EY JapanがAIを独自開発。組織人事領域でのコンサルティングで適用開始

2020年1月、EY JapanのPeople Advisory Services(PAS)は、組織人事領域のコンサルティング事業をサポートするAI「JEFTY(Jargon Explorer For Typing、以下JEFTY)」を開発。このAIを用いて、採用や評価面談などの人事諸制度の運用実態の分析に活用する新たなサービスを開始するという。これまで対応しきれなかった人事定性情報のスピーディーな分析を実現し、人事制度設計において新たなAI活用法の確立を目指すとしている。

AIが組織人事コンサルティングをサポート。迅速・正確な評価分析を可能に

デジタルテクノロジーが広く活用されている現代。組織や人事コンサルティングにおける市場も大きく変化している。そのような中、アシュアランス、税務、トランザクション、アドバイザリーなどの分野におけるリーディングカンパニーであるEY Japanは、最先端の技術を用いた、価値のあるコンサルティングに注力している。日々進化するクライアントニーズに応えるためには、単に技術のみに頼るのではなく、人間とAIそれぞれの特性を最大限に活用することが重要だという。

そのような背景の中、EY Japanの組織人事コンサルティング部門は、組織の人事領域における課題解決を支援するため、「JEFTY」というAIを独自に開発した。「JEFTY」には、自然言語処理技術を応用している。それによって、評価コメント等の定性的な人事情報から「難度」、「評価視点」といった、目的に合った表現を自動抽出。制度情報との比較分析をおこなうことが可能だ。

また、1,000件単位のコメントをもとに実施した検証結果では、評価視点の偏りの分析がわずか数分で完了することが明らかとなっている。多くの従業員を抱える大企業では、人による目視調査よりも、膨大な時間が必要になる実態把握などにAIを活用することで、より簡便・より迅速に全数調査が実施できると想定できる。同社は、人事制度設計の分野にAIを取り入れた科学的アプローチを「新たな手法」として浸透させることで、より革新的な次世代のコンサルティングサービスモデルの実現を目指すとしている。

同社の日本におけるメンバーファームである、EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社は、「JEFTY」開発をはじめ、センシング技術やAIアセスメント技術を組み入れた施策検討や効果測定など、企業の生産性につながる取り組みが評価され、「第3回HRテクノロジー大賞総合マネジメントサービス部門」で優秀賞を受賞。今後も「採用」や「従業員満足度調査」、「人材育成」などの言語情報を扱う人事領域全般で「JEFTY」の有用性を検証し、人事コンサルティングAIとしての応用検証を進めていく計画だ。AIが人事機能を次のステージに進化させるキードライバーとなるだろうか。今後の動向に注目したい。

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HRプロ編集部

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