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ワークスアプリケーションズが主催する日本最大級のビジネスカンファレンス 『COMPANY Forum 2017』 講演録

タケダのグローバル化への挑戦

武田薬品工業株式会社 相談役 長谷川 閑史
2018/01/15

製薬企業国内最大手の地位に甘んじることなく、ブレークスルーを起こしてイノベーションのパイオニアとして先陣を切るタケダ。長谷川氏は、2003年の代表取締役社長就任以降、同社の230年の歴史や経営の根幹となる価値観を尊重しつつ、自らが先頭に立ち、企業買収、事業のパラダイムシフト、外国人の登用など、タケダを事業のあらゆる面でグローバルに競争力のある会社にすべく変革を推し進めてきた。長谷川氏が、経営の基本精神である「タケダイズム」を軸に力強いリーダーシップを発揮しながら、真のグローバル企業へと成長するための基盤をつくりあげてきた軌跡と、同社初の外国人社長クリストフ・ウェバー氏にバトンをつないだ今後のタケダの成長シナリオについて語る。


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長谷川 閑史 氏
武田薬品工業株式会社 相談役

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第4次産業革命に必要な教育とは

チャールズ・ダーウィンの進化論によると、強いものが生き残っているわけではなく、変化に適応できたものが生き残っているといいます。

これは経営者、企業にとっても当てはまる言葉だと思います。変化の激しい時代において、ただじっと待つだけで何もしないことが最大のリスクになる、ということをいつも念頭に置いてやってきました。

かつて、ファースト・マシン・エイジという時代がありました。1775年、ジェームズ・ワットによる蒸気機関の発明が、人間の労働を機械に代替化した時代です。今はセカンド・マシン・エイジと言われ、デジタライゼーションとAIの発展が、人間の頭脳労働を機械に代替化しています。産業革命的にいえば、第4次産業革命です。大量の情報を基に、AIが自ら考え、最適な行動をとる、という自律的な最適化が可能になってきています。

そのなかで企業、国家の命運を左右する一つのファクターが、AIとロボティクスです。AIを搭載したロボットが、どういう形で経済、世界の発展をけん引していくかに今注目が集まっています。

AI搭載スピーカーなど、AIが企業のみならず家庭にも進出してきています。チェス、将棋、囲碁では、AIが人間のトッププレイヤーに勝利しています。では、AIが、コンピュータが人間を超えることができるのか?というと、それは分かりません。いずれにせよ、AIを制すものが世界を制す、といわれる時代になってきました。取り組むべき課題はいくつもあります。そんな時代の働く世代に対し、どのような教育をやっていけばよいのでしょうか?

たとえばイスラエルでは、2000年からプログラミング必須化の対象年齢を広げた結果、起業家の増加につながっています。アメリカでは、IBMのジニー・ロメッティが、2011年に6年生高校を設立し、300社の提携企業と6州60校が協力し、高卒の資格からさらに2年間で、準博士号取得まで可能なカリキュラムを創設しています。他の企業でもエンジニアやプログラマーが立ち上がって、学校に教えに行ったりしています。

このような自発的な行動は、日本ではまだあまり起こっていません。これから人口減少が加速していく日本は、圧倒的に少なくなっていく若い働き手たちを、どうやって精鋭に育てていくかが課題です。政府だけでなく、企業、個人にもできることをやっていくことが大切だと思います。

上場していないが10億ドル以上の企業価値があるユニコーンといわれるベンチャー企業は、今世界で200社以上あります。そのうちアメリカが約半分を占め、日本はわずか1社しかありません。起業率が低い日本の現状はいまだに解決されていません。

プロフィール

武田薬品工業株式会社 相談役 長谷川 閑史

1970年早稲田大学政治経済学部卒業後、武田薬品工業入社。医薬国際本部長、経営企画部長を経た後、1999年取締役、2003年代表取締役社長、2014年 6月に代表取締役会長に就任。2015年から 2017年まで、同社の取締役会長を務めた。シカゴにてTAPファーマシューティカル・プロダクツ(米アボット・ラボラトリーズ社との合弁会社)の社長を歴任するなど、米国生活は延べ10年を数える。2011年から2015年まで経済同友会代表幹事、2013年から2014年まで産業競争力会議民間議員も務めた。

