株式会社学情は2020年8月18日、就職活動中の学生の「テレワーク」に関する意識調査の結果を発表した。新型コロナウイルスの感染拡大やテレワークの推奨を受けたもので、調査期間は2020年7月31日~8月7日。2022年3月卒業もしくは修了予定の大学生および大学院生682名から回答を得た。これにより、就職活動中の学生のテレワークに関する意識などが明らかになった。
8割の学生が入社後の「テレワーク」に意欲的。働き方の多様化は学生獲得の必須条件か

約8割が「入社先の企業にテレワークの制度があったら利用したい」

働き方改革や新型コロナウイルス感染症拡大を受けて企業のテレワーク体制が進むなか、学生はテレワークに関してどのような考えを持っているのだろうか。

はじめに、「入社先の企業にテレワークの制度があったら利用したいか」を聞くと、「利用したい」が50.1%、「どちらかと言えば利用したい」が29%となり、全体の79.1%が「テレワークの実施」に前向きな意向を示した。学生からは、「テレワークも含めた多様な働き方は、時代にあっていると思う」、「働き方の選択肢が多い方が長く働けそう」などの声があがった。
8割の学生が入社後の「テレワーク」に意欲的。働き方の多様化は学生獲得の必須条件か

「入社後すぐのテレワークは不安」が6割以上。仕事の進め方やコミュニケーションを気にする声も

テレワークを積極的に取り入れたい学生が多い一方で、「入社後すぐのテレワーク実施」に関しての質問には、「不安がある」が28%、「どちらかと言えば不安がある」が38.7%という結果に。合わせて66.7%の学生が入社後すぐのテレワークに「不安がある」ことが明らかになった。学生からは、「仕事の進め方がわからないままテレワークをしても、成果があげられないと思う」、「コミュニケーションを取りづらい」、「わからないことを質問できるか不安」などの声が寄せられた。

一方、少数派の意見として「テレワークに不安はない」(9.4%)または「どちらかといえば不安はない」(12%)と回答した学生も。「テレワークが当たり前であれば、最初から慣れるべき」や、「Zoomの扱いや、パソコンで作業しデータを共有することには慣れてきているから」など、オンラインネイティブらしい声もあがった。
8割の学生が入社後の「テレワーク」に意欲的。働き方の多様化は学生獲得の必須条件か

テレワークの不安は「仕事の進め方の習得」「社内の人間関係」

最後に、「テレワークで不安に感じる項目」を聞いた。その結果、「仕事の進め方の習得」が最も多く81.6%、以降「先輩や上司などの社内の人間関係」が79.8%、「仕事で必要なスキル習得」が68.6%などとなった。仕事の流れやルールを十分に理解しないまま実務に入ることや、対面コミュニケーションが減少することに不安を感じている学生が多いようだ。
8割の学生が入社後の「テレワーク」に意欲的。働き方の多様化は学生獲得の必須条件か
新型コロナウイルス感染症拡大を受けて授業や就職活動のオンライン化が進むなか、学生にとって、働き方の選択肢としての「テレワーク」はもはや当たり前の時代となりそうだ。オフィス出社とテレワーク双方の良さを活かした、柔軟な働き方を模索していくことが必要となるだろう。

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