中途入社者への「オンボーディング」の実態とメリットとは。課題は人的リソースの確保か

エンワールド・ジャパン株式会社は2021年4月15日、「中途入社者のオンボーディング実態調査」の結果を発表した。調査期間は2021年3月29日〜4月2日で、外資系企業および日系グローバル企業239社(外資系:63%、日系企業37%)から回答を得た。これにより、中途入社者のオンボーディングの実施状況や課題などが明らかとなった。

7割の企業が中途入社者のオンボーディングを実施

中途採用市場を活発化しようという動きもあるなか、採用者の活躍を後押しする「オンボーディング」の実施状況はどうなっているのだろうか。

はじめに、「中途入社者にオンボーディングを行っているか」を尋ねた。すると、全体の71%が「行っている」と回答した。外資系企業では「行っている」が77%となり、日系企業の61%を16ポイント上回った。外資系企業のほうが、中途入社者へのオンボーディングを実施している割合が高いようだ。
オンボーディングの実施状況

実施方法は「オンライン」と「対面」のハイブリッド化が進む

オンボーディングの実施方法を聞くと、「対面とオンラインの両方」が、55%(外資系企業:54%、日系企業:56%)で最も多かった。また、「オンライン」のみの実施は外資系で36%、日系企業で15%となり、オンライン化が進んでいることがうかがえる。
オンボーディングの実施形態

6割以上の実施企業が、中途入社者のオンボーディングを重要視

中途入社者のオンボーディングを実施している企業に、「オンボーディングに力を入れているか」と尋ねると、「とても力を入れている」と「力を入れている」の合計が65%(外資系企業:71%、日系企業:51%)となった。外資系企業の回答は日系企業を20ポイント上回っており、より力を入れていることが判明した。
オンボーディングに力を入れているか

オンボーディングを行う理由は「早く会社に慣れてもらう」など

中途入社者のオンボーディングを実施している企業に「目的」を尋ねると、最も多かったのは、「会社に早く慣れてもらう」(外資系企業:86%、日系企業:85%)、次いで「仕事で早く成果を出してもらう」(外資系企業:75%、日系企業:78%)などとなった。
オンボーディングを実施する目的

6割以上の企業が、オンボーディングの効果を実感

中途入社者のオンボーディングを「行っている」と回答した企業に、その効果を尋ねた。すると、「とても効果を実感している」または「やや効果を実感している」との回答はあわせて64%(外資系企業:70%、日系企業:50%)となった。外資系企業は日系企業に比べ、よりその効果を感じている割合が高いことが判明した。
オンボーディングの効果
また、「効果を感じている」とした理由を尋ねたところ、第1位は「中途入社者が会社に早く馴染んでいる」(外資系企業:75%、日系企業:80%)という結果に。以下、「中途入社者の会社・チームへのエンゲージメントが高い」(外資系企業:58%、日系企業:55%)や、「中途入社者の仕事への意欲・モチベーションが高い」(外資系企業:54%、日系企業50%)などとなった。
「中途入社者のオンボーディング実態調査」の図表6

実施期間の最多は、外資系企業が「2〜3ヵ月」、日系企業が「1ヵ月以内」

中途入社者のオンボーディングを実施している企業に、「入社後どれぐらいの時間をかけているか」と尋ねた。その結果、外資系企業では「2〜3ヵ月」との回答が最多で40%、日系企業では「1ヵ月以内」が最多で50%となった。外資系企業では、よりオンボーディングに重きを置いていることがうかがえる。
オンボーディングにかける期間
また、「オンボーディングで実施している施策の内容」を尋ねると、「上司との面談」(外資系企業:73%、日系企業:68%)と「導入研修」(外資系企業:78%、日系企業:55%)が最多となった。最も差が開いたのは「eラーニングなどの課題」で、外資系企業(56%)が日系企業(18%)を38ポイント上回った。
オンボーディングの実施内容

オンボーディングの課題は「人的リソースの不足」

最後に、オンボーディングを実施している企業に、「オンボーディングの課題」を尋ねた。すると、他の回答を引き離し最も多かったのは「人的リソース不足」(外資系企業:63%、日系企業:54%)だった。人手不足が、オンボーディングの実施を阻む最大の課題であることがうかがえる。
「中途入社者のオンボーディング実態調査」の図表9
中途入社者のオンボーディングが、日系企業でも広く注目されるようになった。採用した人材に早く活躍してもらうため、実施企業が感じる効果を参考にして、人的リソースをどのように確保するか考えてみてはいかがだろうか。