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    • 唐池 恒二氏

      唐池 恒二氏

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      1953年4月2日大阪府生まれ。1977年京都大学法学部を卒業後、日本国有鉄道に入社。1987年国鉄分割民営化に伴い、九州旅客鉄道(JR九州)に入社。「ゆふいんの森」や「あそBOY」等のD&S(デザイン&ストーリー)列車の運行をはじめ、博多〜韓国・釜山間の高速船「ビートル」の就航に尽力。その後、毎年大幅な赤字を計上していた外食事業を黒字化し、子会社化したJR九州フードサービスの社長に就任。2002年には、炭焼創菜(そうさい)料理店、「赤坂うまや」の東京進出を果たす。 2009年6月JR九州の社長に就任後、2011年に九州新幹線全線開業、国内最大級の商業駅ビル「JR博多シティ」開業と、2大プロジェクトも成し遂げた。九州を基盤に魅力あるまちづくりを目指す中で、外食事業の海外進出や農業などの新たな事業分野へも果敢に挑んできた。 2013年10月に運行を開始したクルーズトレイン「ななつ星in九州」は、その企画から運行まで自ら陣頭指揮を執った。2014年6月、JR九州会長に就任。

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      島村 公俊氏

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      2001年、人事系のコンサルティング会社などを経て、2006年ソフトバンク株式会社(旧ボーダフォン)入社。全国の代理店ショップの店長向けにコーチング研修を導入し、退職率低減に寄与。社内表彰される。2007年人事本部人材開発部へ異動。ソフトバンクユニバーシティ設立において研修の内製化を推進し、内製コンテンツの開発および、100名を超える社内講師の育成へ貢献。2013年アメリカの教育団体よりアジア初としてPike’s Peak Awardを受賞。翌年、日本HRチャレンジ大賞人材育成部門優秀賞を受賞。2015年より講師ビジョン株式会社を設立し、教え、学びあう文化をつくることを目的に、内製研修の開発支援や社内講師トレーニングを提供している。

    • 小野 琴理氏

      小野 琴理氏

      株式会社ファンケル ファンケル大学 教育企画部 教育企画運営グループ 課長

      2007年 株式会社ファンケルに入社。電話窓口部門への配属を経て、人事企画部門に3年半従事。 2013年 社内教育部門(ファンケル大学)の設立とともに、新入社員から役員層までの研修を行う部署の課長として、社内研修の内製化に積極的に取り組む。 2014年度1,000名を超える従業員を対象に実施した理念研修をきっかけに、従業員の特徴や傾向を把握。 その後、従業員の傾向に合わせた社内研修の構築を行い、2016年度は80%以上の研修を社内講師で実施し、年間のべ2,900名が受講。 また、反転教育の導入においても、企画から構築まで全て社内で完結させ、従業員の研修転移に貢献。 現在は、店舗・窓口部門共通の社内資格制度と教育プログラムの再構築に取り組む。

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      原田 謙太郎 氏

      株式会社ビームス 人事本部 人材開発部 係長

      1998年に日本電信電話株式会社(NTT)​へ新卒入社。2000年に株式会社ビームスへ転職。販売職から店舗マネジメントを経て、2011年に人材開発部へ異動。現場での育成実績を活かし、キャリア自律とリーダーシップ開発をリンクさせた年次研修制度や、経験学習に紐づいた5者面談の仕組みなどを構築。2015年には青山学院大学のワークショップデザイナー育成プログラムを修了し専門性を高める。現在は人材開発部の責任者として、大学や他組織との連携など、これまでの研修施策だけにとらわれない、新しい人材育成の可能性にチャレンジしている。

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    近年、経産省および経団連をはじめとする財界から、事業全体を俯瞰して価値創造できる人財を、早急に社内育成する必要性が説かれています。しかし、現状における企業の教育研修プログラムは、この要請に応える内容として十分とはいえないという指摘があります。本セッションでは、コマツの「BM(ブランドマネジメント)活動」を取り上げ、これからの企業が「事業創造人財」を社内育成し、単品ビジネスを脱して事業全体の差別化を実現させていくための方法論とその実践の在り方について提言がなされました。

