ProFuture代表の寺澤です。
10月1日、多くの会社で内定式が開催されましたが、今年は「対面」「対面とオンラインの併用」「オンライン」と、企業によって対応が分かれたようです。
経団連の会員企業へのヒアリングによると、「対面」での実施企業は、伊藤忠商事、三井物産、キリンホールディングスなどで、全体の2割にも満たなかったとのこと。キリンホールディングスは、本社と札幌、仙台、大阪の会場をオンラインでつなぐ形で開催するなど、対面型の場合も本社に一堂に会するのではなく、会場を分散しての開催も多かったようです。また、トヨタ自動車や富士通、パナソニックなどは、今回のコロナ禍を理由としてではなく、以前から学業優先を理由に、内定式自体を取りやめている企業もあります。
今年は、オンライン説明会に始まり、最終面接までのすべての面接をオンラインで受け、内定式もオンラインとなると、入社まで本社に行くことがない「フルオンライン就活」という状況になっています。来年4月の状況にもよりますが、今年のように入社式も中止やオンラインとなると、社員や同期と対面するのはさらにその先という異例の事態となります。一日も早く、同期と会える日が来ることを願うばかりです。

調査時点(2020年7月上旬)で8割の学生が就職活動を終了

今回は、就職活動が少し落ち着いた7月上旬のタイミングで、HR総研と理系大学院生向け就活サイト「LabBase」(株式会社POL)が共同で実施した「理系学生(院生)の実態調査(7月)」の結果を取り上げます。

文系と理系では、新卒の採用事情が大きく異なります。文系で新卒といえば主に学部生を指しますが、理系では国公立大学を中心に大学院生(修士)の割合が多くなります。理系大学院生の採用活動は、文系学生とは異なり、専攻に関連した職を志望する学生が多い点や、研究室(指導教官)との強い関係も特徴です。教授の意向が就職先を左右することもあり、人事部は研究室との関係を重視します。

調査では、理系大学院生がどのような方法で情報収集を行い、どのような点を重視して企業を選んだのかなど、実際に就職活動を経験した理系大学院生にその実態を聞いてみました。「専攻分野と入社予定の企業での業務内容の関連度」「どのようなタイミングで志望度が向上したのか」など、フリーコメントを含めて紹介します。

まず、調査時点(2020年7月上旬)での理系大学院生の就職活動の実状を見てみましょう。「就職活動の状況」は、「就職活動を終了した」と回答した学生は81%に上り、「進学希望のため、就職活動をしていない」(3%)という学生もいるものの、「就職活動を続けている」学生はわずか15%にとどまり、大方の学生はこの時点で内定を得て就職活動を終了しています[図表1]
1社でも応募した学生を分母に取ると、既に内定を受けている学生は94%に上り、そのうち複数の内定を持っている学生も54%と、半数以上となっています[図表2]。内定率の高さに対して、内定社数が「1社」の割合が40%と比較的高くなっているのは、学部生よりも大学院生のほうが、同時に複数受験が認められない「推薦」利用者が多いためと推測されます。事実、本項目の回答者の28%が推薦を利用しています。
リクルートキャリアが7月7日に発表した「就職プロセス調査」では、7月1日時点の就職内定率は、文系で67.6%、理系(学部生+院生)で86.0%となっており、コロナ禍での厳しい就職活動となった中でも、理系大学院生の就職活動はかなり進んでいることがうかがえます。

半数が入社予定の企業のインターンシップに参加