものの59%と6割に上り、昨年調査時の割合(38%)と比較すると、21ポイントも上昇し、顕著にオンライン化が進んでいることが分かる(図表4-1)。
次に「最終面接までオンライン面接のみで実施する可能性」については、オンライン面接を実施している企業の中で、最終面接まで「オンライン面接のみで実施」は、最も多い大企業においても45%と半数には満たない。中堅・中小企業では「対面型とオンライン型を選択しながら実施」が6〜7割を占めている(図表4-2)。昨年調査では、「オンライン面接のみで実施」がいずれの企業規模でも最も多く、企業規模が大きい順に67%、63%、44%であったのに対し、今年は顕著に低下していることが分かる。やはり最終面接だけは対面で会って、採用可否を判断したいと考える企業が多くなったことがうかがえる。

【図表4-1】6月時点における採用活動の進捗
【図表4-2】最終面接までオンライン面接のみで実施する可能性

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HRプロとは

【調査概要】

アンケート名称:【HR総研】2022年&2023年新卒採用動向調査(6月)
調査主体:HR総研(ProFuture株式会社)
調査期間:2021年6月7〜14日
調査方法:WEBアンケート
調査対象:2022年卒採用活動を実施している(実施した)企業の採用責任者・担当者
有効回答:172件

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