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    • 加藤 雄一郎氏

      加藤 雄一郎氏

      名古屋工業大学 産学官金連携機構 特任教授

      東京工業大学大学院 博士課程 価値システム専攻修了。博士(学術)。食品会社、広告会社を経て、2003年に名古屋工業大学大学院 産業戦略工学専攻に着任。2015年10月から現職。専門はマーケティング、競争戦略、組織開発、事業創造人財育成。建機、電子機器、自動車、トイレタリ、食品など企業を対象にした事業価値創造プロジェクトや人財育成研修など企業指導多数。主な著書として、『JSQC選書9 ブランドマネジメント:究極的なありたい姿が組織能力を更に高める』(日本規格協会)、『理想追求型QCストーリー:未来の顧客価値を起点にしたコンセプト主導型の新製品・サービス開発手法』(日科技連出版社)がある。2015年よりデミング賞審査委員会委員。

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    • 江上 茂樹氏

      江上 茂樹氏

      サトーホールディングス株式会社 執行役員 最高人財責任者(CHRO) 兼 北上事業所長

      1995年に東京大学経済学部卒業後、三菱自動車工業株式会社に入社し、川崎工場の人事・労務部門に配属。2003年のトラック・バス部門分社に伴い、三菱ふそうトラック・バス株式会社へ移籍し、人事・採用・教育を担当。途中、CEOアシスタントを経て、2007年人事・総務本部組織戦略部長、2008年開発本部開発管理部長、2010年人事担当常務人事・総務本部長(兼ダイムラートラックス・アジア人事責任者)を歴任し、独ダイムラー傘下となった同社の人事制度のグローバルスタンダードへの転換を図った。2015年11月サトーホールディングス株式会社最高人財責任者(CHRO)に就任。2016年7月同社執行役員。2017年4月北上事業所長を兼務。

    • 山下 茂樹氏

      山下 茂樹氏

      武田薬品工業株式会社 グローバルHR 人材開発・組織開発(日本)ヘッド

      1985年立教大学社会学部卒業。キヤノン、モービル石油(現エクソンモービル)にてセールス&マーケティング業務に従事。1998年よりGE横河メディカルシステム(GEYMS)でサービスマーケティングマネジャーとして画像診断装置のサービスビジネスに従事。2000年南カリフォルニア大学MBA取得を節目に、キヤリアをセールス&マーケティングから人事、人材開発に転換。GEYMS、メリルリンチHRリーダーシッププログラムを経て、2002年より、日本イーライリリーにおいて幅広い事業領域でのHRビジネスパートナー及び人材開発、組織開発、社内広報を歴任。シーメンスでのHRビジネスパートナーを経て、2012年より、MSDにて次世代リーダーの採用、育成、ダイバーシティ&インクルージョンの推進、後継者育成計画等のタレントマネジメント業務を歴任。2017年7月より現職。MBTI認定ユーザー(2007)、CTI認定コーアクティブコーチ(2012)、立教大学GLP兼任講師(2017)

    • 須東 朋広氏

      須東 朋広氏

      多摩大学大学院 経営情報学研究科 客員教授

      2003年、最高人事責任者の在り方を研究する日本CHO協会の立ち上げに従事し、事務局長として8年半務める。 2011年7月からはインテリジェンスHITO総研リサーチ部主席研究員として日本的雇用システムの在り方の研究から中高年の雇用やキャリア、女性躍進、障がい者雇用、転職者、正社員の研究活動を行ってきた。 2016年7月から、今までの研究活動から組織内でなんらかの理由で声を上げられない社員が、イキイキ働くために、一般社団法人組織内サイレントマイノリティを立ち上げる。 同社代表理事として現在に至る。そのほか、専修大学 非常勤講師、HR総研 客員研究員を兼任。

  • HRサミット2017/HRテクノロジーサミット2017講演録

    HR Techによる育成領域のデジタルシフト

    HR Techが人事の様々な領域に広がる中、育成領域においてはまだ限定的な参入にとどまっています。今まで満足度や学習効果以外の指標の見える化がしにくい人材育成において、新たに見える化できることは何か、人材育成から成長支援に向けた研修の必要性など、育成領域のデジタルシフトについて、グロービスをご活用いただいた企業様の事例をご紹介いたします。

    講師

    • 井上 陽介

      井上 陽介氏

      株式会社グロービス グロービス・デジタル・プラットフォーム マネジング・ディレクター

      消費財メーカーに従事後、グロービスにて企業向け人材コンサルティング、名古屋オフィス新規開設リーダー、法人部門マネジング・ディレクターを経て、デジタル・テクノロジーで人材育成にイノベーションを興すことを目的としたグロービス・デジタル・プラットフォーム部門を立ち上げ責任者として組織をリードする。